日本釀造協會雜誌
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62 巻, 11 号
選択された号の論文の20件中1~20を表示しています
  • 広谷 宏
    1967 年 62 巻 11 号 p. 1145-1151
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    各局の鑑定官室では, 中小の酒造場の改築または増築について, 設計の相談や, レイアウトの問題についての検討の依頼が, 最近多いように聞いている。そこで, 今後の設備改善の一つの方法でもあるので, その実例を紹介する。まず広島国税局管内の小酒造場の例について。
  • 池見 元宏
    1967 年 62 巻 11 号 p. 1152-1156
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    東北地方も近年大酒造場が次から次と建設され, 酒造の近代化が進められている。大酒造場の建設については, 多くの紹介があるが多くの読者の参考になるとは思われない。そこで, 最近, 仙台国税局鑑定官室が設備改善の相談を受けた実例を紹介し, 多くの読者の参考に供したい。
  • 井上 博
    1967 年 62 巻 11 号 p. 1157-1160
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    本誌第7号経営問答集製造第17問において精米機についての質問があリ, 筆者はこれに対してその概略を説明しているが, 本稿において1まこれを補足するために, 張込作業, 精米作業, ぬかの取出し袋詰め計量作業精白米取リ出し袋詰め計量作業等の精米作業を合理化する精米プラントについて, 詳細な説明を行なっている。近年における精米機の進歩はいちじるしいものがあリ, 酒造設備の近代化を図る上において, 参考になることが多いと思う。
  • 義永 正明
    1967 年 62 巻 11 号 p. 1161-1164
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    資金の固定化を避けるために建物の新築はしたくない, しかし今後の協業・合同に際して陳腐化しない程度の設備をしたい, という相反する要求を満足させるための, 筆者の工夫と苦心を御一読願いたい。
  • ワインの醸造を中心として
    穂積 忠彦
    1967 年 62 巻 11 号 p. 1165-1170
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    日本の洋酒は, 今や中小の酒造家の手よりはなれて行く。その中にあってワイン醸造は, その特殊性により, なお中小の酒造家により守られている。業界の第一人者である筆者に, ワイン醸造におけるレイアウトについて解説していただいた。筆者の豊富な経験と知識は単にレイアウトにとどまらず, ワイン醸造の現状, 今後の問題点にまで言及させざるを得ないようである。
  • 主として大豆蛋白質を中心とした学会見聞記およびアメリカにおける大豆蛋白質研究, 利用の実状
    越山 育則
    1967 年 62 巻 11 号 p. 1190-1194
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    伝統的食品として味噌, しょう油をはじめとするいくつかの大豆食品をもつ日本。一方, 大量に生産される大豆の消費法として大豆肉, 大豆ミルク等を開発しつつあるアメリカ。立場はちがっても大豆蛋白質の効率的利用をはかろうとする研究者の熱意にかわりはない。
    筆者の目がとらえた「アメリカにおける大豆蛋白質研究の実情とその方向」は, 将来日本全体の利害にもつながるべき重大な問題を含んでいるのではなかろうか。
  • 原 昌道
    1967 年 62 巻 11 号 p. 1195-1205
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
  • 大塚 謙一
    1967 年 62 巻 11 号 p. 1206-1209
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
  • 窒素化合物
    海老根 英雄
    1967 年 62 巻 11 号 p. 1210-1214
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
  • Staphylococcus epidermidis, Micrococcus variansおよびMicrococcus conglomeratusの分離
    今井 誠一, 鈴木 熊雄
    1967 年 62 巻 11 号 p. 1225-1229
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    みそ, しょうゆ醸造の各工程より試料を採取し52株の好気性生酸球菌を分離, すべてがFamily Micrococcaceaeであることを確認したうえで, それらのNaC1耐性をしらべ, とくに耐塩性の強い7株の同定を行なった。
    (1) 分離した菌株の大半はNaCl18%培地でも生育することをみとめた。
    (2) とくに耐塩性の強い菌株として, Staphylococcns epidermidis 2株, Micrococcns varians 3株, Micrococcaceae conglomeratns 2株を分離同定した。
    (3) 分離したStaphylococcns epidermidisのNaCl18%培地における生酸性は, Pediococcnshalophilnsのそれと匹敵した。
    (4) 静置培養でそれらの産生する有機酸はいずれも乳酸が主体であった。
  • 脱色試験法 (その1)
    佐藤 信, 蓼沼 誠, 上野 浩哉, 奥田 利光
    1967 年 62 巻 11 号 p. 1230-1232
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    醸造用活性炭の脱色試験法については, JISに規定された試験法があるが, 清酒およびしょう油については実際に適合しない面もあるので, その内容を明らかにすることを試みた。
    その結果, 通常の活性炭使用量によって清酒中のリボフラピソはほとんど吸着され, フェリクリシン1はほとんど吸着されず, 貯蔵中に増加する色 (すなわちメラノイジソと推定される色) は両者の中間の吸着を示すこと, および清酒の脱色率に影響を及ぼすものは, メラノィジンと推定される色の脱色率であって, リボフラピンおよびフェリクリシソの脱色率は無視できることを知った。
  • 脱色試験法 (その2)
    佐藤 信, 奥田 利光, 蓼沼 誠
    1967 年 62 巻 11 号 p. 1233-1234
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    しょう油の着色物質のシリカゲルクロマトグラフィーによる分画を行ない, 活性炭処理前後の着色物質組成の比較を行なった。溶出パターンはしょう油の種類によってあまり差はなく, 清酒のF10区分 (40%クロロホルム溶出区分と水溶出区分) に相当する区分で大部分が溶出され, 濃口, 淡口およびアミノ酸しょう油とも全
    溶出量の95%前後を占めていた。そのうち, しょう油の種類に関係なく, 40%クロロホルムで溶出されるものは水で溶出されるものより活性炭によりよく吸着された。また活性炭によるしょう油の脱色率は淡口し士う油>アミノ酸しょう油>濃口しょう油の順に高かった。
  • 熊谷 栄志, 大町 得蔵, 衣山 陽三, 来間 健次, 赤坂 久保
    1967 年 62 巻 11 号 p. 1235-1241
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    昭和41酒造年度における金沢国税局管内の普通外米使用清酒製造場における普通外米の製造状況を調査し, あわせてその製成清酒の利酒試験を行なった。
    その結果, (1) 普通外来を使用した清酒には内地米酒とは異なった特徴が感じられる。(2) 外米使用量の多いものほどその特徴が強く表われる。(3) 内地米酒に混和できる外米酒の許容混和率は, 新酒の段階ではほぼ20%程度である。(4) 普通外米のアルコール収得歩合は内地米に比べてやや低い。(5) 普通外米を使用した場合の粕歩合は非常に高くなている。(6) 普通外米酒の原価は内地米酒よりやや安価である等の知見が得られた。
  • 清酒製造中と貯蔵中の糖・糖アルコールの推移について
    増田 義実, 佐々木 定, 山下 和夫, 服部 圭助, 伊藤 芳直
    1967 年 62 巻 11 号 p. 1242-1244
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    糖アルコールの酒母育成中, もろみ中と貯蔵中における推移をPapcr chrolnatographyで展開し, Glycerol, Erythritol, D-arabitol, D-mannitol を定量した。
    なお, 糖組成の推移はもろみの形により若干の相達はあるが, 同じ傾向があることを確認した。
  • 貯蔵中の糖組成の推移とその要因の検討
    佐々木 定, 増田 義実, 服部 圭助, 伊藤 芳直
    1967 年 62 巻 11 号 p. 1244-1246
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    普通アル添酒, 無水結晶ぶどう糖による増醸酒および粉末水あめによる増醸酒 (以下各々を普通酒, 無水増醸, 粉あめ増醸と略記) のアル添前と上槽, 火入れ, 呑切り, 秋口時の糖組成を検討し, また火入れ温度と酸量の異なる試料の貯蔵中の直糖の推移を測定し, 次の結果を得た。
    1) 前記3種類の清酒の貯蔵中の糖組成の変化は極めて異り, 普通酒では上槽→火入れ→呑切りと漸次glucoseは増加するが, 無水増醸は上槽→ 火入れの期間にglucoseの減少があり, 一方その期間にisomaltose, panose, isomaltotriose等のoligo糖が増加している。また粉あめ増醸ではglucoseは増加するが, maltoseの減少が著しい。
    すなわち増醸酒では, 従来からいわれている添加糖類の加水分解の他に糖転移または逆合成がかなり行なわれている。
    2) 貯蔵中の直糖は, 生酒よりも40℃火入れ酒のほうが, また酸量の少ないほうが増加する傾向にある。
  • 白米および浸漬米中のKの分析方法について
    西谷 尚道
    1967 年 62 巻 11 号 p. 1247-1250
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    白米および浸漬米中のKの分析方法として, 塩酸による抽出法をL27 (313) 型直交表を使って検討した結果, 簡易な方法を設定することができた。
    1. 試料は粉砕せずに白米粒のままでも抽出効果は変らない。
    2. 30℃で2時間抽出する途中, 30分に1度の割合で軽く振とうする程度でよい。
    3. 抽出効果の最もよい塩酸濃度は0.01規定である。
    4. 在来の抽出法に比べて簡易であり, かつ抽出効果もすぐれている。
  • 漬替による発酵調節について
    西谷 尚道, 津川 光昭, 佐川 浩昭, 栗田 博, 長縄 真琴
    1967 年 62 巻 11 号 p. 1251-1255
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    工場で簡易に実施でき, かつ再現性も比較的よい “漬替” について検討した結果,
    1. 浸漬時間, 漬替間隔および漬替水量はK流失 (漬替効果) に対してほとんど影響しない。
    2. 潰替小試験, 工場試験および浸漬桶内の位置により漬替効果が異なる。すなわち, 100ml容ビーカーを使う漬替小試験は工場試験に比べて, 漬替効果が過大に現われるが, 500ml容小型浸漬桶を使うと工場試験と同程度の漬替効果になる。浸漬桶内の下部程, 漬替効果は低下する。したがって, 試料は桶の中部より採取すべきである。
    3. 米の品種別, 精米歩合および精米方法別の “漬替曲線” を作っておくと, 発酵管理に便利である。
    4. 漬替回数は浸漬米 (乾物換算) のK量250 P. P. m前後を目標にして決めるとよい。
  • 米粒の組織化学的な検討
    柴田 豊太郎
    1967 年 62 巻 11 号 p. 1256-1262
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    早期栽培米の構造をあきらかにするため組織化学的な検討を試みた。
    (1) 米粒の横断面では, CおよびF (山田錦) の放射状構造の中心点が腹側に偏する傾向がみられ縦断面でもDの背・腹両部が均衡のとれた発育・充実を示しているのに比べ, 腹部においてCは発育・充実, Fは充実良であった。
    (2) 半暗視野条件で観察した結果, 米粒表皮層に特有の輝線を認めたが, その強さは腹>背, D>Cであり, Cの背部では認められなかった。
    (3) 米粒のデンプンは四重の膜様物質によって被覆されていることが明らかにされた。
    (4) 糊粉層についてみると, 一般にCおよびFの背部は特に厚く, 処々でデンプン細胞層に陥入した部分がみとめられた。
    (5) 全標本の腹部およびDの背部の糊粉層に好酸性糖タンパク質反応が認められたが, CおよびFの背部では認められなかった。また糖タンパク質反応が認められない部分における細胞の境界は消失するかまたは不明瞭であった。
    (6) 玄米および白米の化学的成分のうちC地区標品は, とくにタンパク質含量において背>腹の著しい差異を認めた。
    (7) 潜在腹白米の異常吸水の一原因として, 米粒腹部が背部に比較して著しく発育・充実が劣るため, 乾燥する過程で構造的に弱い部分に亀裂を生じ, 水の侵入を容易にするためであると推論した。
  • もろみ中のこうじ米および蒸米の溶解, 糖化性について
    鼓 尚夫
    1967 年 62 巻 11 号 p. 1263-1268
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー

    1. 清酒もろみ中の固形物 (こうじ米および蒸米) の各種成分の変化, 吸水性, 溶解および糖化性について検討した。
    2. 吸水性は蒸米とこうじ米では異なる。もろみ液相部の生理的条件は, 固形物による糖分の溶出や吸収の繰り返しによって影響される。とくに, もろみ後期における糖分の蓄積や発酵は, 固形物からの糖の溶出によって影響を受ける。
    3.吸水性は酒造年度における米質差によって異なり, 蒸米の吸水が早いことから, 溶解も蒸米の方がこうじ米より早いと推察できる。
    4. もろみのアルコール添加時のこうじ歩合は約60%に増大する。
    5. 白米の利用率と粕歩合は相関が認められる。
    6., 固形物の澱粉の糖化性は減少するが, もろみ中では固形物は断えず溶解しているので, その澱粉の老化の増大については確認できなかった。
    粕歩合は仕込み時の蒸米やこうじ米の糊化の程度によって決定される。
  • 川崎 恒, 菅間 誠之助, 大内 弘造, 麻生 直次郎, 加藤 邦昭
    1967 年 62 巻 11 号 p. 1269-1270
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
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