脈管学
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54 巻 , 8 号
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第54 回総会パネルディスカッション1 CLIに対する治療の対策と限界
総説
第54 回総会シンポジウム7 血管内皮機能改善のための最新治療
総説
  • 津田 和志
    2014 年 54 巻 8 号 p. 123-127
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/10
    ジャーナル フリー
    要旨:本研究では高血圧の細胞膜機能と内皮障害との関連について,膜機能におけるnitric oxide(NO)の役割とその調節機構,および治療による影響を中心に述べる。電子スピン共鳴(electron spin resonance; ESR)法にて測定した高血圧患者の赤血球膜流動性(fluidity)は正常血圧群に比し有意に低下している。そして血漿NO 代謝産物濃度が低値であるほど, また内因性NO 合成酵素阻害物質(asymmetric dimethylarginine; ADMA)濃度が高値であるほど膜fluidity の減少が大きい。さらにadipokine であるレプチンやアディポネクチンの血中濃度と血漿NO 代謝産物レベルとは有意な相関を示し,これらの増加は膜fluidity の上昇を伴っている。一方,外因性のNO donor やレプチン,およびエストロゲンや一部のCa channel blocker は高血圧患者の赤血球膜fluidity を有意に改善し,同時に血漿NO 代謝産物レベルを上昇させる。以上から,NO は細胞膜機能に重要な役割を果たし,adipokine やエストロゲンによる内分泌因子調節機構や一部の降圧療法が,高血圧の微小循環ならびに血管内皮障害の改善に深く関与する可能性が示唆される。
症例報告
  • 兼城 達也, 與那覇 俊美, 平安山 英義
    2014 年 54 巻 8 号 p. 129-133
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/10
    ジャーナル フリー
    要旨:Paget-Schroetter 症候群は健常な若年者に突然発症する比較的稀な疾患であり,その治療法について一定の見解が得られていない。症例は40 歳代男性で,突然発症した右上肢の腫脹を主訴に当院受診し,エコーとCT で右鎖骨下静脈の血栓閉塞を認めて入院となった。カテーテルによる鎖骨下静脈造影+血栓吸引・溶解療法を施行し,Paget-Schroetter 症候群と診断した。引き続いて根治手術を行った。手術は右鎖骨下アプローチによる右第一肋骨部分切除,肋鎖靱帯切除,前斜角筋離断を行い,術中造影でその中枢側の鎖骨下静脈に狭窄を認めた。胸骨柄にL 字切開を加えて鎖骨下静脈狭窄部のパッチ形成術を行った。術後経過は良好で退院後は術後8 週間の抗凝固療法を継続した。術後1 年間のfollow up で再発を認めていない。
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