日本補完代替医療学会誌
Online ISSN : 1348-7930
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最新号
日本補完代替医療学会誌
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
原著
  • 細山田 康恵, 金澤 匠, 樋口 誉誌子, 山田 正子
    原稿種別: 原著
    2024 年 21 巻 1 号 p. 1-5
    発行日: 2024/08/31
    公開日: 2024/09/18
    ジャーナル フリー
    肥満2型糖尿病モデルラットにカテキンを摂取した際, 酸化ストレスや腎蔵組織に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした.肥満2型糖尿病モデル5週齢雄ラットを4週間飼育した.実験飼料は普通食をControl群(n=6), カテキン添加した群をCatechin群(n=6)とし,後腹壁脂肪重量,酸化ストレス測定,腎臓の組織観察により比較検討した.結果は,後腹壁脂肪重量,酸化ストレスはControl群よりCatechin群で有意に低値を示した.腎臓組織においては,Control群のメサンギウム領域は毛細血管領域より拡大し,糸球体は分葉化していた.一方,Catechin群のメサンギウム領域は毛細血管とほぼ同等な領域まで回復した.以上より,肥満2型糖尿病モデルラットにカテキンを摂取させた際,腎臓組織ではメサンギウム細胞の損傷が抑制されたことから,カテキン摂取は酸化ストレスや糖尿病性腎症の炎症を抑制し,糖尿病の予防に役立つことが示唆された.
  • 立川 啓太, 中田 弘子
    原稿種別: 原著
    2024 年 21 巻 1 号 p. 7-14
    発行日: 2024/08/31
    公開日: 2024/09/18
    ジャーナル フリー
    本研究は森林音の聴取と森林映像の視聴が前頭前野および自律神経活動に与える影響を明らかにすることを目的とし,近赤外分光法による前頭前野oxy-Hb濃度と心拍変動によるLnHF,LnLF/HF,一般感情尺度の変化から検討した.対象は青年期の健康な男女21名であり,すべての被験者に森林音,森林映像,人工映像の3条件をランダムな順序で曝露させた.条件間比較では,森林音曝露中の前頭前野oxy-Hb濃度は,森林映像,人工映像と比較して有意な低下がみられた ( p=0.004, p=0.005).また,森林音の曝露中は曝露後に比べて有意な低下がみられた( p=0.000).各条件内および条件間のLnHF,LnLF/HFに有意な差はみられなかった.一般感情尺度では,森林音と森林映像の曝露後は前に比べ,安静状態の感情に,森林映像の曝露後は前に比べ,否定的感情に有意な改善がみられた.以上より,森林音と森林映像は主観的な安静状態の感情を高め,森林音では前頭前野活動を鎮静化させる可能性があることが示唆された.
  • 矢澤 一良, 高見澤 菜穂子
    原稿種別: 原著
    2024 年 21 巻 1 号 p. 15-22
    発行日: 2024/08/31
    公開日: 2024/09/18
    ジャーナル フリー
    健常者を対象とするヒト臨床研究において,こころの健康の維持・改善に関わる機能性成分の有効性について検討した文献に関して,定性的研究レビューを実施し,網羅的文献情報調査を行った.その結果,最終的に残った25件の文献では,還元型コエンザイムQ10,黒大豆種子,イヌリン,ローズマリーエキス,テアニン,発酵高麗人参,アルクチゲニン,スルフォラファン,クルクミン・ビタミンE,トンカットアリ,キョウチクトウ葉抽出物,熟成紅参エキス,ホトリエノール,ビタミンC,大豆タンパク質酵素分解物, 3,5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール,クロロゲン酸,多肉植物カラルマ フィンブリアタエキス,L-オルニチンが各1件,魚油2件,クエン酸2件,酵素処理アスパラガス抽出物2件の介入試験について報告されていた.
症例報告
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