Journal of Computer Chemistry, Japan
Online ISSN : 1347-3824
Print ISSN : 1347-1767
ISSN-L : 1347-1767
3 巻 , 4 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
研究論文
  • 高田 知哉, 北島 由梨
    2004 年 3 巻 4 号 p. 121-128
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/12/25
    ジャーナル フリー
    ホウ素酸化物表面上に吸着したメチルラジカルの構造および電子状態を明らかにすることを目的として,ホウ素酸化物モデルクラスターと相互作用したメチルラジカルについて密度汎関数法により研究した.本研究では,(1) ホウ素原子とメチルラジカルが相互作用したモデル,および (2) ホウ素原子に結合した水酸基とメチルラジカルが相互作用したモデルを作成し,それぞれのモデルの最適化構造,相互作用エネルギー,メチルラジカルのプロトン超微細結合定数を調べた.計算結果に基づいて,ホウ素酸化物表面におけるメチルラジカルの吸着サイト構造および超微細相互作用について検討した.
  • 安藤 格士, 目黒 俊幸, 山登 一郎
    2004 年 3 巻 4 号 p. 129-136
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/12/25
    ジャーナル フリー
    新規溶媒効果モデルである有効電荷(Effective Charge; EC)モデルを開発し、AMBERユナイテッド・アトムモデルを用いたブラウン動力学法に導入した。ECモデルでは個々の原子の電荷はその露出表面積に比例して減衰するものとした(Eq. 2)。本ECモデルの有効性を検証するため、ββα構造を保持する28残基のペプチドをモデルとし、4つの水和モデル:Generalized Born/solvent-accessible Surface Area (GB/SA) モデル、solvent-accessible Surface Area (SA) モデル、Distance-dependent Dielectric/SA (DD/SA) モデル、DD/SA/ECモデルを用いた5 nsのブラウン動力学シミュレーションを行い、そのトラジェクトリーを解析した。また、TIP3P水分子モデルを用いた分子動力学シミュレーションも同様に行い比較した。GB/SAモデルを用いたブラウン動力学シミュレーションでは真空中のシミュレーションで多く生じる回転半径の減少(Figure 3)、親水性露出表面積の減少(Figure 4)などのアーチファクトが見られた。一方、DD/SA、DD/SA/ECモデルを用いたシミュレーションではそのようなアーチファクトは見られなかった(Figures 2 -5)。特にDD/SA/ECモデルでは大きな計算負荷なしに最も初期構造からのずれを抑えることが可能であった(Figure 1 and Table 1)。
  • 加藤 博明, 宮田 博之, 内村 尚弘, 高橋 由雅, 阿部 英次
    2004 年 3 巻 4 号 p. 137-144
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/12/25
    ジャーナル フリー
    本研究ではアミノ酸配列レベルのモチーフ辞書PROSITEに登録されている配列パターンに注目し,これに対応する三次元部分構造情報を網羅的に集積・整理するためのソフトウェアツールの開発を試みた.Protein Data Bankに登録された三次元構造既知のタンパク質構造情報を対象に配列モチーフ部位を検索し,その対応する三次元セグメントの情報を集積する.次に,共通の配列パターンを持つ一群の三次元セグメントに対し,生成した類似度(相違度)行列に基づいて構造群をクラスタリングする.ここで,クラスタリング結果が変化する際の閾値間隔に注目し,それぞれのクラスタリング候補に対する優先度を定義するとともに,PROSITEに登録されている既知のモチーフ情報を利用したクラスタリング結果の絞込みについても併せて検討を行なった.これら一連の手順を自動化し,PDBの全エントリを対象とした三次元モチーフ辞書の構築を試みた.WWWベースのインターフェースツールも併せて開発し,辞書に登録されたモチーフの代表三次元パターンやその由来タンパク質の構造など,容易に検索・参照できるようになった.
  • 斉藤 あゆむ, 西垣 功一
    2004 年 3 巻 4 号 p. 145-152
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/12/25
    ジャーナル フリー
    ゲノムDNAの塩基配列情報が明らかになるにつれて、ゲノムが進化的にどのように形成されてきたのかという興味深い問題への挑戦が始まっている。本研究はこのテーマにオリゴスティッキネス解析を用いて取組んだものであり、これまで他の方法で示唆されてきた染色体の組換え現象を全く新しい観点からはじめて定量性をもって明らかにしたものである。オリゴスティッキネス分析はゲノム配列に対するオリゴヌクレオチド配列の類似性検索の一種でコンピュータによる膨大な計算を前提にしている。今回、ゲノムが複数染色体で構成されている生物を代表し酵母、線虫およびヒトの染色体について調べたところ同一生物内の染色体間ではこれらすべての生物種においてオリゴスティッキネスのパターンが酷似することを発見した(Figure 4)。さらに興味深いことにはオリゴヌクレオチド配列が相補的関係にある場合のオリゴスティッキネスも高い相関を示すことを見出した(Figure 5)。これらの現象を合理的に解釈するものとして、核内染色体間に頻繁な組換えがあったことと、その結果として染色体均質化現象が起きたと考えられた。このことは、現存するゲノムDNAが一般に高頻度な組換え現象を経て形成されたものであることを示し、ゲノム進化のプロセスを考える上で重要な事実となる。
  • 谷村 景貴, 波田 雅彦
    2004 年 3 巻 4 号 p. 153-158
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/12/25
    ジャーナル フリー
    核磁気遮蔽定数の計算値を通して相対論と電子相関に関する個々の効果及び相乗的効果について比較検討した。相対論的ハミルトニアンを2次のDouglas-Kroll-Hess(DKH2)法によって作成し、電子相関を2次のMoller-Plesset法(MP2)で考慮した。波動関数には、スピン-軌道相互作用と外部磁場の効果を最良に記述できるようにGeneralized UHF波動関数(GUHF)を用いた。相対論と電子相関が磁気遮蔽定数の絶対値へもたらす影響と2分子の差にあたる化学シフトへの影響がどのように相違するのか、また、両者の間では加成性が成立するかどうかについて着目して考察した。対象分子には、ハロゲン化物イオンX-および過ハロゲン酸イオンXO4-(X=F, Cl, Br, I)を選んだ。
技術論文
feedback
Top