Journal of Computer Chemistry, Japan
Online ISSN : 1347-3824
Print ISSN : 1347-1767
ISSN-L : 1347-1767
4 巻 , 3 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
研究論文
  • 田辺 和俊, 大森 紀人, 小野 修一郎, 鈴木 孝弘, 松本 高利, 長嶋 雲兵, 上坂 博亨
    2005 年 4 巻 3 号 p. 89-100
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/12/28
    ジャーナル フリー
    広範囲の化学物質について構造活性相関により化学構造から有害性を高い精度で予測するモデルを開発することを目指して、ニューラルネットワークを用いて発ガン性のデータを解析した。Predictive Toxicology Challenge 2000-2001で公開された454種類の有機化合物についての記述子と発ガン性のデータを用いてニューラルネットワークの学習とテストを行った。分子軌道計算から求まるhomoやlumoなどの軌道エネルギー、分子表面積、log Pなど37種類の記述子について主成分分析を行い、得られた10個の主成分データをニューラルネットワークに入力した。Error-back-propagation法によりニューラルネットワークを学習する際の過学習、over-fitting、局所解などの問題を解決するために、学習回数や中間層ユニット数などの条件を最適化した。モデルの作成に用いなかった化合物を用いて判別テストを行った結果、的中率73.7 %の予測モデルを開発することができた。
  • 畠中 正志, 柴 隆一
    2005 年 4 巻 3 号 p. 101-106
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/12/28
    ジャーナル フリー
    分子軌道法によって等電子的な三つの非ケクレ型分子テトラメチレンプロパン、ビグアニドトリカチオン、ビウレットトリカチオンのスピン状態を計算し、その基底四重項状態の安定性と高スピン有機分子に特有なスピン分極の発現を予測した。その結果に基づき、ポリグアニド、ポリウレットからなる新規な高分子強磁性体の可能性を提示した。
  • 森 貴治, 山村 剛士
    2005 年 4 巻 3 号 p. 107-118
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/12/28
    ジャーナル フリー
    ポルフィリン集積系の実測吸収(UV-vis.)スペクトルと円二色性(CD)スペクトルから励起子理論に基づいてポルフィリン同士の相互配置を求めるプログラムを開発した。これは、1)与えられたポルフィリンの配置から、各ポルフィリンの遷移ダイポールベクトルを求め、2)遷移ダイポールの相互作用による励起状態のエネルギー分裂と波動関数を励起子理論によって計算し、3)これらの結果を用いて計算スペクトル(UV-vis. スペクトルとCDスペクトル)を求め、ついで4)計算スペクトルと実測スペクトルの差の二乗和Sを最小化するようにポルフィリン相互の配置を最適化していくものである。最適化の手法として、ポルフィリンの相対配置をランダムに発生させ、スペクトルの差の二乗和Sを準ニュートン法を用いて最小化する最も単純な方法を選んだ。
    プログラムの妥当性を検証するため、Crossleyらにより合成されたTröger's base型ポルフィリンダイマーと大須賀らにより合成されたメソ-メソ結合ポルフィリンダイマーについて計算を行った。これらの化合物は2個のポルフィリン同士がキラルな配置を保って結合しており、配向が堅固でUV-vis. スペクトルと共にCDスペクトルとX線結晶構造解析の結果が報告されている。計算の結果、Crossleyらのダイマーの推定構造(ポルフィリンには平面構造を仮定)はX線結晶構造解析によるものとほぼ一致した(ポルフィリンの中心金属・窒素原子のRMSD = 0.21 Å)。また、大須賀らのダイマーでは、推定構造はポルフィリンのvan der Waals雲同士が大きく衝突していたものの、X線結晶構造と似ていた(RMSD = 0.95 Å)。ポルフィリン同士が直接結合し、電荷移動を起こすような系には本プログラムは向かないが、非共有的に結合した系には適用できることが示唆された。
  • 佐々 和洋, 村田 一紀, 宇野 健, 林 治尚, 中野 英彦
    2005 年 4 巻 3 号 p. 119-126
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/12/28
    ジャーナル フリー
    我々が開発を進めてきた分子構造表示プログラムModrast-Pは,種々の分子構造表示機能を持ち,特に複数の面による切断や部分切断など,分子内部の構造を確認するのに有効な機能を有しているが,OSの依存性という問題が存在した.そこで,プラットフォームに依存しない分子構造表示プログラムの開発を目指し,X Window Systemのツールキットの一つであるGTK+を用い,"Modrast-P with GTK+"の開発を行った.Modrast-P with GTK+では,Modrast-Pの機能に加え,切断表示機能に関しても,切断平面の指定に対話的操作を取り入れ,他の分子構造表示プログラムでは見受けられない表示を実現し、目的部の全容をより容易に確認することが可能となった.また,代表的な生体高分子用分子シミュレーションソフトであるAMBERのシミュレーション結果に対し,アニメーション機能や数値的なデータの解析機能を実装し,AMBERとの高い親和性を実現した.
ノート
  • YAMADA Yuri, UEDA Yosuke, KATAOKA Yosuke
    2005 年 4 巻 3 号 p. 127-130
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/12/28
    ジャーナル フリー
    We studied the folding of di-block polyampholyte (PA) using Replica Exchange Monte Carlo (REMC) simulations. The PA is a chain-like molecule model that is one of the typical cases of the complex systems with a huge number of local minima in the phase space. The REMC is suggested to search a global minimum of such complex systems. The potential function of our model PA consists of the Coulombic, the elastic, and the softcore interactions. We performed some REMC and the conventional annealing MC calculations for a comparison. As a result, we found the lowest energy configuration of the di-block PA as a stretched double-helical structure. The double helix was obtained not only by the REMC but also by the conventional MC, however the superiority of the REMC was not clearly established. It is considered that this result is caused by the potential function and its parameters.
feedback
Top