電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
平成21年度電気関係学会九州支部連合大会(第62回連合大会)講演論文集
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  • 加納 康平, 木山 拓哉, 大久保 末廣, 白土 竜一
    セッションID: 07-1A-02
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
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    色素増感太陽電池は実用化に向けての課題として低コスト化、大面積化の問題がある。本研究では、透明導電性ガラスの代わりにSUSメッシュを用いた色素増感太陽電池について検討を行った。通常の大面積セルでは導電膜上に集電電極を用いなければならないが、SUSメッシュを用いることで集電電極を設けることなく太陽電池特性を維持できる可能性がある。また、安価なSUSメッシュを用いることで更なる低コスト化、集電電極による受光面積の減少も抑えることができる。
  • 亀田 圭佑, 大久保 末廣, 白土 竜一
    セッションID: 07-1A-03
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
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    色素増感太陽電池では、光を取り入れる窓材として金属酸化物の透明導電性薄膜が必要になる。透明導電性薄膜としては耐熱性、化学的安定性に優れたフッ素ドープ酸化スズ(FTO)膜が利用されている。そこで色素増感太陽電池に適したFTO膜の開発は必要不可欠となる。このFTO膜は高透過かつ低抵抗であることが求められる。
    本研究ではFTO膜の成膜方法としてスプレー熱分解(SPD)法を用いている。SPD法でキャリアガス中の酸素の量を調整することで、どの程度膜の制御が可能か検討する。
  • 上原 晃, 村中 武彦, 大久保 末廣, 白土 竜一
    セッションID: 07-1A-04
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
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    色素増感太陽電池では、電子の移動において、フッ素ドープ酸化錫(FTO)ガラスから電解液へと逆電子反応がおこり電池の特性を悪くする要因となっている。本研究では、液相製膜によりFTOガラス上に緻密なチタニアの緩衝層を設けることで逆電子反応を抑制し、その緻密膜にNbをドープすることでさらなる効率改善を試みた。また、液相製膜は時間がかかるため、短時間で緩衝層を作製する方法が望まれている。そこで、液相製膜にかわる方法としてスキージ法により緩衝層を作製し、太陽電池の評価を行った。
  • 牟禮 泰一, 黒田 佑一, 大久保 末廣, 白土 竜一
    セッションID: 07-1A-05
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
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    色素増感太陽電池の高効率化における重要な要素として、電流密度を大きくすることが挙げられる。一般に電流密度を大きくするには、酸化チタン薄膜の膜厚を厚くすればよいが、膜厚が厚くなると、電子が基板に到達するまでの距離が長くなり、電子を効率的に収集することができなくなる。そこで、酸化チタン薄膜の中間にも電極を形成し、電子を有効に収集できるかを検討した。また、基板の凹凸化も、光散乱効果や、酸化チタン薄膜の深い部分から電子を収集できる効果によって電流密度を大きくできる可能性がある。本研究では、これら2つの要素を組み合わせたセルを作製し、その評価を行った。
  • 高田 亮, 高松 竜二, 石丸 智士
    セッションID: 07-1A-06
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
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    光エネルギーを駆動力とする光触媒を環境浄化に利用する技術が近年注目されている.代表的な光触媒として知られるTiO2は粉末であり,通常何らかの方法で固定化して利用されている.我々は,これまでにTiO2の固定化の方法として,味覚センサの受容部に用いられている脂質膜の作製方法を応用し,PVCを支持剤としてTiO2を固定化した膜を作製してきた.しかし,光触媒作用によりPVC自体が分解される可能性が示唆されたため,本研究では光触媒作用により分解されないと考えられるシリコンゴムを支持剤としてTiO2を固定化し,光触媒作用の高効率化について検討することを目的とし、研究を行った。
  • 宮武 弘真, 工藤 祐輔, 小越 澄雄
    セッションID: 07-1A-07
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
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    近年、建物の高気密化によりホルムアルデヒド(以下、HCHO)等の揮発性有機化合物(以下、VOC)によるシックハウス症候群が問題となっている。我々は、光触媒を加熱することでHCHO分解で生成された物質(CO2及びH2O)の脱着効率向上により除去特性が改善するのではないかと考えた。本研究ではペルチェ素子を用いて光触媒が塗布された基板の温度の制御を行い、HCHOの除去特性が改善するかどうかを調査した。温度制御によって除去特性の改善が確認できた。加熱によってCO2及びH2Oが加熱をしない場合よりもうまく脱着されたと考えられる。加熱した場合の除去効率は加熱しない場合の約1.75倍であった。
  • 藤井 庸介, 田中 慎太郎, 山形 幸彦
    セッションID: 07-1A-08
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
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    希薄なガス状有害物質を濃縮・局在化させて誘電体バリア放電(DBD)により処理する方式を用いて、ディーゼル排ガス中に含まれる微粒子(DPM)と窒素酸化物(NOx)の効率的な同時分解法の開発を目指して研究を行っている。DPMを電気集塵(ESP)法によりESP・DBDリアクターに捕集した後、NOxを含んだ模擬ガス中でオープンフロー及び密閉空間(クローズドサイクル)でのDBDによる分解実験を行った。フィルターでは捕集困難な100 nm以下の微小DPMもESP法により効率的に捕集でき、またDBDによるDPM/NOx処理実験では密閉空間中での処理により分解反応が促進されることが分かった。
  • 内田 晃介, 千住 智信
    セッションID: 07-1A-09
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
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    近年、温室効果ガスによる地球温暖化や化石燃料の枯渇の問題から、CO2排出量およびエネルギー消費量の削減が求められている。しかしながら、全電化住宅の普及によって家庭部門のCO2排出量およびエネルギー消費量は増大傾向である。本研究では全電化住宅に太陽光発電システム、太陽熱利用給湯システム、および熱電ハイブリッドシステムを導入した場合をそれぞれシミュレーションし、CO2削減量、エネルギー削減量、コスト削減量等を算出し、そのシステムの有効性を示す。また、固定買取価格制度を導入した場合のシステムの有効性を示す。
  • 逸見 次郎
    セッションID: 07-1A-10
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
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    化石燃料の大量消費によってもたらされた便利さ、速さ、豊かさの代償に、地球温暖化の影響が全世界に拡大すると共に資源の枯渇を招いている。このような状況を少しでも抑制する一番手に太陽光発電があり、小学校の教科書(4年理科)に1994年から登場し、灯台や人工衛星、住宅の電気に利用されていると説明している.。我々は、これを地球環境と太陽電池の学習指導に絶好の機会ととらえて、環境を汚さず、これからの暮らしを支える電気を作る太陽電池が持っている能力を伝えるための学習プログラムを開発し、小学校に持ち込んで行ってきた出前授業の状況とアンケートによって得られた評価について述べたものである
  • 嘉藤 貴洋, 三宅 琢磨, 田島 大輔, 大坪 昌久
    セッションID: 07-1A-11
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
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    現在、化石燃料の消費に伴う環境負荷物質による環境破壊が問題となっている。太陽光発電は発電時に環境負荷物質を排出せず、エネルギー源の枯渇の心配が無い特徴がある。太陽電池の出力は日射に大きく影響を受けるため、出力を最適にする制御方法が必要となる。その他にも、発電電力を水素に変換し貯蔵する方法も考えられる。これらを実現する手段として、パワーエレクトロニクス技術がある。本実験は降圧チョッパ回路とスイッチング回路、電気分解セルを用いた太陽電池の出力制御方法と水素製造に関しての検討を行った。その結果、スイッチング比率を変えることにより降圧チョッパの入力電流を制御することが分かった。
  • 松永 章嗣, 赤峰 修一, 市來 龍大, 金澤 誠司, 大久保 利一
    セッションID: 07-1P-01
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
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    メタンなどの炭化水素系燃料と空気の混合ガスを同時にセルに供給できる単室型固体酸化物形燃料電池(SC-SOFC)は,ガスを分離する必要がなく,構造の柔軟性がある。そのため,電極を電解質の同一面内に多数配列することで,小型化や集積化が可能である。本研究では,電解質に高い酸素イオン伝導性をもつランタンガレート系の酸化物イオン伝導体(LSGMC)を使用し,電極の幅や電極間隔が発電特性に及ぼす影響を調べた。また,電極材料や作動温度による影響について,電解質がYSZの場合との比較も行った。
  • 別宮 祐介, 田島 大輔, 吉玉 拓, 大坪 昌久, 前野 聖二, 長澤 義信
    セッションID: 07-1P-02
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
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    近年、物理電池である電気二重層キャパシタの二次電池での利用が注目されている。この電気二重層キャパシタに現在用いられている導電性材料は、アセチレンブラックが主流であるが、著者らはこれまでに分極性電極の導電性材料としてアセチレンブラックよりケッチェンブラックが有効であることを明らかにしている。本研究では、導電性材料として用いるケッチェンブラックの官能基付与量による電気二重層キャパシタ特性への影響を検討するため、官能基付与量の異なるケッチェンブラックの配合量を変化させた分極性電極を作製し、検討を行った。その結果、導電性材料の酸素官能基付与量と分極性電極への配合量による、静電容量の増減が確認できた。
  • 平川 諒太郎, 田島 大輔, 吉玉 拓, 迫田 達也, 大坪 昌久
    セッションID: 07-1P-03
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
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    電気二重層キャパシタ(EDLC:Electric Double Layer Capacitor)は鉛蓄電池に代わる二次電池として注目されている。本研究では、キャパシタ用電極材料である活性炭粉末の酸素プラズマ処理を行い、比表面積の増大と表面官能基の影響により静電容量を増やし、エネルギー密度を改善することを目的としている。本論文では、処理時間を0~90sまで変化させて酸素プラズマ処理を行い、比表面積と静電容量が増大する最適な処理時間の検討を行った。その結果、処理時間30s以下のプラズマ処理で2nm以下の細孔が増え、その影響で比表面積が増加し、処理時間15sで最も大きな比表面積と静電容量を得た。
  • 末永 寛, 日高 啓昭, 坂口 裕二郎, 田島 大輔, 大坪 昌久
    セッションID: 07-1P-04
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
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    固体高分子形燃料電池は小型で高出力密度という特徴を持つため分散型電源や移動用電源として応用が期待されている。固体高分子形燃料電池の理論電圧は1.23Vであるが、実際発電すると様々な損失により電圧降下が生じる。損失の一つに、触媒の活性が低いことで生じる活性化過電圧と呼ばれるものがあるが、使用する白金触媒の有効反応表面積を増加させることで低減させることができる。本研究では、高分子膜上に触媒層を形成し、異なる2種類のガス拡散層を用いた2枚のMEAを作製し、活性化過電圧や有効反応表面積の変化からMEA作製技術の検討を行った。その結果、ガス拡散層の違いによる活性化過電圧や有効反応表面積の増減を確認した。
  • 坂口 裕二郎, 日高 啓昭, 末永 寛, 田島 大輔, 大坪 昌久
    セッションID: 07-1P-05
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
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    固体高分子形燃料電池の性能向上及びコスト削減のためには、MEAに使用する白金触媒の有効反応表面積を増加させ、三相界面を多く有する触媒層の形成が必要となる。本研究では、白金触媒の有効利用が可能な触媒層形成方法の確立と、ガス拡散層の2層構造によるガス拡散性の向上に伴う有効反応表面積の増大を目的としている。本論文では、ガス拡散層であるカーボンクロス上に触媒層を形成し、ガス拡散層の2層目にカーボンペーパーを用いたMEAの作製を行い、各出力特性及びCV法より算出した有効反応表面積などから評価を行った。その結果、提案したMEA作製方法による有効反応表面積の増大を確認した。
  • 金田 憲一, 片山 昇, 工藤 祐輔, 小越 澄雄
    セッションID: 07-1P-06
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
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    直接メタノール型燃料電池(Direct Methanol Fuel Cell : DMFC)は小型・軽量化が可能なことから、主にモバイル機器用の燃料電池として期待されている。DMFC高出力化のために、メタノールの供給流速を上昇させると、燃料ポンプがDMFCの前方にある配置では、DMFC内のメタノール圧力が上昇し、メタノールクロスオーバーの増加と出力低下を招く。本研究では燃料ポンプの位置をDMFCの後方に配置し、同じ流速においてもDMFC内部の圧力を制限することを考えた。実験により、ある一定値以上の流速において、メタノールクロスオーバーの低減、出力性能の改善が可能であることを示した。
  • 小倉 孝浩, 片山 昇, 小越 澄雄
    セッションID: 07-1P-07
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    固体酸化物燃料電池(Solid Oxid Fuel Cell : SOFC)は高効率の燃料電池として期待されている。しかし、SOFCは高温動作させるため構成部材の選択性が乏しい等の欠点があり、低温においての動作も必要とされている。ジメチルエーテル(DME)は環境や人体に対する毒性が非常に低い気体であり、また空気を混合することで分解に必要な温度が低下すると報告されている。本研究ではDME/空気混合燃料が発電装置内で分解される様子を、500℃~650℃の範囲において計算した。このシミュレーションによりDME/空気混合燃料の適した混合比を求めた。
  • 田中 達郎, 片山 昇, 小越 澄雄
    セッションID: 07-1P-08
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    直接メタノール型燃料電池(Direct Methanol Fuel Cell)はその高いエネルギー密度から次世代の電源として注目されている。しかし、DMFCはまだ十分な小型化がなされているとは言えず、実用化のための研究が現在さかんに行われている。そこで、本研究ではDMFCを薄い基板の微小な穴内に作製することで、電池自体に柔軟性を与え、使用用途の拡大を図ったフレキシブルマイクロ燃料電池の作製及び性能評価を行っている。今回はこのフレキシブルマイクロ燃料電池の燃料、空気極触媒をエアスプレー法によって作製し、性能評価を行った。
  • 櫨木 健太, 片山 昇, 工藤 祐輔, 小越 澄雄
    セッションID: 07-1P-09
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    高圧水素生成システムは高圧ガスボンベや水素吸蔵合金を用いた水素ステーションなどで重要な役割を果たす。本研究の高圧水素生成装置は固体高分子膜を使用することで水素極と酸素極を分離し、生成したガスをそれぞれ密閉容器内に閉じ込めて昇圧する。しかし、酸素と水素の圧力差が膜の破損に繋がる為、差圧の解消が必要となる。本研究では、差圧制御を行うスライダとタンク容量のパラメータを変え、差圧制御が正常に動作し、昇圧時間と差圧制御回数の減少を目標とし、パラメータ最適値の推定を目的とする。シミュレーション結果より、スライダを1.5cm以内で制御し、酸素対水素タンク容量を1対2にすることが最適であることがわかった。
  • 南出 雅裕, 田島 大輔, 本部 光幸, 大坪 昌久
    セッションID: 07-1P-11
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    現在、燃料電池(FC)と共に電気二重層キャパシタ(EDLC)を用いたハイブリッド電源システムが注目されている。これまで著者らは、実験的にハイブリッド電源システムを構成し、その応答性について確認してきた。しかし、実際に離島や非常用電源などの独立分散型発電システムを想定した場合、さらなるシステムの検証が必要となってくる。そこで、本研究ではシミュレーションによる動作検証と併せ、実機で実験的に確認し、最適な分散型電源システムを構築することを目的としている。本論文ではハイブリット電源の主電源であるFCについてモデル化を行い、シミュレーションを用いてFCの動作を模擬できたので報告する。
  • 渡部 朝史, 村田 謙二, 神谷 祥二
    セッションID: 07-1P-12
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    我が国では,原子力発電や再生可能エネルギー普及への取組みが行なわれてはいるものの,依然として化石燃料への依存が高い状態となっている。このようなエネルギー需給構造には今後予想される資源制約ならびに環境制約により大きなリスクが内在する。そのため温室効果ガスの排出量がなく,一定の供給量を確保できる資源を,安定的に輸入または生産する社会システムを構築することが将来において大変重要である。本稿では風力を水素源とした国際的な水素エネルギーシステムのシステム概念を構築し,システムの経済性検討を行い、既存火力発電所の発電用燃料と比較し、国際的な水素エネルギーシステムの成立可能性について検討した。
  • 片地 秀蔵, 伊豆 裕太郎, 中田 高, 奥 将俊, 田島 大輔, 高庄 幸孝, 本部 光幸, 大坪 昌久
    セッションID: 07-1P-15
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    現在、地球温暖化や畜産廃棄物による環境汚染といった問題が深刻化しており、代替エネルギーの確保や畜産廃棄物の適正処理が求められている。その解決策として有効なのがメタン発酵による処理である。発生したメタンガスはガスエンジンコージェネレーションシステム(以下GECGS)に導入することで有効利用できる。最終的には農林畜産廃棄物利用による地域資源循環システムの構築を目的としている。本論文ではGECGSの基礎特性を把握するために、メタン濃度および負荷を変動させた場合の吸入空気量を測定した。また、空燃比を算出し、最適な運転条件の検討を行った。その結果、各測定条件における吸入空気量と空燃比の関係を示すことができた。
  • 伊豆 裕太郎, 田島 大輔, 高庄 幸孝, 大坪 昌久
    セッションID: 07-1P-16
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    現在、代替エネルギーの確保や廃棄物の処理技術の開発が求められている。その解決策としてメタン発酵による処分があり、その過程で発生したメタンガスを発電に用いることで循環型社会の形成、省エネルギー化が可能となる。本研究では、農林畜産廃棄物からの暖地仕様メタン発酵プラントの開発とメタンガス利用技術を開発し、地域のエネルギー自給・資源循環型システムの構築を目的としている。本論文では、バイオガス対応型ガスエンジンコージェネレーションシステムより得られた温水を、バイオガスプラント内メタン発酵槽の加温へ利用した場合の検討を行った。その結果、必要温水量の算出及び電気加温ヒータ使用電力量の抑制を行うことができた。
  • 中田 高, 田島 大輔, 大坪 昌久
    セッションID: 07-1P-17
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    現在、地球温暖化や畜産廃棄物による環境汚染といった問題が深刻化しており、代替エネルギーの確保や廃棄物の処理技術の開発が求められている。その解決策として有効なのが、メタン発酵による処理であり、その過程で発生したメタンガスを発電に用いることによって循環型社会の形成、省エネルギー化が可能となる。本論文では、ガスエンジンコージェネレーションシステム(以下、GECGS)によるメタンガス利用技術を開発し、地域のエネルギー自給・資源循環型システムの構築を目的としている。本論分では、夏季のGECGS余剰排熱の有効利用法として熱駆動空調システムであるデシカント空調システムの基本シミュレーションを行い、導入効果を評価した。
  • 扇山 洋一, 田原 俊司, 小川 幸吉
    セッションID: 07-2A-01
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    ハルバッハ配列、対抗型の磁石配置で構成されるPMLSMにおいて磁束密度と推力特性の検討を行う。
    固定子側はスロット構造にし、スロット開口部の影響により推力および推力脈動の変化が予想される。
    以上の異なる磁石配置による推力特性と推力脈動について、数値計算結果を検討する。
  • 石田 祐大, 田原 俊司, 小川 幸吉
    セッションID: 07-2A-02
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    対向型の磁石配置を備えた2極永久磁石リニア同期モータについて3次元境界積分方程式を用いて数値解析を行い、磁束密度分布と推力特性の高出力化を検討する。パラメータの設定によってはエアギャップにおいて残留磁束密度程度の磁束の集束がみられる。この場合同極同士の対向磁石間に強磁性体を配置した時の効果について検討している。
    そして、有効に推力を発生するためスロット構造について検討し,コギング推力に対して脈動低減の方法の一つである歯のスキュー効果を確認する。
  • 金光 修平, 藤井 信男
    セッションID: 07-2A-03
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    近年、環境保全や省エネルギー、経済性を考慮した新しい公共輸送機関が望まれている。そこで我々は都市内での運行を行う軽量軌道交通車両として、架線レス駆動用「リニアモータ兼用非接触集電装置」を提案している。本装置の車両静止時の動作モードであるリニア変圧器の効率的な制御法を考える上で、物理的特性を考える必要がある。しかし、本装置は一般的な変圧器とは大きく異なる性質をもつものであり、一般的な変圧器の機器学的等価回路ではその物理的意味を正しく表すことはできなかった。よって筆者らは本装置の物理的意味を表すことのできる等価回路を提案し、有限要素法によりこの等価回路定数を求め本装置の物理的特性を考察する。
  • 西川 士郎, 藤井 信男
    セッションID: 07-2A-04
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    本稿では提案している二次電流制御型LRV用リニアモータの電力特性について検討している。一次側が電力供給側なのでその有効電力が装置全体に供給される。しかし一次側の電圧と電流の間に位相差があるとそのぶん無効電力が大きくなり、有効電力が悪くなってしまう。そこで一次側の回路にコンデンサを挿入することによって一次側の電圧と電流の位相差を無くし、無効電力を0にするのが狙いである。なお本解析には有限要素法解析ソフトを用いている。
  • 江口 諒, 田原 俊司, 小川 幸吉
    セッションID: 07-2A-05
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    磁束集束磁石配列を持つPMLSMにおいて幅方向に補正用の磁石を取り付けると推力が増加する。電機子側がスロット構造の場合、補正磁石の影響で推力脈動が変化することが予想される。
    以上の補正磁石による推力の増加と推力脈動について、数値計算結果を検討する。
  • 藤津 英司, 田原 俊司, 小川 幸吉
    セッションID: 07-2A-06
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    可動子側がハルバッハ配列の永久磁石で構成されるPMLSMについて3次元境界積分方程式法を用いて数値計算し高磁束密度・高推力化を検討する。固定子側は推力のコギングの影響を無視できるスロットレス構造のリングワインディングである。従来の磁石配置とハルバッハ配列、バックヨークをもつハルバッハ配列を比較検討し、磁石高さを変化させハルバッハ配列の推力特性が従来の磁石配置より高くなることを確認する。
    磁石高さ6mmのときではバックヨークをもつハルバッハが従来の磁石配置より大きくなり、磁石を高くするとハルバッハのみでも従来の磁石配置より推力が大きくなることを確認したので報告する。
  • 柿木 稔男, 山口 仁
    セッションID: 07-2A-07
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    小型軽量で永久磁石を組み込んだ省エネルギー型の常電導磁気浮上装置の開発をおこなっている。電磁石の鉄心を分割した分割鉄心のヨークに永久磁石を組み込んだ複合構造を採用しているので、案内力が大きく急カーブ走行時に大変有利である。さらに永久磁石により大部分の吸引力が賄えるので、省エネルギーで浮上安定状態を保持することが可能である。本論分では応用範囲を広げるため、従来の直流電源を二次電池に代替することでコードレス化し、その際の安定浮上時における荷重変化時の浮上特性及び案内力特性等の実験結果について報告する。
  • 小田原 峻也, 村松 和弘
    セッションID: 07-2P-01
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    ボクセルモデルは,複雑な形状を有する解析モデルを立方体要素で分割する方法であり,構造解析などで用いられている.この方法では,磁界解析で用いられる従来の四面体要素や六面体要素を用いた分割図に比べてその作成は容易であるが,モデル輪郭において形状の近似誤差が生じる.この形状の近似誤差を低減するためには分割数を多くすればよく,現在の計算機の進歩による大規模解析により,磁界解析の分野においても実用的な解析が可能になりつつあると考える.そこで,今回,二次元磁界解析においてボクセルモデルを適用し,その精度を検討したので報告する.
  • 川内 伸也, 戸田 弘明, 池田 久利, 原田 克彦, 大塚 信也, 匹田 政幸, 永田 寿一, 岩本 勝治
    セッションID: 07-2P-02
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    電力用ガス遮断器の劣化診断方法として、常時診断が可能な動作時の加速度測定による診断システムの研究が進められている。
    現在,筆者らはガス遮断器に小型で安価なMEMS加速度センサ、電気信号ではなくフォトリフレクタを用いた光信号による加速度センサを取付け、各部位に発生している加速度から状態を診断する常時監視診断の構築を目指して研究を行っている。
    筆者らはガス遮断器の代わりに、サイズを小型化し、電流や電圧がかからないモデル遮断器を使用し測定を行っている。今回モデル遮断器を用いて加速度を測定し、得られた様々な条件のデータをウェーブレット変換を用いて比較、検討等を実施したのでその結果を報告する
  • 畑 昌宏, 古川 達也, 福本 尚生, 相知 政司, 谷口 怜翼
    セッションID: 07-2P-03
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    変圧器の設計段階において,変圧器の性能を左右する重要な値である漏れリアクタンスを事前に把握することは重要な技術課題である。2巻線変圧器の場合であれば古典的な磁気回路や幾何学的平均距離に基づいて計算を行えるが,9巻線変圧器のように巻線の構造が複雑な変圧器では漏れリアクタンスの計算が概して困難である。
    筆者の所属する研究室では,電磁界解析による変圧器の漏れリアクタンス評価を,簡易型ハイブリッド型有限要素法と純三次元解析を用いて行ってきた。しかし,三次元解析においてこれまで十分な精度が得られなかった。両手法の長短を比較し,漏れリアクタンスの評価・検討する。
  • 丸山 幸輝, 土橋 大起, 中村 格, 樫根 健史, 永田 亮一, 小迫 雅裕, 匹田 政幸, 小出 英延
    セッションID: 07-2P-04
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    電力用変圧器の保守の効率化や設備資産運用の高効率化には、絶縁診断により事故の未然防止や余寿命判定を行うことが有効である。この絶縁診断には様々な手法があるが、その中でも部分放電検出法は絶縁破壊を事前に検出できるため、事故を未然に防ぐことができる。本研究では、部分放電に伴って生じる超音波信号を、モデル変圧器の外壁に取り付けたAEセンサで測定することによる絶縁診断技術の確立に役立つ事を目的とした。そこで、変圧器を構成するプレスボード、積層木材、銅板、鉄板について、超音波信号の伝搬速度および減衰特性を検討した。
  • 黒江 拓也, 勝又 進一, 樫根 健史, 永田 亮一, 中村 格, 小迫 雅裕, 匹田 政幸, 小出 英延
    セッションID: 07-2P-05
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    モデル変圧器(油槽)内の油中において、超音波伝搬特性を検討する際、モデル変圧器の外壁に取り付けたAEセンサによって、超音波を検出しているが、その際、直接油中を伝搬してきた超音波に加え、モデル変圧器側面の鉄板を伝搬してきた超音波が一緒になって測定されていると考えられる。このことを確認するために本研究では、モデル変圧器側面を伝搬する超音波を遮断して、部分放電源により油中内における伝搬速度と減衰特性の検討を行った。パラメータとして、装置とセンサ間に試料(プレスボード、高密度プレスボード、積層木材)を、それぞれの厚さを変化させて配置した。
  • 松尾 大樹, 村松 和弘
    セッションID: 07-2P-06
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    電気機器の力率改善や電源のノイズ除去に用いられるリアクトルを,高周波電源下で用いられる場合には,鉄損をなくすため,空芯リアクトルが用いられる場合がある.しかしながら,空芯リアクトルでは,巻線中に鎖交する磁束が大きくなるため,ローレンツ力により巻線に大きな力が働き,運転中に巻枠などが破損するなどの問題が生じる.本研究では,巻枠などの破損原因を明らかにするため,有限要素法を用いて空芯リアクトルの応力解析を行ったので報告する.
  • 唐原 宏行, 田中 俊輔, 園田 敏勝
    セッションID: 07-2P-08
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    電動機を用いた速度制御やトルク制御は、電力用半導体、スイッチング素子とマイクロコンピュータの発達に支えられ、順次高精度化されてきた。
    例えば、直流電動機を用いてトルク制御を行う場合、電動機のトルク定数が一意に定まれば、要求されるトルクに対して流すべき電機子電流は、容易に求まる。従来、産業界では、トルク定数と誘起電圧定数とは等しいとされてきた。しかしながら、誘起電圧定数から求めたトルク定数には、電機子反作用に対する考えが欠落しているのではないかと考えられる。そこで本稿では、電機子に電流を流して測定したトルク定数と誘起電圧定数について実験的に検討したので、その概要について報告する。
  • 三丸 竜昇, 村松 和弘
    セッションID: 07-2P-09
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    誘導モータの磁界解析では,計算時間の観点から,二次元解析がよく用いられる.二次元解析では,回転子の短絡環の影響をアルミバーの導電率を変更することにより考慮される.今回,この導電率の値について,トルクなどの解析値と実測値を比較し,それらが一致する導電率を求めるとともに,その値の妥当性について,アルミバーと短絡環を模擬した簡易な三次元モデルを用いて検討したので報告する.
  • 鶴田 康孝, 徐 富錦, 辻 峰男, 浜崎 真一
    セッションID: 07-2P-10
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    筆者らは,誘導電動機の速度センサレスベクトル制御において,回転座標系で電流オブザーバを構成し,すべり周波数制御形の制御方式を提案している。
    本稿では,推定速度の脈動を低減するため,ローパスフィルタを付加して線形モデルを導出し,固有値を求めて安定解析を行う。また,線形モデル(連続系),非線形モデル(連続系),PWMを考慮したディジタル制御モデル,実験によるステップ応答波形を比較検討して提案方式の安定性を考察する。
  • 川上 光徳, 藤井 信男
    セッションID: 07-2P-11
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    ヒートポンプ装置は全発電量の約半分の電力を消費している。その電力の殆どを冷媒圧縮機で消費している。冷媒圧縮機はヒートポンプ装置の心臓部である。この冷媒圧縮機にはいろいろな形式があるが,その中でスクロール圧縮機は騒音・振動・性能面で優れた特性を持っている。このスクロール圧縮機に求められる運動は,自転せずにある円周上を動くことである。現在,この運動は偏芯クランク軸を用いて機械的な機構により行われている。ここでは,この運動を電磁気的な機構により実現する電動機を示した。また,適切な起磁力を発生する電流値において幾何学条件と力学的な特性との関連を検討した。さらに最適な設計例を提案する。
  • 袈裟丸 勝己
    セッションID: 07-2P-12
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    先に筆者はPMSGを用いた小型風力発電システムについて、PMSGの有限要素法、運動方程式および風車方程式を連立して、解く事により、トルクリプルを含めた厳密な発電システムのシュミュレーションが可能であることを示し、最大出力制御を行なった場合のシミュレーション結果を報告した。本稿はセグメント形表面PMSGを用いた小型風力発電システムについて、コキングトルクが始動特性に与える影響を有限要素法により厳密に考察したので、その結果を報告する。
  • 金近 綾一, 羽原 正秋, 都甲 潔
    セッションID: 08-1A-01
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    現在,人が持つ味に対する主観的かつ曖昧な感覚を定量化して表現するために
    味覚センサの研究が行われている.味覚センサは脂質高分子膜を味物質の受容部
    分とし,この複数の脂質膜からなる電位出力応答から味を認識する.味細胞で受
    容される味は,酸味・塩味・苦味・甘味・旨味の基本五味で,センサの脂質膜の
    疎水性・親水性、膜表面の構造を調節することで,それぞれの味に特化した膜を
    開発することができる.
    本研究では、荷電高分子を用いて脂質膜表面を修飾し、脂質膜の疎水性・親水
    性、表面構造の調整について検討を行った。
  • トウ ヨウ, 羽原 正秋, 海野 薫, 都甲 潔
    セッションID: 08-1A-02
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    味覚センサは特性の異なる複数の脂質高分子膜から構成される。味の検出に重要な働きをする脂質を高分子化合物で固定化し、呈味物質と脂質膜との間の静電相互作用や物理化学的吸着による膜電位変化を測定し、味を識別・認識する。現在、界面活性剤は様々な用途で広範囲に用いられており,食の多様化に伴った食品の安全に関するセンサの需要の声は大きく、界面活性剤の高感度検出が求められている。今回の研究では、人工脂質膜を用いた界面活性剤に対する膜電位変化について考察を行った。
  • 筬島 健太郎, 羽原 正秋, 都甲 潔
    セッションID: 08-1A-03
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    味覚センサは脂質高分子膜を味物質の受容部としているが,非電解質である甘味物質に対する脂質膜の応答電位は他の電解質の味物質と比較して低いという問題があった.これまでに,フェノール化合物を用いた表面修飾をした脂質膜が甘味物質に対して高い感度を示すことを見いだしたが,その応答メカニズムについては不明な点が多く,解決すべき課題となっている.そこで,本研究では,各種測定により脂質高分子膜の甘味物質に対する応答機序について考察を行った.
  • 秋冨 博紀, 永守 知見, 高松 竜二
    セッションID: 08-1A-04
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    人が感じる味は,温度によって異なるときがある.例えば,温かいコーヒーと冷たいコーヒーとでは感じる苦味が異なる.このような変化を本研究では“温度特性”と呼ぶことにする.従来の味覚センサでは,温度の異なる同じ味質を測定すると,測定中に脂質膜電極と参照電極の内液の温度も変化してしまい,その結果,温度による味覚の変化を再現することができない.そこで本研究では,脂質膜電極を巨大化し,寒天を詰めた塩橋を用いて電極内液の温度変化を小さくし,味覚の変化を再現することを目的としている.
  • 金 虎, 小野寺 武, 森 陽一, 三浦 則雄, 松本 清, 都甲 潔
    セッションID: 08-1A-05
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    現在の主な爆発物探知法としては,訓練された犬に爆薬の匂いを探知させる方法,金属探知機により探知する方法,X 線検査装置により検知する方法があるが,いずれの方法にも課題がある.爆発物からは微量ながら爆薬成分が空気中に漏洩している.本研究は,抗体の特異性(抗原抗体反応)を利用して芳香族ニトロ化合物を捕らえ,表面プラズモン共鳴(SPR)センサで高感度に検出することを目的としている.検出方法としては置換法を使用した.ターゲットとして爆発物の成分の芳香族ニトロ化合物を選び,ニトロ化合物に対するモノクローナル抗体,センサチップ上の自己組織化単分子膜にニトロ化合物の類似物を結合させ,検出感度を調べた.
  • 高山 博行, 今坂 公宣, 末廣 純也
    セッションID: 08-1A-06
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    筆者らは、迅速かつ簡易な細菌検出技術として誘電泳動現象とインピーダンス計測を組み合わせたDEPIM法を提案してきた。更に高電界下での細胞膜破壊をDEPIM法に組み合わせたEPA-DEPIM法を開発し、これにより懸濁濃度3×102cells/mLの大腸菌を3時間で定量的に検出することに成功している。本研究では、細菌捕集の際に利用する流路にマイクロミキサーを用いて、流体に影響を与え、捕集領域に進入する細菌数を増やすことで、より高感度な細菌検出を目指した。これによりEPA-DEPIM法におけるコンダクタンス変化が約3倍向上した、これは細菌捕集効率の向上を示す結果であり、従来法に比べ、高感度な細菌検出と言える。
  • 岩元 あゆか, 須田 隆夫, 井上 貴仁
    セッションID: 08-1A-07
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    交流電界による誘電泳動を利用した、細胞・菌体等の収集、濃縮などが検討されているが、多くの場合、電界強度の強い方向に細胞や菌体が吸引される「正の誘電泳動」の利用が用いられている。しかし生理食塩水や培養液など電気伝導度がある程度高い溶液を用いる場合には、「負の誘電泳動」が生じやすい。我々は微小流路内に、平面四重極電極を配置することにより、負の誘電泳動を利用して細胞等の収集、流動方向の制御について検討した。細胞試料として入手容易なヒト赤血球を用い、印可電圧、周波数、さらには電極形状や配置等の効果について検討を行った。
  • 今橋 理宏, 林 健司, 都甲 潔
    セッションID: 08-1A-08
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/01/20
    会議録・要旨集 フリー
    近年の情報化社会の発展に伴い,現在情報セキュリティにおいて,より高い信頼性でかつ利便性に優れた認証システムが必要とされている.その方法としてバイオメトリクスがあり,リモートで測れるという利点をもつ匂いによるバイオメトリクスセンサに着目した.匂いによるバイオメトリクスセンサを開発するにあたり,匂い分子の大きさと極性が,個人を識別するための重要な要素と考え,匂い分離測定装置の作製を目指していく.本研究では,モレキュラーシーブと半導体ガスセンサを用いて,匂い分子のサイズや極性によって分類する匂い分離測定装置を作製し,それを用いて実験を行い、得られた匂い応答パターンを解析し、匂いの高次情報を抜き出す。
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