大日本窯業協會雑誌
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51 巻, 606 号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
  • 山内 俊吉, 遠藤 貞
    1943 年 51 巻 606 号 p. 319-324
    発行日: 1943/06/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    クリストバライトの高低温度型の轉移温度が200-270℃と記載されてゐるのは原料の種類の相違に基づくものである等といふ説明に滿足出來ないので著者はクリストバライトの生成温度とこの轉移温度に何か關係がないかと考ふる節があつたのでこの關係について研究した. その結果次の樣な結論を試みた.
    (1) クリストバライトの生成温度が低い程その轉移温度は低く生成温度の上昇又は燒成時間の長い程轉移温度も上昇する. 今迄200℃以上と云はれてゐたが170-180℃でも轉移を起すものがあることを見出した.
    (2) 上の事實は結局クリストバライトの結晶發達程度による轉移の難易に基づくものではないかと思ふ.
    (3) タイル, 粘土製品等の170-250℃位間の異常膨脹は從來トリヂマイト及びクリストバライトの生成に基づく異常膨脹の連續と考へられトリヂマイト, クリストバライト效果としてゐたが之は敍上の見界からクリストバライト效果と考ふべきである.
    (4) 本問題は更に他の方面より吟味してみたいと思ふ.
  • (3) 加里亞鉛珪酸鹽の結晶速度に及ぼす補助劑の影響
    平岡 尚
    1943 年 51 巻 606 号 p. 325-329
    発行日: 1943/06/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • マグネサイトの熱分析
    茂木 今朝吉, 田崎 孝夫
    1943 年 51 巻 606 号 p. 330-332
    発行日: 1943/06/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    1. 前報に引續き滿洲産マグネサイトの鑛區別, 鑛色別試料16種について本多式熱天秤を使用し減量を測定した.
    2. 減量曲線はMgCO3の分解と石灰分の分解との二段に分れ, 前者は450℃前より分解開始, 670℃-675℃に於て變化最盛, 後者は石灰含有量の多少に依り分解異り, 含有大なるものは710℃-720℃附近より, MgCO3の分解終了に引續き分解を開姶し, 850℃2に終る.
    3. 二, 三の鐵分含有比較的多量の試料には, MgCO3の分解開始しつゝある550℃-570℃に於て, 微量の分解が見られる. 此の温度は炭酸鐵の分解温度と一致する. 之を鐵分の分解であると見るのは難點もあるが一應報告し今後確かめ度い.
  • 鈴木 信一, 鵜飼 大三
    1943 年 51 巻 606 号 p. 333-337
    発行日: 1943/06/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    著者等は既に酸化鐵電極の製造に當り其の燒成状件が燒結に及ぼす影響の大なる事を述べた.
    即ちカーボン. グラハイトを還元劑として使用せる燒成法 (窯協, 昭16, 49, 〔578,〕〔584〕, (昭17, 50, 〔593〕) に於てはFe2O3, Fe3O4はFeOへの還元が進行し, 電解耐蝕度は甚だ低い結果を示し表面酸化處理を成したものに於てもNaOH電解實驗にて15mg-17mg/1Ahr/dm2の腐蝕量 (窯協, 昭16, 49, 〔587〕) を示した. 又腐蝕量は其の組成及成形法に依るよりも燒成條件に依り甚しく影響され, 而も還元劑は燒成中に酸化せられる爲め還元の程度を調節するに充分なる方法を見出す事は困難であつた.
    本報に於ては燒成時に前述の如き強性還元劑を用ひずtown gasと空氣に依り構成せられた雰圍氣の變化に於て其の還元程度を調節し燒結條件を求めた. 其の結果鹽素酸曹達電解條件に於て1.0mg-3.0mg/dm2/1Ahrの腐蝕量の電極を得た. 燒結の條件に就いては未だ幾多の研究餘地あり今後一層の工夫を要するものと考へられる.
  • 長枝 春平
    1943 年 51 巻 606 号 p. 338-341
    発行日: 1943/06/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    耐酸性試驗法として行はれる酸蒸氣處理法, 表面の薄膜生成速度測定法, 表面汚蝕試驗等の表面法と, て粉末として酸に浸漬し, その重量減少率秤量或は滴定法等の粉末法に就て, その實驗上起る現象から各法の優劣長短を吟味した.
    酸蒸氣處理は, 試驗條件の差異による影響が大きく, 汚蝕試驗は定性的で双方共難點が多く, 表面法としては, 酸の作用過程を連續的に測定し, 定量し得る干渉色應用の薄膜測定が方法として優れてゐる. 然し容易に薄膜を形成しない強耐酸性の一般のガラスにはどうしても粉末法を適用しなければならぬ. 反對に弱耐酸性のガラスは膜の生長によつて粉末法では種々の障害を起す. 斯く組成によつて耐酸性は異るから表面法で觀察しその結果から粉末法の條件を定めて試驗すれば宜敷しいが, 猶溶出物を分析すれば一層明確である.
    分析は近時物理的方法 (電子廻折等) が發達してゐるが, 粉末を處理し, 溶出物を化學的に分析し, ガラスの耐酸性を定量的に求むる事が出來るから化學分析は必要である. 殊に薄膜を生成しない極端に酸に弱いガラスはSiO2も溶出するから, 今の所化學微量分析に優る良い方法が無い.
    溶出物の分析に就ては温度によつて溶出物の量が如何に變るか, 同時に表面法を併用して始めて, 粉末試驗の操作條件を定め得る事を實例をもつて示し, 之等試驗法の相關性を強調したのである.
  • 杉江 重誠
    1943 年 51 巻 606 号 p. 342-347
    発行日: 1943/06/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 中西 健治, 中川 義文
    1943 年 51 巻 606 号 p. 348-351
    発行日: 1943/06/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 細かさと化學分成
    中條 金兵衞
    1943 年 51 巻 606 号 p. 352-354
    発行日: 1943/06/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    本報は市販になれるポルトランドセメントに於て兩極端をなす高石灰セメントと低石灰セメント及びその中間の普通セメントに就て, 新風篩器により2.0μ以下の如き極微粒子を分離し, これと原セメントとの化學成分, 鑛物組成等を比較檢討したのである. 要約列擧すれば次の如くである.
    (i) 何れのセメントに於ても石膏の微粉分への偏在は極端である. 即ち2.0μ以下に全石膏の約1/3, 5.5μ以下に約半分が集中してゐる. 微粉粒子は初期の水和を左右するから此の部分の石膏の役割は化學的に重大であり, 且物理的には石膏がセメント粉碎に際してとる行動にも言及し, 從來行はれた此の方面の研究に大きな示唆を與へることが出來た.
    (ii) セメント燒塊の化學成分間の諸係數に就て考察した. 水硬率, 礬土率には原セメントと微粉分との間に大差なく, 活動係數・珪酸率では可なり差があり微粒子に於て小さい. 石灰飽和比は低石灰セメント以外の3つのセメントでは微粉分の方に大きい.
    (iii) 石膏から來る影響を排除し, 燒塊をなす成分のみの百分率を求めた結果, 何れのセメントも微粉分にSiO2少く, Al2O3, Fe2O3 MgO多く, CaOには餘り差のないことが明かとなつた.
    (iv) Bogueの方法により燒塊鑛物組成を求めた結果, 4 CaO・Al2O3・Fe2O3は何れのセメントに於ても微粉分に多い. 低石灰セメントに於て之が顯著である.
    3 CaO・Al2O3に於ても之と同樣の傾向が見られるが, 高石灰セメントでは原セメント, 微粉分間に差がない.
    3 CaO・SiO2は高石灰, 普通セメントに於て微粉分に多く偏在してゐるが, 低石灰セメントでは反對である.
    2 CaO・SiO2は上の3 CaO・SiO2の傾向と密接な關係があり逆の傾向を示し微粉分に少く, 低石灰セメントでは餘り差が見られない, MgOは何れのセメントも極微粒子分に多く偏つてゐる.
  • 佐藤 純夫
    1943 年 51 巻 606 号 p. 355-358
    発行日: 1943/06/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 英國の硝子 (續)
    駿河 融一郎
    1943 年 51 巻 606 号 p. 358-361
    発行日: 1943/06/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 宮川 愛太郎
    1943 年 51 巻 606 号 p. 361-366
    発行日: 1943/06/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    本實驗は前に記した如く同時に行つた結果ではないので供試セメント夫々に就て比較することは多少の無理があると思はれるが大體以下のことは云ひ得る.
    1. セメントモルタル供試體を水槽から取出して一定時空中に放置すると抗折力が低下するが耐壓力は幾分強度を増す傾向がある.
    2. 材齢7日の樣に短期に於ては抗折力及耐壓力共に強度は増したが3ヶ月後では28日の結果より一層抗折力が低下する傾向がある.
    3. 日光直射下に放置した時の抗折力の低下率は天候其他の條件で相違すること勿論であるが實驗の結果では1時間後で約20-30%, 2時間後では35-45%であつた.
    4. 本實驗に於ける抗折力の低下の程度はセメントの種類によつて著しい差はない樣である.
  • 熊澤 誠三
    1943 年 51 巻 606 号 p. 367
    発行日: 1943/06/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 1943 年 51 巻 606 号 p. 375-376
    発行日: 1943/06/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
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