シラスに40, 50及び60wt% Alを添加した混合粉末をいったん1400℃, 10時間窒化し, 次いで, 1600°-1900℃, 200kg/cm
2, 1時間, 熱間加圧焼結を試み, Si-Al-O-N系焼結体を得た. 各Al量を添加した混合粉末から得た焼結体をHS 40, HS 50及びHS 60と称する. HS 40, HS 50及びHS 60とも, 1600℃で見掛け気孔率は0.07%, かさ比重は3.37 (HS 40) 及び3.50 (HS 50, 60) となった. 加熱温度の上昇とともに, 重量の減少量は増加し, 見掛け気孔率は増し, かさ比重は低下した. 各焼結体を構成する相は, β'-Si
3N
4, α-Al
2O
3, 15R-AlNであったが, Al添加量及び加熱温度によってその量比は変化した. すなわち, HS 40は温度の上昇とともにβ'-Si
3N
4を主成分とする焼結体となり, HS 50はβ'-Si
3N
4と15R-AlN, HS 60は15R-AlNを主成分とする焼結体となった.
1600℃における焼結体の組織は, ガラス相の存在のため, 微構造は明らかでなかったが, 1800℃でガラス相が分解し, β'-Si
3N
4及び15R-AlNの粒形が明らかとなった.
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