窯業協會誌
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91 巻, 1056 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 井関 孝善, 荒川 健二, 松崎 浩, 鈴木 弘茂
    1983 年 91 巻 1056 号 p. 349-354
    発行日: 1983/08/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    易焼結性SiC微粉末, Al, B, Cの混合物を二つのち密質SiC焼結体ブロックの間に入れ, 1650℃, 500kg/cm2, 0.5時間という条件でホットプレスすることにより接合した. 接合試料の強度は室温においては空気中, 1500℃においては真空中で4点曲げ法により測定した. ホットプレス法により作られ, Fe 0.6wt%, Al 0.05wt%, W 0.5wt%の金属不純物を含む焼結体 (HN-SiC) は, 接合すると室温で55kg/mm2 (540MN/m2) の曲げ強度のものが得られた. 常圧焼結法により作られ, より純度が高く, Fe 0.04wt%, Ti 0.06wt%の金属不純物を含む焼結体 (SK-SiC) も接合することができ, 室温で41kg/mm2の曲げ強度のものが得られた. この値は母材の強度と同じ程度である. Al, B, Cの同時添加は, Al8B4C7のような低融点化合物を形成するため, 高温強度を低下させた.
    更に上の混合粉末を接合時と同じ条件でホットプレスすることによりむくの焼結体を作った. このもののかさ密度は92% T. D. で, 強度は52kg/mm2であった.
  • 西谷 邦雄, 長谷川 保和, 東方 正章
    1983 年 91 巻 1056 号 p. 354-357
    発行日: 1983/08/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    ガラスの焼結は粘性流動が主体と言われているが, その焼結の度合いを表す尺度が明確でなく, 何度の温度で何時間焼結するというように一定の保持温度と時間とで表しているのが通常である.
    アレニウスの式を用いれば粘性の温度による変化を表すことができるが, この変化に対する活性化エネルギーは一定ではなく温度によって変化するためそのまま使用することはできない.
    著者らはこの活性化エネルギーの温度変化を直線で近似しこれを用いれば温度の変化する場合の焼結の程度を定量的に表すことができることを明らかにした.
    本論文は焼結式の誘導と実際の応用例について述べたものである.
  • 高橋 克明, 尾坂 明義
    1983 年 91 巻 1056 号 p. 358-363
    発行日: 1983/08/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    R2Si2O5-MSi2O5擬似2成分系ガラスの2.5wt%HF溶液中への溶解熱を測定し, 外そう法によってMSi2O5ガラスの溶解熱を得た. この値からこれらのガラスの生成熱を算出した. またMSi2O5(gl)→M(g)+2Si(g)+5O(g)-Dなる反応の反応熱で定義されるガラスの結合解離エネルギーを計算し, Si-Ob架橋結合, Si-Onb非架橋結合及びO-M-O結合のエネルギーを算出した. 非架橋酸素の電子親和力Ha(≡Si-O+e-→≡Si-O-+Ha) を35kcal/molと仮定すると, E(Si-Ob)=111, E(Si-Onb)=106kcal/mol及びE(OM)=223, 277, 273, 264 (M=Mg, Ca, Sr, Baの順) であった. E(OM) の大きさの順についてはMイオンによる非架橋酸素の分極の大きさ及びO-M結合のイオン結合性の観点から説明できる.
  • 永野 正光, 池田 進
    1983 年 91 巻 1056 号 p. 363-367
    発行日: 1983/08/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    SnCl4とO2を原料としてCVD法によりSnO2薄膜をTiO2基板 (001) 面上に析出させ, 析出形態及び基板とのエピタキシーに及ぼす析出温度とSnCl4流量の影響をEPMA及びX線回折測定によって調べた. 析出温度1000°-1300℃では一辺数μmの塊状粒子が格子模様に析出し, 900℃では微粒子がのり状に基板表面を覆った. 析出温度900℃以上では析出量の少ない場合に4回対称のピラミッド型粒子が析出した. これらの粒子は次のように基板と全く同じ配向をとることが分った. (001)SnO2//(001)TiO2, 〈100〉SnO2//〈100〉TiO2. 析出温度700℃以下では種々の配向をもつ粒子が析出し, 基板とのエピタキシーは認められなかった. SnCl4流量の影響は比較的小さかった.
  • 関 八千穂
    1983 年 91 巻 1056 号 p. 367-374
    発行日: 1983/08/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    シラス-ガラス-水ガラス系の特定組成のバッチに対し, 発泡剤として種々の粒度のシリコンカーバイドを0.38-3%添加した. このバッチは電気炉中で1150℃に10分間焼成されて泡ガラスとなった.
    得られたガラスのかさ密度は発泡剤の添加量が増大するのに従い低下し0.3Mg/m3又はそれ以下になったが, 極小値の測定される場合もあった. 発泡剤の最適添加量は粒度により決まり, 粒度が粗いと適量は多く, 細かいと少なくなった. ただし極端に細かいと, 小さいかさ密度の泡ガラスは得られなかった.
    一般に気泡直径は発泡剤の添加量が増大するのに従い大きくなった. ただし粒度が極端に細かい場合は, 大きな気泡が発生及び破裂を繰り返し, 結局は外観が粗雑となった.
    以上の結果を踏まえ, シラス含有率が70%以上であるような種々のバッチに対し, 平均粒径30μmのシリコンカーバイドを0.75%添加し上記同様に焼成した. その結果大部分のバッチは, 優れて均一な組織を持った泡ガラスとなった. 得られた泡ガラスについて気泡直径, かさ密度, 曲げ強さ, 化学的耐久性反び熱伝導率を測定し凍害試験を行った.
  • 尾坂 明義, 高橋 克明
    1983 年 91 巻 1056 号 p. 374-377
    発行日: 1983/08/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    ホウ酸異常を解明するための一助として幾つかのアルカリホウ酸塩結晶の構造を調べた. その結果0≦x≦1.0の領域 (xはモル比R2O/B2O3を表す) の結晶は基本的には5種類のBO3単位, すなわちB3(3B3), B3(2B3, B4), B3(B3, 2B4), B3(3B4) 及びBR並びに2種類のRBO4単位, すなわちB4(4B3) 及びB4(3B3, B4) から構成されていることが分った. これらの単位の分率のxに対する変化の様子からは二つの傾向が見て取れる. (1) 一つのB3又はB4単位に結合するB4単位の数はxとともに徐々に増加する. (2) 各々のB4又はB3単位はある一つめ結晶においてその分率が最大となり, またそれがこの結晶を構成する唯一のB4又はB3単位である. これらの傾向は, B4単位の分率が0.5≦x≦1.0の領域でxに対し直線的に増加すると仮定するならば, この領域では2個以上のB4単位に結合する4種の仮想的なB4単位が現れることを示唆する. これら現実の, 及び仮想的な単位のエネルギーとして, 例えば結合エネルギーの和を定義すれば, エネルギーの面からそれらの単位の相対的な安定度の関係が導かれる.
  • 友沢 稔, 高田 雅介, John ACOCELLA, E. Bruce WATSON, 高森 剛
    1983 年 91 巻 1056 号 p. 377-383
    発行日: 1983/08/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    約8wt%までの水を含むNa2O・3SiO2ガラスを高温高圧下で合成し, そのガラス転移点 (Tg) をDTA法により測定した. ガラス中の水はTgより高温で発泡を伴って溶離した. ガラス転移点と発泡温度はともに含水量の増加につれて減少した. 含水量の変化に対するガラス転移点の変化を高分子の可塑剤に対する種々の方程式と比較し, OHと分子状H2Oの両方の寄与を考慮に入れた方程式により, 最もよく記述されることを見出した. OHはTgを急激に下げ, 一方分子状H2Oは単にガラスを薄める効果によりわずかにTgを下げることが結論付けられた.
  • 田中 博史, 矢沢 哲夫, 江口 清久
    1983 年 91 巻 1056 号 p. 384-386
    発行日: 1983/08/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 管野 善則, 鈴木 和夫, 桑原 好孝
    1983 年 91 巻 1056 号 p. 386-388
    発行日: 1983/08/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 1983 年 91 巻 1056 号 p. A47-A50
    発行日: 1983/08/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
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