窯業協會誌
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93 巻, 1075 号
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  • I. CaKαについての検討
    白 友兆, 福島 整, 藤澤 謙二, 合志 陽一
    1985 年 93 巻 1075 号 p. 111-116
    発行日: 1985/03/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    二結晶型蛍光X線分析装置を用いた高分解能測定により, Caの化学結合状態に対するCaKα1の変化について検討を行った. 測定の結果, 最近接原子の電気陰性度が大きいほどCaKα1は低エネルギー側ヘシフトすることが分った. これは, Caの有効電荷が正の方向に増えることと対応し, SCC-DV-Xα法による自由原子モデル計算の結果からも確認できた. また, 配位数の増加, あるいは第二近接原子の電気陰性度の増加に対しては高エネルギー側ヘシフトする傾向を示すことも判明した.
  • 吉田 智則, 中村 弘之, 大塚 淳
    1985 年 93 巻 1075 号 p. 117-122
    発行日: 1985/03/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    アンチモンスピネルは, Zn7Sb2O12, Co7Sb2O12のほか, Zn7Sb2O12のZn2+の一部をCo2+あるいはNi2+で置換したCo0.1Zn6.9Sb2O12, Co0.5Zn6.5Sb2O12, Ni0.1Zn6.9Sb2O12, Ni4Zn3Sb2O12が報告されている. 一方Mg7Sb2O12, Ni7Sb2O12の組成のスピネルは報告されていない. 本研究は, より広い組成範囲で, より系統的にアンチモンスピネルの生成を検討するため, ZnO-CoO-Sb2O5, ZnO-NiO-Sb2O5, ZnO-MgO-Sb2O5, CoO-NiO-Sb2O5, CoO-MgO-Sb2O5の各3成分系, ZnO-CoO-MgO-Sb2O5, CoO-MgO-NiO-Sb2O5, CoO-ZnO-NiO-Sb2O5, ZnO-MgO-NiO-Sb2O5の各4成分系につき, 試料を調製し, スピネルの生成をX線分析により観察し, 単一のスピネル固溶体を生成した試料で, その格子定数を測定, また分光分析によりCo2+, Ni2+の吸収の検討と測色を行った. その結果を要約すると次のとおりである.
    (1) 多くの新しいアンチモンスピネルを得た.
    (2) Zn7Sb2O12-Co7Sb2O12, Zn3Ni4Sb2O12-Co3Ni4Sb2O12, Co3Ni4Sb2O12-Co3Mg4Sb2O12間は, それぞれ連続固溶体を生成した.
    (3) Zn7-xNi(Mg)xSb2O12の置換では, Ni2+で約x=4.75 (67.9%), Mg2+で約x=3.75 (53.6%) まで置換できた. したがって, 6配位の位置を全部Ni2+で置換したZn3Ni4Sb2O12に対応するZn3Mg4Sb2O12のスピネルは得られなかった.
    (4) Ni4-xMgxZn3Sb2O12による置換では, 約x=3.5(87.5%) までスピネル構造が保持された. 一方Zn3-xMgxNi4Sb2O12及びCo3-xMgxNi4Sb2O12の置換では, いずれも約x=2.5 (83.3%) の組成まで置換できた.
    (5) Ni7Sb2O12の組成の配合物を焼成すると, NiOとNiSb2O6 (三重ルチル型構造) とになった.
  • 高橋 研, 神保 龍太郎, 松下 安男, 山田 誠一, 小杉 哲夫
    1985 年 93 巻 1075 号 p. 123-129
    発行日: 1985/03/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    高融点化合物の導電性とSiCの強度, 耐酸化性を生かして, 金属なみの導電性と優れた耐酸化性及び強度を併せ持つ複合材の開発を図った. SiCとTiC, ZrC, WC, ZrB2, TiB2, HfB2, NbB2, TaB2及びTiNのそれぞれとを体積率で50%ずつ混合し, ホットプレス焼結した. SiC-ZrC又はWC系以外は, 相対密度96%以上にち密に焼結した. これらの複合焼結体の抵抗率は室温で10-4Ω・cm前後であり, Ni-Cr合金と同等の導電性を持つ. 曲げ強さは, SiC単味焼結体の値に比し同等ないし1/2の値である. SiCとZrB2, TiB2, HfB2又はTaB2を複合化したものは特に耐酸化性に優れ, 1100℃の大気中で100h保持後の酸化増量は, 金属で最も耐酸化性のあるCo-32% Cr合金系の場合と同等である. 複合焼結体は, SiCと高融点化合物が互いに分散した微構造を持つ. 複合材は成分の高融点化合物の約4倍の抵抗率を持ち, 導電機構は導電率の異なる2種の粒子が均一混合した系のモデルで説明される. また, 焼結体内部への酸化の進行が抑制される.
  • 吉村 昌弘, 金 光振, 宗宮 重行
    1985 年 93 巻 1075 号 p. 130-136
    発行日: 1985/03/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    固相領域におけるSrF2-LaF3系の相関係を固相反応及び水熱反応によって検討し, 平衡状態図を作成した.
    固相反応を用いた乾式急冷法は, 温度1400℃で白金カプセル中に封入により4時間, 1000℃と750℃では石英管に封入して (4+4=8) 時間及び (7+7+9=23) 日間加熱処理を行い空気中又は氷水中で急冷した. 水熱反応は, 再蒸留水, アルカリ金属 (Li, Na, K) のフッ化物, 塩化物, 臭化物, 硝酸塩及び硫酸塩等の水溶液を鉱化剤として用い, 100MPaの圧力下750℃, 650℃, 500℃で1-30日間行った.
    SrF2固溶体中のLaF3の固溶限やLaF3固溶体中のSrF2の固溶限は, 温度に依存しており, SrF2固溶体では1400℃でLaF3 48mol%, 500℃で46mol%と依存性が小さかったが, LaF3固溶体では低温になるにつれ固溶限が狭くなっており, 1400℃, 1000℃, 750℃, 650℃及び500℃の各温度でそれぞれSrF2 15mol%, 10mol%, 6mol%, 4mol%及び2mol%であった.
  • 田中 博史, 矢沢 哲夫, 江口 清久
    1985 年 93 巻 1075 号 p. 137-143
    発行日: 1985/03/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    分相したナトリウムホウケイ酸ガラスを酸溶出して作った多孔質ガラスは, 通常ホウ酸相中のシリカ成分に由来するコロイド状シリカを含んでいる. このコロイドの析出を防ぐため, 出発ガラスに三酸化モリブデンを加え, 細孔特性に対する効果を調べた. 出発ガラスの熱処理温度の影響も検討した. 熱処理温度が上がると, 分相構造に由来する骨格細孔が大きくなり, コロイド状シリカが増えた. 分相ガラスを徐冷するとコロイド状シリカは減少した. 三酸化モリブデンの添加で分相が促進され, コロイド状シリカは減少した. 酸化モリブデンの効果は, ホウ酸相のシリカ濃度を下げること, 及び溶出時にシリカと水溶性の錯体を作ることによると考えられた. Mo6+はガラス溶融時に還元される傾向を示した. モリブデン含有ガラスを中程度に還元したとき, 骨格細孔の半径は極大値を, 骨格及びコロイド状シリカの細孔容積は極小値を示した.
  • 菊田 雅司, 水野 幸四郎, 都甲 英俊, 山内 辰夫
    1985 年 93 巻 1075 号 p. 144-150
    発行日: 1985/03/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    破断面を観察することで, その破壊の条件を推定することができる. そこで, ガラスの破壊応力とミラー半径との関係を検討するために徐冷ガラスと数種の異なる残留応力を持つ熱的強化ガラスを用いてリング曲げ試験を行い, 破壊力学的考察によりその関係式を提案した.
    その結果, ミラー面とミスト面の境界をミラー半径とした場合にはミラー定数 (Mirror constant) は1.88MPa・m1/2を得て, ガラスの残留応力の大小によらず一定となった. そのとき, ミラー半径としては, 徐冷ガラスでは始発きず (fracture origin) を含む表面の長さの半分を, また熱的強化ガラスでは始発きずからの深さを, それぞれとれば同じ関係式で破壊応力を推定できることが分った. 更にミラー形状と破壊応力との関係でもその形状の違いを定量的に示すことができて, 低応力下での破壊における特徴のあるミラー形状を推定できることが分った.
  • 山崎 仲道, 西岡 守, 柳沢 和道, 叶原 悟司
    1985 年 93 巻 1075 号 p. 151-153
    発行日: 1985/03/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 玉利 信幸, 八木 崇晴, 江畑 儀弘, 樋端 保夫
    1985 年 93 巻 1075 号 p. 154-156
    発行日: 1985/03/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 金子 泰成, 佐藤 昌利, 斎藤 勝義, 田中 稔也
    1985 年 93 巻 1075 号 p. 157-158
    発行日: 1985/03/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 村瀬 嘉夫, 加藤 悦朗
    1985 年 93 巻 1075 号 p. 159-161
    発行日: 1985/03/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 梅林 正気, 中村 浩, 谷 英治, 岸 和司, 小林 和夫
    1985 年 93 巻 1075 号 p. 162-163
    発行日: 1985/03/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 1985 年 93 巻 1075 号 p. 163
    発行日: 1985年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
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