ジオシンセティックス論文集
Online ISSN : 1883-146X
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29 巻
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特別講演
  • 島岡 隆行, 中山 裕文
    29 巻 (2014) p. 1-10
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    廃棄物埋立地の遮水工に遮水シートが用いられてから約40年が経過し,今では最も一般的で,多くの実績を有する遮水材料となっている.その間,遮水シートの材料特性に関する知見に比べて,廃棄物埋立地への遮水材料としての適用に関する知見は不足していた.本報では,実埋立地の遮水シートを対象とした劣化の実態と耐久性の予測手法の提案を始め,リモートセンシング技術を活用した精度高い遮水シート敷設時の接合検査法の開発や広範囲にわたる迅速な遮水工の管理手法を紹介している.また,廃棄物処分場が抱える問題と解決のための遮水シートに係る研究課題について述べている.
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論文
  • 山中 光一, 峯岸 邦夫
    29 巻 (2014) p. 11-18
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    火山灰質粘性土である関東ローム等は,一度乱してしまうとトラフィカビリティーや強度低下を起こすことが知られている.建設発生土として発生する関東ロームは乱された状態であり,これらを再利用するためには安定処理を施す必要が出てくる.従来から土を補強する技術の一つに,土に短繊維を混入させて補強する短繊維混合補強土が挙げられるが,砂質土を対象とした研究が多く,粘性土に短繊維を混入した場合におけるメカ ニズムについては未解明な部分が多く存在する. そこで本研究では,建設発生土を想定した関東ロームに短繊維を混入させた短繊維混合補強土を作製し,一軸圧縮試験,大型一面せん断試験を行い,補強効果について考察をした.
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  • 澁谷 啓, 片岡 沙都紀, 植松 尚大
    29 巻 (2014) p. 19-26
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    近年,地震や豪雨に強く,低コストで環境負荷軽減に寄与する全く新しい発想の盛土工の開発の手始めとして,長期的に自硬性を有する重質な鉄鋼スラグを用いた盛土に関する研究を進めている.当該工法では,締固めた鉄鋼スラグ盛土内にジオテキスタイルを敷設することで,耐震性が高く,優れた変形追従性能を有する鉄鋼スラグ補強土をイメージしているが,まずは,用途に適したジオテキスタイルの種類および設計値としてのジオテキスタイルとスラグ盛土材との引張り抵抗力を求める必要がある.そこで本論文では,室内引抜き試験装置を用いて,格子交点のタイプとして,溶着型2種類および一体型2種類の計4種類のジオグリットと未固結・気乾状態の締固めた鉄鋼スラグとの引抜き抵抗特性を比較検討している.
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  • 木全 卓, 島田 和久
    29 巻 (2014) p. 27-32
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    本研究では,変形性粒子を含む混合土の圧縮特性を定量的に解明することを目的としている.一般に,ゴムのような変形性粒子を含む混合土を圧縮すると,通常の骨格変形による体積変化に,変形性粒子自身の圧縮とその変形によって引き起こされる間隙体積の減少による成分が付加されると考えられる.したがって,ゴムチップとアルミチップを用いた混合体の一次元圧縮試験を行ってこれらの成分を定量的に評価し,圧縮のメカニズムを考察した.その結果,ゴムチップのような変形性粒子を含む混合体の圧縮量の増加は,ゴム自身の体積圧縮によるものよりも,ゴムチップの変形によって引き起こされる間隙体積の減少によるものが遙かに卓越することがわかった.また,ゴムチップは載荷の初期段階でやや圧縮されるものの,それ以降は圧縮応力が増大してもほとんど体積ひずみは増加しないことが確認された.
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  • Hung Quang DUONG, 木幡 行宏, 大村 知史, 尾崎 敬太
    29 巻 (2014) p. 33-40
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    本研究では,繊維材混合流動化処理土の室内・原位置作製供試体による力学特性の比較,検討を行った.原位置作製試料は,大学構内に作製したピットに,繊維材をそれぞれ,0, 20 kg/m3で添加した繊維材混合流動化処理土をピットに埋戻して養生された。実験は,ピットからブロックサンプリングにて採取した原位置養生供試体,及び原位置作製試料と同じバッチで室内養生された供試体に対し,98 kPaの等方応力条件下で, 単調載荷, 載荷中に応力持続載荷(クリープ)を行った場合の圧密非排水三軸圧縮試験(CUB試験)を実施した。室内及び原位置で作製された供試体のq~εa関係を比較すると,28日,56日養生ともに,原位置養生供試体の最大軸差応力qmaxが室内養生供試体のqmaxに比べ,概ね大きくなる傾向にあること,また,原位置養生供試体においても,繊維材を混合するとピーク後の脆性的性質が改善されることが分かった.
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  • 佐藤 厚子, 中村 大, 鈴木 輝之, 山梨 高裕, 川口 貴之
    29 巻 (2014) p. 41-48
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    北海道のような寒冷地では,冬期に地盤の凍上現象が発生し,土中にアイスレンズと呼ばれる氷の塊が生成されることが良く知られている.アイスレンズが生成される際には,未凍土側から水分が地表面へ向かって移動していくため,凍土の含水比は高くなり,未凍土の含水比は低下することとなる.本研究では,この寒冷地特有の凍上現象と,ジオテキスタイルの一種である大型土のうを利用して,より安価に,より効率的に高含水比土を改良する技術を開発することに取り組んだ.実施した実験は大型土のうに高含水比の浚渫土砂を投入して放置するという簡便なもので,投入した浚渫土砂の含水比の計測を定期的に行った.その結果,初期含水比420%の浚渫土砂を1年間で含水比140%程度まで改良することに成功した.
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  • 藤井 公博, 小島 謙一, 高野 裕輔, 陶山 雄介, 青木 一二三, 野中 隆博
    29 巻 (2014) p. 49-56
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    新幹線盛土のような高い性能が要求される盛土の盛土材として適さない建設発生土の有効利用を図るために, ジオテキスタイルを用いた補強盛土内に地盤改良杭を打設し,これによりコンクリート路盤を支持する新しい 盛土構造(パイルスラブ式盛土)の開発を行っている.これまで,1/10スケールの模型振動実験や部材の要素 試験等から本盛土構造の適用性,耐震性を確認し,構造体の確立を行ってきた.パイルスラブ式盛土は,補強 盛土内に改良杭を打設する従来の盛土構造とは異なる構造である.このため,本盛土構造を適用するには,地 盤改良杭を考慮した設計法の確立が必要であった.本論文では,これまでの実験結果より得られた知見を基に 行った設計手法の検討,試設計による適用範囲の検討結果について述べる.
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  • 日野林 譲二, 時吉 充亮, 松山 眞三, 宇佐見 貞彦, 加納 光, 今泉 繁良
    29 巻 (2014) p. 57-64
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    最終処分場で用いられるベントナイト混合土(BMS)層が基盤の局所沈下を受けると変形して亀裂を発生することが懸念される.そこで,高密度ポリエチレン製ジオネット(GN)をBMS層下面に敷設することでその傾向を抑制することができるかを検証するために,GNのBMS層中からの引抜き試験による抵抗特性の評価,層厚さ50cmの屋外大型模型を用いた局所沈降実験による変形状況の確認を行うとともに,GNを敷設する必要固定幅について検討した.その結果,局所沈下によって,GNを敷設しないとBMS層内での亀裂の発生・進展が著しく最終的に空洞部に落下するが,GNを敷設すればBMS層が空洞部に落下することはないこと,GNの空洞外側への固定幅を50cmとすれば,GNに発生する引張りに抵抗できること等の結果を得た.
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  • 中村 努, 所 哲也
    29 巻 (2014) p. 65-72
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    本研究では形状の異なるジオグリッドを用い,一連の引抜き試験を実施し,試験結果に及ぼすアーチ作用の影響を調べることにより,それぞれのジオグリッドの引抜き抵抗メカニズムについて検討を行った.さらに,土槽の長さを変えた引抜き試験を実施することにより,アーチ作用による引抜き力の増加量の推定を行った.その結果,ジオグリッドの形状により引抜き抵抗メカニズムは大きく異なり,目合いが小さく表面形状が粗いジオグリッドを用いた方が,アーチ作用の影響により引抜き抵抗を過大に評価してしまうことが分かった.一方,HDPEジオグリッドは引抜き抵抗の大部分を横リブによる受働支圧により受け持っているため,引抜き試験から得られる強度定数に及ぼすアーチ作用の影響は小さいことが明らかになった.
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  • 龍岡 文夫, 山田 康裕, 田村 幸彦
    29 巻 (2014) p. 73-80
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    GRS(Geosynthetic-Reinforced Soil)擁壁は、従来の重力式等の片持ち梁構造の擁壁と比較すると、基本的には同一の建設費では耐震性・維持管理性等の性能が高く、同一の性能では建設費が低い、すなわちCost/Performance比が低い。この優位性は、レベル2設計地震動に対して耐震設計を行えばより明白になる。したがって、耐震設計はGRS擁壁の普及を促す。しかし土構造物では、耐震設計をしなかった場合でも一定の耐震性を示した事例があることや復旧が容易なことなどを理由にした耐震設計不要論も強い。この予期せぬ高い耐震性は主に設計に含まれている冗長性によるものであり、耐震設計不要論はこの冗長性に頼っていることになる。しかし、冗長性はランダムで制御されておらず、施工不良、豪雨・長雨、根入れ効果の予期せぬ喪失等によって低下し消滅する場合がある。また、耐震設計をしない場合は安定性が確実に低下する。これらのことから、地震時のみならず豪雨・長雨・洪水等でも破壊・崩壊する可能性も高くなる。耐震設計をしない場合は、GRS擁壁の上記の特長が活きず、耐震性・維持管理性等の性能は高くはないが直接建設費が低い工法が有利になる。本報文では、これらを定量的に議論することを試みる。
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  • 多田 毅, 宮田 喜壽, 平川 大貴, 弘中 淳市, 小浪 岳治, 大谷 義則
    29 巻 (2014) p. 81-86
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    本論文はジオグリッドを用いる耐津波土構造物について論じている.模型の形状を大きく4種類設定した水路実験結果を示し,海側を斜面,陸側を垂直とする構造物が越流条件時において津波エネルギーを効率的に消散できることを明らかにする.最適形状を達成するための方法の一つとして,ジオグリッド蛇籠工を有する耐津波土構造物を提案する.提案技術の妥当性を検証するために実施した水路実験の結果を示し,蛇籠工が効果的に津波エネルギーを消散できることを明らかにする.
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  • 松島 健一, 毛利 栄征, 大串 和紀, 川邉 翔平, 龍岡 文夫
    29 巻 (2014) p. 87-94
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    無補強盛土をブロックで被覆した従来式防潮堤は,高潮などに対して質量の大きなブロックと透水性の高い栗石を組み合わせることで,波力への抵抗力と揚圧力の軽減を同時に図っている.しかし,津波のような段波に対しては,堤防内部に持続的な道水圧が伝播することでブロックおよび栗石層が押し流されたり,越流時に生じる揚力によってブロックが引き剥がれたりする可能性がある.これらの構造的課題を解消するため,難透水性のセメント改良土とブロックをジオテキスタイルで一体化し,さらにブロック同士を連結した新型式防潮堤を提案する.水理実験結果から,新型式防潮堤は揚圧力によるブロックの剥離と堤体内部への動水圧の伝播を遮断することにより,高い安定性を確保することができることが分かった.また,裏法肩付近に発生する揚力に対してもジオテキスタイルでブロックを盛土と一体化することで,引き剥がれに対抗できることが分かった.
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  • 工藤 敦弘, 渡辺 健治, 藤井 公博, 松浦 光佑, 野中 隆博, 青柳 悠大, 菊池 喜昭
    29 巻 (2014) p. 95-102
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    本研究では,津波による長時間の越流に対する補強盛土の安定性を評価するために,小型水路を用いた系統的な模型実験を実施した.越流による実盛土の破壊は主に浸透現象よりも侵食現象により生じている点に着目し,模型実験に用いる盛土材料に浸透性が低く侵食性の高い性質を有するベントナイト混合珪砂を選定することで,盛土の破壊過程を模擬することが出来た.また,補強盛土は,盛土のり面に設置された土のうが堤体内の盛土材料の流出を抑制し,盛土内に敷設された補強材が土のうと堤体の一体性を向上させることで,高い越流抵抗性を示した.さらに,盛土下の支持地盤の洗掘が盛土構造の越流抵抗性に大きな影響を及ぼすことから,部分的な支持地盤改良および盛土最下層の改良の実験を行い,高い越流抵抗性を示すことを確認した.
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  • 小山 直輝, 橋詰 豊, 金子 賢治, 間 昭徳, 熊谷 浩二
    29 巻 (2014) p. 103-110
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    著者らは,ジオテキスタイル補強土技術を用いた新しい防潮堤の開発を目指して,これまで津波エネルギーを極力低減できる防潮堤形状の検討を行ってきた.その結果,津波エネルギー低減に対しては通常の1割~2割勾配の盛土に比べて急勾配の防潮堤が有効であることがわかった.本研究では,ジオテキスタイルを用いた急勾配防潮堤の越流する津波波力に対する外的安定について検討する.まず,剛体模型に圧力計を設置して津波波力を計測した後,これを水平外力として設計した補強盛土について,津波模型実験を実施して主に転倒・滑動に対する安定性について検討した.その結果,越流津波に対して粘り強い防潮堤を設計する場合には,湿潤単位体積重量ではなく水中単位体積重量を用いて設計を必要があることなどの重要な知見を得た.
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  • 辻 慎一朗, 竜田 尚希, 渡部 健, 松島 健一, 武智 修
    29 巻 (2014) p. 111-114
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    段波津波に粘り強く抵抗する強靭な防潮堤構造は,被覆工の背面に作用する水圧の発生を抑制するとともに,津波の越流時に被覆工に作用する揚圧力に対する抵抗性を高めるために,コンクリートブロックとその背面に改良土による難透水層を設け,両者をジオテキスタイルで一体化させた構造が有効であることが確認されている.そこで,著者らは,この防潮堤構造に用いる被覆工として,ジオテキスタイルをコンクリートブロックに直接埋め込んだプレキャスト製のコンクリートブロックを開発した.本論文では,コンクリートブロックの要求性能,ジオテキスタイルの連結強度および施工性を確認した結果について報告する.
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  • 齊藤 啓, 前田 健一, 桝尾 孝之, 松田 達也
    29 巻 (2014) p. 115-120
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    近年,突発的に発生する豪雨やそれに伴う河川水位の急激な上昇による河川堤防の決壊被害が報告されている.その一要因として,不飽和堤防への急激な浸潤により堤防内に空気を閉じ込め,それが噴出する際に亀裂等の損傷を与える「エアブロー現象」の可能性が示唆されている.このようなエアブロー対策として著者らはこれまで堤防表層付近に内側から空気を逃がし,外側からの水を遮断する透気遮水シートを設置し,不飽和堤防内に残留する間隙空気を制御する対策工を提案してきた.本研究では更に基盤層からの侵入水に対する排水対策としてドレーン工との併用を想定した複合型堤防の補強効果について検討した.模型実験の結果から,透気遮水シートとドレーン工を併用することで,堤防に突発的な損傷を与え得る間隙空気圧の蓄積を抑え,スムースに浸潤させるとともに,間隙水圧を減少させる効果を確認した.
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  • 小原 隆志, 吉田 輝, 岡本 道孝, 中島 悠介, 北本 幸義
    29 巻 (2014) p. 121-126
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    地盤の表層安定処理シートとモルタルを充填した筒状織物(ジャケット)による格子枠を複合させた格子状補強シートは,軟弱地盤の支持力対策を中心として様々な用途への適用実績がある.当シートの地盤補強効果は,地盤が液状化した際に生じる不同沈下低減にも有効と考えられることから,液状化対策工としての効果を検証するために盛土構造物を対象とした遠心模型実験を実施した.実験結果から,液状化による不同沈下の抑制や盛土自体の損傷低減など,当シートによる液状化対策効果を確認できた.
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  • 荒木 裕行, 石原 雅規, 梶取 真一, 佐々木 哲也
    29 巻 (2014) p. 127-134
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    補強土壁の性能を評価する上で壁面の地震時残留水平変位は重要な照査項目と考えられ,補強土壁の水平変位の評価手法の確立が求められる.本研究では,ジオテキスタイルを用いた補強土壁の動的遠心模型実験を対象に,壁面の地震時残留変位と関係する補強領域内の変形に着目し,画像解析を用いて補強領域で生じるひずみを定量化した.その結果,補強領域の変形はせん断ひずみが卓越しており,せん断ひずみから求めた水平変位は実測値と概ね一致した.脆性的な破壊が生じないような条件下では,補強領域の変形は主としてせん断変形を対象に評価できると考えられる.また,せん断ひずみの鉛直分布は壁高の半分程度の箇所で最大値を示す弧状を示し,主補強材を含む箇所と含まない箇所でひずみの生じ方が異なる傾向が確認された.
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  • 峯岸 邦夫, 石井 大悟, 山中 光一, 渡部 健
    29 巻 (2014) p. 135-138
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    盛土や裏込め土からなる土構造物と橋台やボックスカルバート等のコンクリート構造物との取付け部には,不同沈下による段差が生じやすく,舗装の平坦性が損なわれがちである.本研究では,先に示した状態の対策を検討するため,盛土部と土間コンクリートの境界部にジオセルを敷設した試験舗装体を構築し,ジオセルによる段差抑制効果を走行試験により確認した.また,走行試験後の材料劣化特性を確認するため,試験供用後のジオセルを取り出し,同試験片に対し引張試験を行った.本論文では,これらの実験方法と実験結果について考察し報告する.
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  • 平川 大貴, 宮田 喜壽
    29 巻 (2014) p. 139-146
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    膨大な道路構造物を持続的に管理していくために,機能の長寿命化と維持管理費の抑制の方法が模索されている.多層構造であるアスファルト舗装の健全性は,アスファルト混合物の環境負荷や力学的安定性の要因だけでなく交通載荷による路盤の残留沈下の要因も関係しているが,現状での修繕対象は表層に限定されている感が強い.本研究では交通載荷によって生じる路盤の残留沈下が舗装の健全性に与える影響,さらにはジオグリッド補強による路盤の残留沈下の抑制効果について検討した.重交通荷重が繰り返して作用することに対して,従来の無補強路盤では進行的な沈下が生じる.路盤の設定締固め度の増加では沈下抑制の効果があるが,更なる長寿命化を実現するには路盤のジオグリッド補強を併用することが効果的である事を確認した.
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  • 川口 貴之, 中村 大, 川尻 峻三, 山下 聡, 小林 歩, 佐々木 貴, 林 豪人, 安達 謙二, 雨宮 盛児, 原田 道幸
    29 巻 (2014) p. 147-154
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    北海道のような寒冷地では,剛な壁面材を用いた補強土壁だけでなく,鋼製枠とジオテキスタイルを用いた補強土壁でも,盛土材の凍上に伴う被害事例が報告されている.そこで,本研究では壁面材としてジオセルを活用し,これとジオグリッドを連結させた新しい補強土壁を試験的に構築し,鋼製枠を用いた補強土壁との比較も行いながら,これまで2シーズンに及ぶ温度・変形等の計測を行っている.また,計測結果を踏まえ,凍結領域内におけるジオグリッドの変形について検証するための室内模型試験も実施した.その結果,計測結果の比較検討から,この補強土壁が鋼製枠に比べて寒冷地に適した点を有することが確認された.また,室内模型試験から,低拘束圧域に敷設されたジオグリッドに関して,周辺土の凍結融解によって変形が部分的に集中して生じる可能性は低いということが分かった.
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  • 藤田 智弘, 久保 哲也, 宮武 裕昭, 中根 淳, 宮田 喜壽
    29 巻 (2014) p. 155-160
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    補強土壁はこれまで壁面変位など一律の管理値により健全・不健全の判断1) 2)が行われることが多かった.ただし,多くの補強土壁は,経年的にある程度変形しつつ安定していると考えられる.著者らは,一律の管理値による維持管理手法ではなく,機能低下要因の有無を判断する維持管理手法を提案している.本論文では,壁高6mのジオグリッド補強土壁の模型で盛土に空洞を発生させ,提案する維持管理手法を適用して各種計測を行った結果を報告する.
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  • 安達 隆征, 中村 大, 川口 貴之, 山下 聡, 川尻 峻三, 山梨 高裕, 佐藤 厚子
    29 巻 (2014) p. 161-168
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    寒冷地の切土のり面に設置された小段排水溝では,古くから凍上被害が報告されている.これまでの研究でも様々な対策が検討されてきたが,今後広く普及することが期待できる決定的な凍上対策工法は現時点では存在していない.そこで,本研究ではポリプロピレン製で高強度と柔軟性を併せ持つ立体網状スパイラル構造の排水材を用いて,小段排水溝を作製することを試みた.この段排水溝を実際に試験施工し,地中温度や排水溝の変位といった様々な項目の計測を2年間実施した.その結果,本研究で開発した小段排水溝は,地盤の凍上・融解沈下挙動に追従して変形することができ,凍上によって損傷しないことが確認された.また,簡易通水性能試験を実施し,2年経過後においても排水材が通水性能を保持していることを確認した.
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  • 川井 晴至, 島岡 隆行, 坂口 伸也, 山脇 敦
    29 巻 (2014) p. 169-176
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    本研究は,廃棄物埋立地盤中に含まれる軟プラスチックによって発揮される補強メカニズムとその発現要因を明らかにすることを目的とする.最初に,基本的な土質試験を通じて廃棄物埋立地盤とまさ土の物理的性質を比較し,その後に圧縮過程における両試料中に敷設された軟プラスチックに発生する引張ひずみを計測した.その結果,廃棄物埋立地盤中の軟プラスチックに発生した引張ひずみは,まさ土中の10倍以上であった.廃棄物埋立地盤には,不規則な形状を有した陶磁器類の破片と認められるものが多く含まれている.このため,軟プラスチックと廃棄物土粒子の接触面の凹凸がまさ土と比べ大きく,軟プラスチックは大きく伸ばされる結果,軟プラスチック上には大きな張力が発現すると考えられる.
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  • 奥村 裕司, 下田 宏治, 石川 雅洋, 鳥海 信弘, 宮脇 健太郎
    29 巻 (2014) p. 177-182
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    福島第一原子力発電所から拡散した放射性セシウムの影響で,放射線による住民への健康被害が懸念されていることから,住居や居住区近傍を除染することで放射線量を低減する除染工事が行なわれている.しかしながら、森林部近傍では一度除染を行っても,放射性セシウムを含んだ物質が風雨等により除染区域に流入することで、再び放射線量が上昇する可能性がある.昨年度の事例報告1)で,この問題を解決するために放射性セシウムを吸着できる機能を持たせたジオシンセティックスを,除染後の除染区域や除染区域の周りに敷設・設置し,放射性セシウムの除染区域内への移行抑制を目的とした工法の報告を行った.今回は続報として工法の効果について記載した.設置1 年を経過して,吸着資材の放射性セシウム吸着(付着)量は増加し、各工法での放射性セシウム移行抑制効果が確認された。
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  • 河村 隆, 梅崎 健夫, 水谷 俊明, 早川 典, 石井 大悟, 志賀 信彦
    29 巻 (2014) p. 183-191
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    閉鎖性水域における富栄養化の原因物質の一つである水中のアンモニア態窒素を吸着できる天然ゼオライトをパルプに担持させたゼオライト機能紙を用いた水質浄化対策を提案した.本対策は,ゼオライト機能紙とジオシンセティックスを用いて作製した簡易浄化ユニットを,富栄養化が問題となっている湖沼の流入河川に繋がる小規模な水路などに設置するものである.本文では,簡易浄化ユニットの適用性を検討するために,ゼオライト機能紙の流水に対する耐久性試験と簡易浄化ユニットの小型模型にアンモニア態窒素を含む水溶液を通水させる吸着試験を実施した.それらの結果に基づいて,簡易浄化ユニットを用いた富栄養化対策としての適用が期待されることを明らかにした.
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  • 佐藤 研一, 藤川 拓朗, 古賀 千佳嗣
    29 巻 (2014) p. 191-196
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    本論文は,放置竹林問題の解決のために伐採された竹の土木分野への利活用を検討したものである.ここでは竹を破砕機によりチップ・フレーク状に加工した材料の高い吸水性に着目し,浚渫土やため池底泥などの高含水比軟弱粘土を吸水固化させる工法の検討を行った.その結果,軟弱粘土中の竹チップ・フレーク材にはトラックで運搬可能な改良効果が得られ,破砕形状の変化による吸水特性の違いによって改良効果が異なるとこが明らかになった.また,固化材との併用により,固化材添加率の削減に効果的であることが示された.そして,固化材の添加は,改良土内の竹の腐朽にも影響を及ぼすことが分かった.
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  • 白仁田 和久, 佐々木 健, 木谷 純, 森澤 仁
    29 巻 (2014) p. 197-200
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    東日本大震災で甚大な被害を被った三陸鉄道北リアス線は,平成26年4月6日に全線運行再開した.最後まで,復旧が進められていた小本・田野畑間の工事において,河川交差部の門形カルバートと道路および河川交差部の2橋梁の計3カ所で,補強盛土一体橋梁(以下,GRS一体橋梁)が採用された.本報告は,GRS一体橋梁の施工管理について報告する.
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  • 山崎 貴之, 進藤 良則, 小島 謙一, 佐々木 徹也
    29 巻 (2014) p. 201-204
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    三陸鉄道北リアス線のハイペ沢橋梁は,東北地方太平洋沖地震による津波で壊滅的な被害を受けたが,復旧工事では津波による橋梁の流失を防ぐよう,補強盛土一体橋梁(以下,GRS一体橋梁)を構築した.スパンは33m+27m,橋長は60mと長く,上部構造は交差道路の建築限界を確保するため下路SRC構造とした.本稿は,GRS一体橋梁の適用にあたり,施工時に実施した各部材の計測工について報告するものである.
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  • 佐々木 徹也, 西岡 英俊, 小島 謙一, 高野 裕輔, 陶山 雄介, 青木 一二三
    29 巻 (2014) p. 205-208
    公開日: 2015/04/27
    ジャーナル フリー
    背面盛土を補強土構造とし,橋桁・橋台と一体化させた補強盛土一体橋梁(GRS一体橋梁)が北海道新幹線で実構造物として初めて適用され,施工時および長期動態計測が実施されている.GRS一体橋梁の特徴により,コンクリートの伸縮作用による強制変位により背面盛土内に敷設された補強材(ジオテキスタイル)に引張変位が多数繰り返し生じる.また,アプローチブロックの背面方向への変位が生じることで補強材に対して引張変位が作用する可能性が懸念される.本論文では,長期動態計測より得られたデータを整理し,補強材の引張変位に影響を与える橋梁部の伸縮挙動と背面盛土(セメント改良アプローチブロック)の沈下状況について,実構造物の挙動を踏まえて考察した.
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