ジオシンセティックス論文集
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論文
  • 篠田 昌弘, 宮田 喜壽
    原稿種別: 論文
    2021 年 36 巻 p. 1-8
    発行日: 2021/10/14
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル 認証あり
    これまでの鉄道盛土の耐震性評価は,特定の作用力と抵抗力を用いて確定論的評価を実施してきた.しかしながら,実際には,地盤物性には大きなばらつきがあり,地震の発生頻度,発生規模,発生場所にも大きなばらつきがある.本研究では,まず,1996年から観測されている強震観測網を用いて,日本全国の地震発生確率のハザード評価を実施した.次に,典型的な鉄道盛土を対象に信頼性解析を実施して,特定の地震動の大きさに応じた鉄道盛土の限界状態超過確率を算定して,フラジリティ評価を実施した.最後に,上記のハザード評価結果とフラジリティ評価結果を用いて,鉄道盛土の地震時確率論的リスク評価を実施して,地震リスクを全国地図にマッピングした.
  • 髙倉 太希, 篠田 昌弘, 宮田 喜壽
    原稿種別: 論文
    2021 年 36 巻 p. 9-16
    発行日: 2021/10/17
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル 認証あり
    本研究では,永久磁石式振動台を用いて,無補強擁壁と補強土擁壁の長時間加振実験を実施して,補強土壁と基礎地盤の動的相互作用について検討を実施した.加振実験の結果,無補強擁壁は,支持地盤の降伏により比較的小さい加振エネルギーで脆性的に崩壊したが,補強土擁壁は比較的大きい加振エネルギーを与えても,フーチングつま先部への応力集中が生じないため支持地盤が降伏せず,大きな変形が生じなかった.また,補強材長さが短い補強土擁壁の加振実験では補強領域の減少により加振中に継続的な補強材張力の減少が生じた.
  • 曽我部 幸平, 川口 貴之, 川尻 峻三, 須志田 健, 櫻井 英文
    原稿種別: 論文
    2021 年 36 巻 p. 17-24
    発行日: 2021/10/22
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル 認証あり
    北海道胆振東部地震の際,札幌市豊平区月寒東地区の造成地では液状化に伴う滑動変形と地震動による盛土部の圧縮沈下が原因とみられる最大0.3mの段差が生活道路に発生し,これによる交通障害が発生した.この対策の一つとして,筆者らは撤去・再構築も可能なジオセルを用いた生活道路を対象とした段差抑制対策工に関する検討を続けている.本稿では,最適なジオセルサイズと不織布の巻き方に加え,規格値を満足するのに必要な転圧方法を得るために実施した大型クレーンを用いた実大模型試験について詳述する.また,実大舗装路で実施した引抜き試験についても記載し,その結果に基づいて対策工の引抜き抵抗力を算出し,切土部の敷設長についても検討した.
  • 伊藤 修二, 久保 哲也, 辻 慎一郎
    原稿種別: 論文
    2021 年 36 巻 p. 25-30
    発行日: 2021/10/21
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル 認証あり
    ジオグリッド二重壁補強土壁は,コンクリートパネルで形成された外壁とジオテキスタイルによる補強領域で形成された内壁で構成され,その間に砕石による排水層を設けた構造で,道路擁壁として広く適用されている.補強土壁は,一般に規模が大きく厳しい条件の箇所で設置されることが多いため,変状が生じると道路交通や周辺の構造物等に与える影響が大きく,その修復性は補強土壁の規模,設置条件,変状の程度と原因により異なる.また,近年では地震による災害のほか,豪雨の発生頻度も高いため,変状や損傷が生じた補強土壁の措置方法の確立が望まれる.そこで,本論文では,降雨および地震の影響により変状した二重壁補強土壁を対象として,補強土壁の構成材料の性能を確認したうえで,現場条件に応じた措置を行った事例を報告する.
  • 岡嵜 進也, Zeping Bao, Albano, A. Ajuda, 桑野 二郎
    原稿種別: 論文
    2021 年 36 巻 p. 31-36
    発行日: 2021/10/25
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル 認証あり
    ジオグリッド補強土壁にソイルネイルを追加した場合の地震時の挙動を調査するため,ジオグリッドとソイルネイルを使用して補強土壁模型を作製し,振動実験を行った.ジオグリッド補強土壁にソイルネイルを追加することで耐震性の向上が確認され,またジオグリッドのみでは補強できていなかった部分にソイルネイルを追加することでの補強効果が確認された.ジオグリッドを固定せずソイルネイルのみを壁面に固定した補強土壁に対しても振動実験を実施し,耐震性を確認した.これにより地震によりジオグリッドが損傷したジオグリッド補強土壁でも,ソイルネイルを追加することで耐震性を回復できることが示された.
  • 園田 悠介, 徳増 美月, 澤田 豊, 河端 俊典
    原稿種別: 論文
    2021 年 36 巻 p. 37-44
    発行日: 2021/10/19
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル 認証あり
    土留めを行う矢板施工でパイプラインを敷設する場合,埋戻し後の矢板引抜きにより,管が過度に変形する などの被害が報告されている.矢板引抜きの影響を把握し,合理的な設計手法確立を目指した研究は多数ある 一方で,矢板引抜きの影響を軽減する工法に関する知見は乏しいのが現状である.本研究では,ジオグリッド を用いて,矢板引抜きの影響を軽減する方法を検討するための矢板引抜き実験を行った.その結果,管周辺の 基礎材をジオグリッドで囲い,一体化することで,矢板引抜きに伴う水平土圧の急激な低下が抑えられ,管の 変形を抑制できることがわかった.また,ジオグリッドの設置方法に関して,管およびその周辺全体を囲むよ りも,基床部と管上部にそれぞれ分けて囲む方が管の変形抑制効果が高いことが明らかとなった.
  • 松田 圭大, 川口 貴之, 古矢 達也, 橋本 聖, 林 啓二, 川端 伸一郎
    原稿種別: 論文
    2021 年 36 巻 p. 45-52
    発行日: 2021/10/28
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル 認証あり
    泥炭性軟弱地盤上に盛土を構築する際の側方流動や 不同沈下抑制対策として,グラベル基礎補強併用低改良率地盤改良工法が提案されている.本工法において,泥炭性軟弱地盤はセメント添加時の強度が発現しにくいため,より経済的な設計を可能にするためには,改良体直上と未改良地盤に作用する応力分担比を明らかにする必要がある.そこで本研究では,サンドマットやグラベル基礎補強体厚など,本工法における応力分担比に及ぼす諸要因の影響について,縮尺比1/20の模型試験によって詳細に検討した.その結果,改良体上にグラベル基礎補強体を構築することで,ジオテキスタイルのみを敷設するよりも応力分担比が増加することや,改良体上にサンドマットを設けると応力分担比が低下することなどが明らかとなった.
  • 古矢 達也, 中川 一真, 川口 貴之, 中村 大, 川尻 峻三, 原田 道幸
    原稿種別: 論文
    2021 年 36 巻 p. 53-60
    発行日: 2021/10/17
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル 認証あり
    これまでに実施した実物大実験や散水模型実験から,砕石を充填したジオセルの上に不織布と砂質土を充填したジオセルを重ねたのり面保護工には背後への雨水浸透を抑制する機能があることを確認している.しかし,層間に敷設している不織布が本のり面保護工の浸透抑制機能に及ぼす影響については明らかになっていない.そこで本研究では,厚さや目付が異なる不織布を用いた2種類の散水模型実験を実施した.その結果,浸透抑制機能を保持するために不織布は不可欠であるが,不織布の厚さを大きくしても浸透抑制機能が高まるわけではないことを確認した.
  • 辻 慎一朗, 久保 哲也, 小嶋 啓介, 伊藤 雅基
    原稿種別: 論文
    2021 年 36 巻 p. 61-66
    発行日: 2021/10/14
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル 認証あり
    道路橋示方書では,通常の盛土構造でない構造を橋台背面アプローチ部に用いる場合には,実験等により検証して明らかにした橋台への作用等を設計で考慮する必要があると規定されているが,補強土壁が橋台に与える影響は明らかになっていない.そこで,本研究では,橋台模型の背面に通常盛土とジオテキスタイル補強土壁模型を構築し,橋軸方向と橋軸直角方向に地震動を与える振動台実験を行い,アプローチ盛土の挙動と橋台背面に作用する土圧を計測した.その結果,橋台に与える作用として,橋軸方向加振時には主働土圧のほか受働土圧の作用を受け,橋軸直角方向加振時には主働土圧の作用を受ける傾向が得られた.本論文では,振動台実験で確認された地震時におけるアプローチ盛土の挙動と橋台背面に作用する土圧の作用について報告する.
  • 宮本 慎太郎, 宮田 喜壽, Richard BATHURST
    原稿種別: 論文
    2021 年 36 巻 p. 67-72
    発行日: 2021/10/20
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル 認証あり
    著者らは,土層内に配置した単一リブのジオグリッドに対し,拘束圧作用条件で温度促進型クリープ試験を実施する方法について検討した.ジオグリッドの載荷装置への固定方法,土-ジオグリッドの摩擦特性を考慮したクリープ荷重の載荷方法,土中温度の調整方法に関して基礎的な検討を行った.本論文では,作製した装置の概要を説明し,治具とジオグリッドを接着材で固定する方法,土中引張試験で決定された摩擦係数を考慮した引張力の載荷方法,土と試験水に熱源を配置する温度調節法の有効性について,実験結果をもとに明らかにする.
  • 讃岐 賢太, 中島 進, 笠原 康平, 太田 啓介, 髙木 翔太, 藤本 達貴
    原稿種別: 論文
    2021 年 36 巻 p. 73-80
    発行日: 2021/10/31
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル 認証あり
    補強材の敷設間隔や延長および壁面剛性が補強土擁壁の耐震性に及ぼす影響を考察するために模型振動台実験を実施した.模型補強材は剛性に関する相似則に加えて,新たに土と補強材の剛性比および土と補強材の摩擦角に配慮した相似則の検討を行い,適切な補強材を選定した.また,選定したポリエステル製の補強材の張力測定方法について検討し,実験結果の分析から一定の妥当性を有することを確認した.実験の結果,補強材の敷設間隔を疎とした場合に耐震性は低下するが,一部を長尺化することで従来相当の耐震性が確保できた.これは,剛な一体壁と補強材が強固に定着された構造の利点と考えられる.その推察を裏付けるように,補強材の配置を疎とし分割壁構造とした場合には一体壁構造と比較して破壊形態が大きく異なり耐震性が低下した.
  • 西 剛整, 鳥居 剛, 林 夏希, 窪田 達郎, 京川 裕之, 古関 潤一, 小浪 岳治
    原稿種別: 論文
    2021 年 36 巻 p. 81-88
    発行日: 2021/10/22
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル 認証あり
    EPS 盛土では一般的に 3m 程度の高さ毎に RC の中間床版を設置するが,橋台背面に EPS 盛土を用いる場合,動的遠心模型実験の結果から,地震時に床版と橋台の衝突によると考えられる大きな作用力が生じることが報告されている.その挙動を確認し,中間床版による作用力を軽減する対策工の検討を目的として重力場での振動台実験を行った.また,上記の遠心模型実験のデータより,作用力が発生するときの慣性力の向きを確認した.振動台実験の結果,実験の条件によっては中間床版による作用荷重の発生が見られたが,橋台の背面側に慣性力が向かう時に生じるものであることを確認した.この傾向は,上記の遠心模型実験の結果でも同様であった.作用荷重の低減対策としては,中間床版の一部を EPS 材に置き換える工法の 有効性を確認した.
  • 石藏 良平, 有間 航, 安福 規之
    原稿種別: 論文
    2021 年 36 巻 p. 89-96
    発行日: 2021/10/28
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル 認証あり
    近年,原位置の粘土とセメントを撹拌混合して強固なソイルセメントを造成する技術が広く普及している.盛土基礎地盤において,ソイルセメントとジオテキスタイルの併用技術を適用する場合,粘土とソイルセメント補強体との摩擦特性を適切に評価できれば,補強材に必要となる引張強さの設定など,より合理的な設計が可能となる.本研究では,このような観点からの取り組みの中で,まず,リングせん断試験装置を用いて,粘土とソイルセメントを模擬した表面粗さの異なるアクリル板との摩擦試験を実施し,粘土粒子径と表面粗さの関係が摩擦特性に及ぼす影響を検討した.更に,実地盤改良杭等の表面粗さを調査し,母材土の粒子径との関係を把握した.得られた結果に基づき,ソイルセメントの周面摩擦抵抗を決定する方法について考察した.
  • 平川 大貴, 荒木 裕行
    原稿種別: 論文
    2021 年 36 巻 p. 97-102
    発行日: 2021/10/20
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル 認証あり
    既存堤防の地震時安定性の向上につながる河川掘削土の活用方法として堤体上部に掘削土を配置する方法を提案し,その効果を重力場での模型振動台実験で調べた。この方法では,1)既存堤防の押え盛土,2)堤防自重の増加に伴う基礎地盤の拘束圧レベルの増大による液状化抵抗力の増大,を期待している。実験的な検討の結果,堤防への押え盛土の配置は堤体自体の耐震補強だけでなく,基礎地盤の液状化抵抗の増加につながることを確認した。
  • 米澤 豊司, 野崎 樹, 佐藤 文英, 山洞 晃一, 小島 謙一
    原稿種別: 論文
    2021 年 36 巻 p. 103-108
    発行日: 2021/10/28
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル 認証あり
    建設発生土による土捨場の構造において,盛土本体からの浸出水が周囲環境に悪影響を及ぼさないように遮水シートと覆土による遮水工を行う場合がある.その際,遮水シートの防護と覆土上の自生樹木の根の張りを防ぐために防草シートを配置することがあるが,倒木の根返り力による防草シートの損傷を検討した例は少ない.倒木は,地震や積雪による影響などを除くと,常時においては風の大きさと樹高との関係で決まるものと考えられる.今回,東北新幹線(八戸・新青森間)の土捨場において,自生が確認されたカラマツを例に,防草シート損傷と樹木の限界高さの関係を検討した結果,防草シートは十分安全であり,計算上の限界高さは,過去の実績から得られた樹高よりも大きくなる場合もあることが分かった.
  • 大熊 広樹, 山﨑 智弘, 堀口 結以, 西村 正樹, 佐藤 啓太, 田中 克
    原稿種別: 論文
    2021 年 36 巻 p. 109-116
    発行日: 2021/10/14
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル 認証あり
    近年,管理型廃棄物海面処分場の遮水工に用いられる遮水シートはLLDPE製である.2011年3月に全面供用を開始した実処分場にて実サンプルを設置し,10年間における遮水品質変化を評価するための試験を実施した.本設シートと同様に埋設したものの他に,法面にむき出しあるいは保護マットとともに設置したシート等を評価し,それらを比較した.その結果,埋設試料の引張試験では引張強さ・伸び率ともに劣化は認められなかった.また法面設置した試料は紫外線による表面劣化が認められたがその範囲はシートの実厚さ3 mm以上と比較して極薄層であると推測される.また透水性試験ではいずれの試料も十分遮水機能を維持していることが確認できた.以上より,同遮水シートのより長期間の耐久性について十分な品質を維持する可能性が示唆できた.
  • 木下 遥介, Yu ZHANG, 加藤 智大, Lincoln W. GATHUKA, 高井 敦史, 勝見 武
    原稿種別: 論文
    2021 年 36 巻 p. 117-124
    発行日: 2021/10/14
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル 認証あり
    自然由来重金属等を含む掘削土への新たな対策工の一つとして,シート状吸着材の適用が検討されている.本研究では,掘削土の仮置き山や盛土の下部に敷設することで周辺環境への拡散を防止しうる,陰イオン交換機能をもつハイドロタルサイト様化合物を塗布したシート状吸着材を対象とした.本研究では,我が国で代表的な自然由来重金属等の一つであるヒ素を用い,浸出水との接触時間に着目したバッチ試験と,掘削土の上載荷重を圧密試験機で再現したカラム試験を実施した.バッチ試験の結果より,特に接触開始から1 hの間で,ヒ素吸着量は接触時間に依存して大きく変化することが判明した.カラム試験の結果より,上載荷重が吸着性能に与える影響は軽微であることが示されるとともに,破過曲線は階段状となる可能性が示唆された.
  • 魚見 太志, 村中 隆之介, 乾 徹, 緒方 奨, 板谷 裕輝, 中村 丞吾
    原稿種別: 論文
    2021 年 36 巻 p. 125-132
    発行日: 2021/10/28
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル 認証あり
    自然由来重金属等を含有する掘削物を保管,利用する際に,掘削物から溶出する重金属等の地下浸透を抑制する工法として,重金属吸着能を有するジオシンセティックス材を掘削物の下に敷設する工法が提案されている.本研究では,重金属吸着能を有する不織布の水分保持特性を実験的に評価し,一次元不飽和浸透流解析により一般的な適用条件下において浸透水が流下する時間(保持時間)の範囲を推定した.その結果,保持時間が短い場合には数分から数10分オーダーとなること,およびジオシンセティックス材の下部層の浸透特性が保持時間に大きな影響を及ぼすことが示された.さらに,想定される固液接触時間での吸着性能をバッチ吸着試験によって評価し、固液接触時間によってひ素吸着量は大きな影響を受けることが明らかになった.
  • 石森 洋行, 石垣 智基, 山田 正人
    原稿種別: 論文
    2021 年 36 巻 p. 133-136
    発行日: 2021/10/17
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル 認証あり
    最終処分場の最深部に用いられる遮水シートには,漏洩に伴う周辺環境の汚染 を防止するための,水に対する遮水性と化学物質に対する遮蔽性が求められる.化学物質に対する遮蔽性は,これまで疎水性の低分子有機化合物を対象に研究が進められており,疎水性の強い有機化合物であるほど遮水シートとの親和性が高まり透過速度を高めるという知見が得られてきた.一方で,疎水性が高くても分子サイズが大きな物質や親水性の高い水和性の物質では透過速度は低いものの確実な遮蔽ができているとは言えず,数十年もの耐久性が求められる最終処分場の遮水シートでは,こうした物質に対する遮蔽可能な期間を定量的に算出するための理論構築が必要である.本論文では水中における分子の大きさを水和の影響を加味した見かけの分子サイズと定義し,それが遮水シートの細孔径との比に応じて遮水シート内部での拡散係数に与える影響を数値解析により推定した.
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