本研究では積雪寒冷地における短繊維混合補強土の適用を目指し,凍結融解履歴を受けた短繊維混合補強土のせん断特性を明らかにすることを目的とする.乾燥土試料に対して短繊維混合率を0, 0.1, 0.3 %の3種類に変えた締固め試験を実施し,短繊維混合率が0 %(無補強)と比較し,混合率を増やすほど最大乾燥密度が小さくなり,最適含水比は短繊維の混合率によらずほぼ同程度となった.また,一面せん断試験装置を用いた凍上過程では供試体中にアイスレンズを確認することができた.さらに,各混合率で締固めた試料に凍結融解履歴を与えた一面せん断試験結果から,凍結融解履歴を受けた後でも短繊維混合率が大きくなるほど,せん断強度が保持された.
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