ジオテキスタイルシンポジウム発表論文集
Print ISSN : 0913-7882
8 巻
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  • 横田 善弘, 片岡 英一, 笠原 清麿, 荒井 克彦, 町原 秀夫
    1993 年 8 巻 p. 1-7
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    織布と発泡スチロールを貼り合わせることにより、織布の引張強度と発泡スチロールの圧縮強度を兼ね備えた新しい複合材を開発した。
    軟弱地盤上にこの複合材を敷設した支持力の室内模型実験を実施して、地盤内の土圧、間隙水圧、変形などを計測し、織布のみを敷設した場合との比較検討を行った。
  • 楊 俊傑, 落合 英俊, 林 重徳
    1993 年 8 巻 p. 8-17
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    ジオグリッドを一層敷設した補強基礎地盤の支持力評価を検討する.ジオグリッドを基礎幅より浅く敷設した場合,模型載荷試験により補強基礎地盤はジオグリッドを横切って無補強の場合に比べてより大きいすべり面が発生する形で破壊する.このような破壊メカニズムを用い,速度場法の理論を援用し,補強基礎地盤の支持力を,破壊域拡大の効果とせん断抵抗の効果を考慮した評価方法を示し,実験結果と比較した.
  • 落合 英俊, 林 重徳, 塚本 良道, 朱 宰佑
    1993 年 8 巻 p. 18-28
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    ジオグリッドマットレス基礎は,マットレス基礎および下部地盤一体としての支持力,また変形特性を改良するため,頻繁に使用される。マットレス基礎は,上部において載荷された荷重をより広範な範囲に下部地盤へと伝達する機能を果たす。このマットレス基礎の荷重分散効果を把握するため,室内模型実験を行った。特に,マットレス基礎の厚さおよび下部地盤の反力係数の荷重分散効果にあたえる影響に着目し,下部地盤に伝達された荷重の分散の様子およびエネルギーについて報告を行う。
  • 宮田 喜壽, 落合 英俊, 林 重徳, 大谷 順, 平井 貴雄
    1993 年 8 巻 p. 29-36
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    本文は,ジオグリッドの伸び剛性と形状が補強盛土の安定性に及ぼす影響について実験的検討を行なったものである.実施した一連の模型試験は,ジオグリッド補強盛土に帯状荷重が作用する場合を想定したものである.試験における盛土の安定性を各ケースにおける盛土の支持力とのり面の変形量で評価した.実験より得られた知見をまとめると以下の通りとなる.
    1) 今回の試験条件において最大の補強効果を発揮させる最適な伸び剛性が存在する.
    2) ジオグリッドの形状特性,特に横リブの支圧抵抗面積は,盛土の安定性を確保する効果を持つ.
  • 赤木 俊允, 千田 昌平, 樋口 貴也
    1993 年 8 巻 p. 37-48
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    ジオグリッドを用いて補強盛土を設計するにあたり、使用するジオグリッドの性能を十分に把握する必要がある。しかしながら、最近までジオグリッドを盛上補強材として用いる場合の統一された試験や品質基準がないのが実状であった。そこで、日本における代表的な5種類のジオグリッドの性能確認のための試験、すなわち設計に用いるジオグリッドの定数を決定するための試験を実施した。引張試験結果から、製品基準強度や品質管理強度の関係や引張強度と伸びの関係が明らかになった。また、クリープ試験結果から設計強度を大きく左右するクリープ特性を把握することができた。一方、土中引抜き試験よりジオグリッドと土との引抜きせん断抵抗と試料土の状態の関係がわかった。
  • 三木 博史, 林 義之, 佐藤 正博, 宇賀 和夫, 関根 一郎, 浜口 憲一郎, 佐々木 博明
    1993 年 8 巻 p. 49-58
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    近年、河川堤防や護岸等の吸い出し防止材(フィルター材)にジオテキスタイルが利用されるようになってきた。しかしながら、我が国においてジオテキスタイルをフィルター材として用いる場合の試験方法・品質基準等が未確立なのが現状である。
    そこで、ジオテキスタイルのフィルター性能を評価する試験方法を新たに提案するとともに、代表的な材質のフィルター材によって試験方法の適用性の検討を行った。具体的には、開孔径試験,垂直方向透水試験,促進目詰り試験である。
    その結果、各試験方法ともフィルター性能を評価するための試験方法として適用性の高いことがわかった。なお、開孔径試験では材質によって試験方法を選択する必要があることと、促進目詰り試験では若干の試験方法に対する改良点が見られた。
  • 今泉 繁良, 高橋 悟, 西形 達明, 横山 幸満
    1993 年 8 巻 p. 59-67
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    直接せん断試験装置を用いて、直応力を0.036~0.6kgf/cm2と変化させ「粒状土-ジオメンブレン」の層間摩擦特性を試験した。試験装置のせん断面積は約30cm2と1000cm2の2種類である。次に、直応力が0.036kgf/cm2の下で、ジオメンブレンの埋め込み長を変化させて引抜き試験も実施した。なお、用いた試料は乾燥密度が1.79gf/cm3の鬼怒川砂と厚さ1mmのHDPEジオメンブレンである。結論として、せん断面積の大きい試料は低めの摩擦係数を与えること、引抜き力は小面積の試験装置から決められた摩擦係数を用いると過大評価するが、大面積の装置から決められた摩擦係数を用いると正当に評価できることが明かとなった。
  • 峯岸 邦夫, 巻内 勝彦
    1993 年 8 巻 p. 68-74
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    土嚢(のう)のような土質材料を内包する形式の工法は,内部の土をジオテキスタイルにより変形拘束することにより,その力学的強度を増強させ土構造物の安定を図ることができる利点があり,土留めや埋立て地の斜面部への利用性が高い。この内包式ジオテキスタイルの力学的基本特性を明らかにするため,千鳥または正方に積層した場合の圧縮特性,せん断抵抗性,斜面安定性,および土留めなどの壁体部に用いた場合のジオテキスタイル間の摩擦効果について,室内模型実験を行ない調べた。その結果,圧縮性は,細礫のほうが砂より小さく,また緩詰め,気乾条件,正方積みにおいて大きいこと,せん断抵抗は,内部の土の種類よりも密度に関係すること,安息角は,千鳥積みが正方積みより大きいが積上げ段数とともに低下すること,また壁体状態における摩擦特性は相対詰め率80~60%で最適な安定性が得られることなどが明らかとなった。
  • 福岡 正巳
    1993 年 8 巻 p. 75-83
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    わが国では梅雨期、台風期、融雪期に地滑りが発生して多くの人命や財産が失われている。筆者はジオメンブレンを地表面下1-2mに敷いて浸透を防止すれば地下水の急激かつ大量の増加を防ぐことができ、この種の原因の地滑りが防止できるものと考えた。ジオメンブレンに1-2mの厚さの土をかぶせておけば、植生の生育には妨げにならず、軽易な建物も建てられる。地滑り地の勾配が急な場合には擁壁で雛段を造り、緩くした斜面にジオメンブレンを敷く。地滑りの防止工法として排水井戸、排水トンネルなどが用いられているが、工費が高いので十分な効果が上がるほど大量に設置できない。ジオメンブレン工法は在来の工法よりも遙かに経済的である。この工法にもにもいくつかの研究問題が残されている。
  • 岩崎 高明, 末石 辰広
    1993 年 8 巻 p. 84-94
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    ジオグリッドを用いた補強土壁工法は、一般の土のうを補強材で巻込みながら構築する方法で造成されている。
    しかし、この方法では盛土材の圧密沈下や締固め時の押出などによりのり面の勾配が変化したり、変状を起こすことがあり、また構築に多くの人力を必要とするなどの問題があった。
    この対策として型枠を使用する工法を開発し、実用化した。この報文は、この型枠工法を必要とする経緯と工法の概要を述べたものである。
  • 山下 恒雄
    1993 年 8 巻 p. 95-100
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    現在、斜面補強を行う場合、ジオテキスタイルを多く利用している。しかし、スパンボンドで補強された斜面は表面に植生を行うことは困難であった。
    今回、スパンボンドで補強した斜面に植生が出来る技術を開発した。方法は種子と有機質材料にセメント、基盤流出防止材を混入し、斜面に吹付ける。
    侵食試験や野外斜面における植生試験では良好な結果が得られた。
  • 渡 義治, 樋口 洋平, 新舎 博
    1993 年 8 巻 p. 101-110
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    人工的な超軟弱粘性土地盤で水平ドレーンを用いて地盤改良をする方法の技術開発に当たり、バロンの理論の適用、ドレーン透水能力、真空圧密の載荷効果について調査した。
    その結果、水平ドレーン工法は、非常に有効であることが認められ、三現場の施工と管理データーを採取することが出来た。
    この論文は、基礎的な調査とジオシンセティックス水平ドレーンを用いた改良工法の適用について述べたものである。
  • 福田 直三, 田尻 宣夫, 山内 豊聡, 坂井 直人, 新谷 秀人
    1993 年 8 巻 p. 111-120
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    この論文は,釧路沖地震(1993年1月15日;Mj=7.8)で被害を受けなかった道路補強盛土を対象とした地震時の安定解析結果を述べる。盛土地点と震央との距離は約33kmであり,盛土地点の推定水平加速度は310galを越えるものであった。対象とする道路補強盛土の規模は,高さ:5.5m,斜面勾配:73.3°,補強材:ジオグリッドSR-55,壁面材:エキスパンドメタル,上部盛土高さ:1.2mである。解析は,建設省土木研究所の耐震設計法に従って実施し,ジオグリッド研究会の設計法と比較した。
  • 林 邦彦, 吉野 隆士, 神田 一夫, 本田 周成, 早瀬 宏文, 坂口 昌彦
    1993 年 8 巻 p. 121-127
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    北陸自動車道と盤越自動車道が交差する新潟中央インターチェンジの橋梁は極めて軟弱な地盤の上に建設される。新潟中央ICは、本線及びランプが三層に交差する構造で、高さ8~13mの盛土と8橋の橋梁で計画されているが、軟弱地盤上の橋台に大きな背面の土圧が作用し杭の水平抵抗が取れないために、大規模な箱式橋台となり、不経済であるため対策工法として背面土圧の軽減を検討し、橋台背面土圧軽減工法としてジオシンセティックスを用いた橋台を採用した。新潟中央IC・Cランプ橋において、A1橋台背面については発泡スチロール(EPS)を用いた軽量盛土工法、A2橋台背面についてはジオグリッドを用いた補強土工法による土圧軽減によって橋台の施工を行ない、その効果の確認を行った。
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