ジオシンセティックスシンポジウム発表論文集
Online ISSN : 1884-3719
Print ISSN : 1344-3496
10 巻
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  • 宮田 喜壽, 木暮 敬二, 谷澤 房郎, 小笠原 邦洋, 亀山 誠, 杉本 剛康
    1995 年 10 巻 p. 1-10
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    高含水比粘性土盛土施工において、不織布は水平排水材としてよく用いられる。本研究は、不織布の水平排水材に対する適用性について実験的検討を行った。得られた主な結論は以下に示すとおりである。
    (1) 乾燥時の単位体積重量が小さいものほど、無拘束条件における透水性は高いが、拘束圧の増加に伴う面内方向通水性能の低下が著しくなる。
    (2) 室内試験で面内方向通水性能を考慮する場合、拘束圧や目詰まり等による低減を考慮すべきである。
    (3) 不織布は、十分な供用性を有する。
  • 宮田 喜壽, 木暮 敬二, 井上 主勇, 石丸 毅夫, 浜田 禎之
    1995 年 10 巻 p. 11-20
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    液状化防止を目的としたグラベルドレーン工法においては、ドレーンの目詰まりが懸念される。本研究は、室内試験を実施し、砕石の目詰まり特性と不織布の目詰まり防止効果について検討した。また地震動に伴い改良地盤内に発生する過剰間隙水圧に関する従来の簡易予測式を見直し、あらたにドレーンの目詰まりの影響を考慮できる予測式を定式化した。
  • 基本特性の検討
    三宅 徹男, 土弘 道夫, 滝 瑛一路, 庭野 孝治
    1995 年 10 巻 p. 21-28
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    廃棄物最終処分場で敷設されている、しゃ水シートが廃棄物中に紛れ込んだ釘やガラスの破片により孔があいて水漏れを生じると有害物質による周辺地盤や地下水の汚染を引起こす原因となる。そこであいた孔の拡大を防ぐとともに自己修復性を有するしゃ水シートの開発を行った。今回の評価結果から自己修復機能を有する構成のものの内、基布を裏面に配置した構造のものが、止水性が良いことが判った。さらに基本特性として水圧、水温、及び水質について自己修復性に与える影響について調べた。その結果3kgf/cm2の水圧下でも自己修復性を有し、また、一般の地下水や廃棄物中の温度では問題ないことがわかった。
  • しゃ水特性の検討
    土弘 道夫, 瀬尾 昭治, 中村 充利, 三宅 徹男, 滝 瑛一路, 庭野 孝治
    1995 年 10 巻 p. 29-36
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    廃棄物最終処分場では,しゃ水材として不透水性の材料を用いた管理型の構造が義務づけられており,従来そのしゃ水材として合成ゴム系のシートなどが用いられてきた。しかし,近年しゃ水シートの破損・接合部の不良などによるとされる浸出水の漏洩が問題視されている。ここでは,廃棄物処分場を対象とした新しいしゃ水材のひとつとして開発を進めてきた自己修復性しゃ水シートについて,超大型透水試験装置を用いてしゃ水性の検討を行い,自己修復機能についての特性を得ることができたので報告する。
  • 田尻 宣夫, 塚田 義明, 山本 純, 落合 良隆, 土橋 聖賢
    1995 年 10 巻 p. 37-46
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    構造物の安定および変形に対する壁面工の寄与を確認することを目的として,高さ6mの異なる種類の壁面工を用いた実物大の補強土壁の崩壊実験を行った。その結果,以下の知見が得られた。
    (1) 施工時の変位はEPSブロックの方がコンクリートブロックよりも大きく,壁面工の重量効果によって施工中の変形が抑制される。また,分割パネルの場合は変形が大きくなる。
    (2) いずれの壁面工においても壁面下端には自重以上の荷重が発生する。
    (3) 施工完了後の補強材に発生する最大引張力分布は,壁面工の効果を考慮しない設計引張力に対して同等(上半分3m)ないし小さく(下半分3m),壁面工の縦剛性の大きいものほどその傾向が強い。
    (4) ブロックタイプの壁面工において敷設した安定補助材も,主補強材と同程度の引張力が発生し,安定性に寄与している。
    (5) 崩壊後のすべり線の形状は,EPSブロックが現行の設計法による円形すべりに最も近く,コンクリートブロックでは,クーロンの主働崩壊線に近い円形べり,コンクリートパネルでは2直線すべりに近い形状となった。また,崩壊は剛性と重量効果の低い壁面工ではクリープ的に進行した。
  • 中嶋 智樹, 大木 祐司, 尾田 賢治, 宮武 裕昭, 土橋 聖賢
    1995 年 10 巻 p. 47-56
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    ジオテキスタイル補強土壁は、高剛性のフェーシングによって、より高い安定性と変形抑制効果が得られることが知られている。そこで、壁面工に大型コンクリートブロック(高さ50cm、幅100cm、厚さ35cm)を用いた高さ8mの垂直補強土壁の試験施工を行った。施工中は、補強材ひずみ、壁面水平変位、壁面工基礎および盛土内沈下量、鉛直土圧、水平土圧について計測を実施し、完成後は、長期安定性について検討するために、動態観測を実施している。試験施工によって得られた知見の概略を以下に示す。
    ・完成時の最大補強材ひずみは約1%であり、安定上は何等問題なく施工を完了した。また施工性も比較的良好であり、実用上有効な工法と考えられる。
    ・安定補助材には、主補強材と同等のひずみが発生し、補強土壁の安定に対する寄与が大きい。
    ・完成時の最大水平変位量は、壁高さ中間部で65mmとなつた。
    ・鉛直土圧は、壁面背後で盛土材自重相当であるのに対し、壁面基礎直下では、コンクリートブロック自重の2倍もの大きな値を示した。
    ・施工完了後の壁面水平変位と壁面基礎沈下の推移は連動する傾向にあり、剛性の高い壁面工を有する補強土壁では基礎部の処置が重要である。
  • 川口 陽, 巻内 勝彦, 峯岸 邦夫
    1995 年 10 巻 p. 57-62
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    ジオカプセルは、ジオテキスタイル補強材の引張力を利用して内包土を拘束し見掛けの粘着力成分を付与するとともに摩擦成分を発揮させ、土粒子集合体としての土塊を補強するものである。砂試料の一面せん断試験による強度定数をもとに、ジオカプセル補強供試体の一軸圧縮試験により、密度、寸法効果、補強材の種類などの影響について考察した。実験結果から、ジオカプセル補強土の一軸圧縮強度は、砂の密度および補強材料の引張強度に比例すること、補強により見掛けの粘着力成分を発揮すること、供試体寸法比より内包試料の体積の影響を受けやすいことなどが分かった。
  • 桑野 二郎, 今村 芳徳, 今成 達郎, 菊地 洋司, 堀江 直樹
    1995 年 10 巻 p. 63-72
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    連続長繊維による補強土工法はこれまでの研究により山砂では十分補強効果が現れたが、この補強土の更なる利用の拡大のため、少量のセメント混入及びその量が補強土の強度に及ぼす影響、しらすに対する本補強法の適用性、繊維の変化がこの補強土に与える影響を一面せん断試験、耐侵食性試験を通して調べた。
    その結果、連続長繊維混入土についてセメントの混入は効果的で、また、しらすにおいても十分適用可能であり、適当な繊維を使用することにより補強土自体も改良できることがわかった。
  • 中根 淳, 滝 昌和, 宮武 裕昭, 土橋 聖賢
    1995 年 10 巻 p. 73-82
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    ジオテキスタイル補強土壁に剛性の高い壁面工を用いることは、壁面変位の抑制、ジオテキスタイルに必要な引張力の低減など、補強土壁の安定性の向上に寄与する効果が、これまでに確認されている。この効果の評価は、壁面工、ジオテキスタイル及び盛土の相互作用に着目した応力~変形挙動の研究が必要と考える。本研究は、高さ10.0mの捕強土壁について、壁面勾配を1:0.0~1:0.8(0.2ピッチ)の間で変化させ、壁面工に巻き込み式、コンクリートパネル式、コンクリートブロック式の3タイプを想定した場合の各種変形挙動を把握するため、築造過程を考慮した2次元弾塑性FEM解析による数値解析を実施した。その結果、巻き込み式と比較して剛性の高いブロック、パネル式による壁面工が、補強土壁の安定性を高める効果を発揮する上で、必要となるいくつかの知見を得ることができた。
  • 松尾 修, 藤井 照久, 福田 直三, 田尻 宣夫, 渦岡 良介
    1995 年 10 巻 p. 83-92
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    本報では,締固め改良を行った液状化性地盤上にジオシンセティックス補強盛土モデルを設定し,地震時の永久変形について二次元地震応答解析を実施した。その結果,ジオシンセティックスによる盛土の補強効果の評価について以下のような知見が得られた。
    (1) ジオシンセティックス工法は,締固め改良を行った基礎地盤上の盛土に対し,更なる沈下抑制の効果は期待できない。
    (2) ジオシンセティックスの敷設により,盛土体の変位量の幅が抑制され(特に側方変位),盛土体の機能性が確保できる。
  • 峯岸 邦夫, 巻内 勝彦
    1995 年 10 巻 p. 93-101
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    本研究は、ジオシンセティック(織布)を用いて室内土層モデル試験を行い、ジオシンセティックを地盤表面あるいは地盤中に敷設した場合と、敷設しない場合とについて地盤中の変形を観測・解析し、軟弱粘性土とジオシンセティックの摩擦特性試験結果などを踏まえ、既往のTerzaghiの支持力理論を基本とする支持力算定法の検討に基づき、軟弱地盤に対するジオシンセティック敷設の支持力補強と地盤変形抑制の効果についてのメカニズムとその評価方法について考察を行った。
    その結果、地盤表面の変形を2次曲線として近似することによって従来の方法に比べ半径や傾斜角の算出に個人誤差の影響を受けないこと、全支持力の中でジオシンセティック敷設によるハンモック的効果の受け持つ割合が大きいこと、地盤中にジオシンセティックを敷設する場合、一定以深になると敷設効果が発揮できないことなどが明らかとなった。
  • 福岡 正巳, 三沢 清志
    1995 年 10 巻 p. 102-111
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    粘性土を用いた補強盛土は工事完成後降雨浸透等のために変形する。その変形が許容しうる場合と許容しえない場合がある。ところでこの様な変形がどの様な原因で起こるかを検討することにした。まずその原因が盛土材料の物性にあることに着目し、盛土材料の応力と変形の関係を室内試験で確かめることにした。土の変形に関する基本的性質は変形係数Eとポアソン比またはポアソン数mによって表される。盛土材料には粒徑の大きなレキが含まれていることが多いのでこのことを考慮する必用がある。また盛土の高さは比較的低いので、低圧力のもとで試験しなければならない。このようなことを考慮してスチール製の大きな円形のモールドを造り、その中にサンプルの土を詰め、上下圧を加え、沈下とモールドの変形を測定し、計算によって変形係数とポアソン数を求めた。更にせん断変形係数を求めるために大型の単純せん断試験機を製作し、この試験機を用いてせん断弾性係数をもとめた。
  • 高橋 悟, 今泉 繁良, 横山 幸満, 坪井 正行
    1995 年 10 巻 p. 112-122
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    近年,廃棄物処分場では数種のジオシンセティックスと粒状土を複合した多層遮水ライナーが建設されるケースが一般的になっている。このようなジオシンセティック多層ライナーを設計する上で,各層間の摩擦特性を把握することは重要である。
    そこで,本研究では,ジオシンセティックスと粒状土を3層に重ねた状態で,上層にせん断変位を与えた時の中間層と下層に生じる引張り力を計測できる装置を開発し,各層間の摩擦係数の大小関係と中間層の伸び剛性を変えた10ケースの二重せん断試験を実施した。
    その結果,以下に示すことが明らかとなった。
    (1) 中間層の伸び剛性が大きい程,そして,各層に対する垂直荷重が小さい程,中間層に生じる引張り力は増加する。
    (2) 上-中間層間の摩擦係数よりも中間-下層間の摩擦係数の方が大きい場合でも,中間層に引張り力は生じる。したがって,ジオシンセティックス間の力の伝達に関して,Koernerの方法を修正する必要がある。
  • 坪井 正行, 田玉 吉敬, 宮地 秀樹, 津田 知英, 今泉 繁良
    1995 年 10 巻 p. 123-133
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    廃棄物処分場でのしゃ水シートとして注目されているHDPEジオメンブレンの降伏点強度ならびに弾性係数の温度依存性について試験した。供試体としてJISに定める3号ダンベル型のものと幅6cm、長さ10cmの長方形型のもの2種類を用い、温度環境を0℃~60℃と変化させた。その結果、降伏点の引張強度qy(Kgf/cm2)と温度t(℃)の関係としてqy=240-2.79t、弾性係数E(Kgf/cm2)と温度t(℃)の関係としてE=8180・10-0.0125tが得られた。引張強度に対する温度依存性が直線的であるのに対して、弾性係数の温度依存性が指数的なものとなり、その影響が大きいことがわかった。
    次にジオメンブレンの端部を固定して徐々に冷却して、発生する温度応力を測定し、弾性係数と線膨張係数とを掛け合わせた数値と比較評価した。
  • 大谷 順, 山本 健太郎
    1995 年 10 巻 p. 134-141
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    地盤の破壊メカニズムは、Terzaghiの研究以下現在までかなり明らかにされているが、補強土地盤のような複合地盤の破壊メカニズム解明についての報告は少ない。また、最近は地盤の破壊が局所的な変形または分岐であるという見解が世界的に注目されている。
    本研究は、このような現状に鑑み、補強土基礎地盤の局所変形の解明を目的に、アルミ棒積層体模型地盤を用いた載荷実験を実施した。ここでは、補強材の曲げ剛性や伸縮性の違いによる地盤の破壊メカニズムに着目し、写真やビデオを用いて時々刻々の挙動を観察することにより、その進行性や局所性について考察したものである。
  • 渡 義治, 岸本 隆之, 平野 博史
    1995 年 10 巻 p. 142-148
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    軟弱地盤の改良工事では、プラスチック・ドレーン材を用いて圧密排水距離を短くし、圧密時間の短縮を行って地盤強度を増進する工法がしばしば用いられる。
    この材料自体には圧縮性が無いために、圧密沈下による地盤の変形ではドレーン材が湾曲変形して沈下に対応している。現在、一般的に用いられているドレーン材は、長さ方向に均質な曲げ剛性を持っているために、この様な湾曲がどの部分で生じるか全く不明である。時には局部的な大きな湾曲が生じて、設計で仮定した排水距離と大きく異なることが生じる可能性もある。このことが地盤改良効果にも影響を与えることが考えられるので、ドレーンの湾曲と地盤改良効果に注目して実験を行った。その結果を基にしてドレーン材に一定間隔で剛性の異なる部分を挿入し、規則的な湾曲を生じるようなドレーンを考えて効果を確かめたので、その結果について報告をする。
  • 貫入抵抗特性および耐衝撃性について
    島岡 隆行, 花嶋 正孝, 水田 邦憲, 鍬塚 茂伸, 平井 貴雄
    1995 年 10 巻 p. 149-157
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    廃棄物処分場では浸出水による環境汚染を防止する目的で遮水工が施され、近年ジオメンブレンが多用されている。しかし、ジオメンブレンの試験法や品質基準は未だに確立されていないのが現状である。このため一般的な力学特性、温度変化特性、化学的特性、生物学的特性等はもとより、土中や様々な環境下における耐久性や突き破り(貫入)抵抗性等の各種特性に関する汎用の試験法や評価方法の整備が急務となっている。また、遮水シートとして用いられるジオメンブレンの破損の原因や負荷される荷重の形態が現場の計測等で明らかにされた例は少なく、現状では現場での現象を想定してモデル化を行い検討する手法が中心である。
    著者らは、ジオメンブレンの破損の主要因と考えられる基礎的な12種類の力学特性試験を実施し、試験方法とその適用性等について検討を行った。本報告では、その中でもジオメンブレンの貫入抵抗特性および耐衝撃性についての試験結果を報告する。
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