ジオシンセティックスシンポジウム発表論文集
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  • 桝尾 孝之
    1997 年 12 巻 p. 1-5
    発行日: 1997/12/05
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    ジオメンブレンの中でもHDPEジオメンブレンは線膨張係数やヤング率が大きいため、温度依存性について考慮することは、温度変化に伴う伸びや応力の関係を設計・施工に反映するために重要である。
    前報では日射量、外気温とジオメンブレンの表面温度の関係式を提案し、着色HDPEジオメンブレンの表面温度を算定した。
    本報は、日射量と気温との相関は見出せなかったが、気温とジオメンブレンの表面温度の関係は概ね、一致する結果が得られた。さらに、実測された着色(白色)ジオメンブレンの表面温度データと、前報の算定方法で求めたジオメンブレンの表面温度の計算値とを比較した結果、実測値が計算値よりも約10℃低いことがわかった。
    これらの結果より、着色(白色)ジオメンブレンは気温の影響を受けやすく、日射の影響を抑制することができることが確認された。
  • 野本 哲也, 今泉 繁良, 横山 幸満
    1997 年 12 巻 p. 6-14
    発行日: 1997/12/05
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    廃棄物処分場に遮水を目的として敷設されるジオメンブレンは、作業車両や廃棄物などの外力を受ける。このときジオメンブレン内に生じる応力を評価するためにはジオメンブレンが、土または不織布上に敷設されるため、層間摩擦を考慮する必要がある。摩擦抵抗力は、一面せん断試験の結果に見られるように、ピークせん断強度に達するまで相対変位に依存して増加する。本研究においては、境界面の特性が双曲線に近似しうると仮定し、相対変位に依存するせん断特性をもつスリップモデルを導入した2次元有限要素解析プログラムを作成し、勾配1:1.5の斜面上に敷設されたジオメンブレンの引き込み力を再現しうる遠心力模型実験の結果と比較した。
  • 土居 洋一, 加納 光, 坪井 正行
    1997 年 12 巻 p. 15-24
    発行日: 1997/12/05
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    最終処分場を想定した法面モデルを作成し、遮水シート及び保護マットを敷設して、ジオシンセティックスに作用する引込力を計測した。引込力は廃棄物の圧縮に伴うものとして、現地発生土を盛り立て、ブルドーザーで締め固めを、0.5m毎に5mまで実施した。この結果、遮水シート上に保護マットを敷設すると昼間の遮水シートの温度を低下させることで、夜間発生する熱応力を低下させる効果があることや熱応力補正後の引込力が減少することがわかった。また、遮水シートの種類によって、引込力が大いに異なり、張力が400kgf/mを超える大きいものとしてはHDPE、150kgf/m程度の中程度のものとしてはTPO,補強EPDM、50kgf/m以下の小さなものとしてはEPDM,PVC、アスファルトに大別される。
  • 樋口 貴也, 青木 恒, 石原 研而, 塚本 良道, 桝尾 孝之
    1997 年 12 巻 p. 25-34
    発行日: 1997/12/05
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    加圧型大型可動壁模型土槽装置(土槽内寸法1.5m×1.5m×1.0m)に、ジオグリッドで補強された密、中および緩な豊浦砂の補強地盤を作成し、サーチャージを載荷後、側壁を可動させることにより、土圧の変化とジオグリッドのひずみを測定したものである。ジオグリッドの敷設方法は、高さ1mに3枚平設したものと無補強について、実験を行った。
    試験の結果、土圧は、可動壁の移動量が大きくなるにしたがって小さくなり、補強土の方が、無補強に比べて小さい変位で土圧の軽減の程度が大きい。また、ジオグリッドのひずみは、可動壁の移動量が大きくなるにしたがって大きくなり、どの敷設方法においても可動壁面から50cm以内にピーク値を示した。
    可動壁移動にともなう壁面土圧の低下量とジオグリッドに発生する引張り力の比較を行うことにより、密、中および緩い地盤の補強メカニズムの違いについて考察を行っている。
  • 小竹 望, 彭 芳楽, 田中 忠次, 樋口 貴也, 志田 芳樹, 柳沢 秀樹, 龍岡 文夫
    1997 年 12 巻 p. 35-44
    発行日: 1997/12/05
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    密な豊浦砂の無補強供試体とジオグリッドで補強された供試体の大型平面ひずみ圧縮試験の結果をひずみの局所化を考慮した非線形弾塑性FEMで解析した。補強供試体は、6層、11層のジオグリッドで補強した。実測値とFEM解析から得られた平均の応力~ひずみ関係を比較した。砂の内部摩擦角と同じ境界面摩擦角を用いて等価な減少させた引張剛性を用いるか、実測と同じ引張剛性を用いて減少させた等価摩擦角を用いれば、FEM解析によって実験値にかなり近い結果が得られることが分かった。また、FEM解析で得られた局所的な応力ひずみ状態やせん断帯の発生状況を検討することにより、補強メカニズムや補強材敷設間隔の影響が明瞭に理解された。
  • 小竹 望, 田中 忠次, 龍岡 文夫, 彭 芳楽
    1997 年 12 巻 p. 45-54
    発行日: 1997/12/05
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    フーチング直下に線状の引張補強材を水平に配置した密な空気乾燥豊浦砂の模型水平地盤および模型斜面の平面ひずみ支持力実験を対象として、弾塑性FEM解析を適用した。解析では、豊浦砂のせん断強度の異方性・拘束圧依存牲、ひずみ軟化、せん断帯の発生を考慮した。補強材の長さ、層数、間隔を変化させた種々のケースと無補強の模型実験を解析した。FEM解析で得られた荷重~沈下量関係は、実験結果より初期剛性とピーク荷重が大きい傾向を示したが、補強材の配置が補強効果に与える影響は実験結果とほぼ同様な傾向を示した。また、せん断帯の発生状況の比較から、実験で確認された破壊形態がFEM解析により良く再現されることが認められた。
  • 川口 陽, 巻内 勝彦, 峯岸 邦夫
    1997 年 12 巻 p. 55-63
    発行日: 1997/12/05
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    補強材がもたらす補強メカニズムの基本原理の一つに拘束効果がある。本研究では,補強土壁工法を対象に,拘束効果を設計上のパラメータとして導入すべく,理論的評価手法について考察を行った。
    拘束効果について,疑似側圧および疑似粘着力による評価方法を提案し,理論的に検討を行った。検討結果より,土圧の軽減が定量的に算定可能であり,それに伴いすべり線位置の変化に影響がでることが分かった。また,実物大実験から得られたデータをもとに検討したところ,理論値と実験値はほぼ近似しており,提案する拘束効果の評価法は妥当であることなどが分かった。
  • 井上 公二
    1997 年 12 巻 p. 64-69
    発行日: 1997/12/05
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    ペービングファブリックはペービングファブリック インターレイヤーの略で、一般にはリフレクション クラック抑制シートと呼ばれている。
    ペービングファブリックは多くのジオシンセティックスがそうであるように、色々な機能を同時に発揮するのです。この場合、補強、弾性、防水機能などである。
    20年以上のペービングファブリックの販売経験と最近の米国の情報を含めて発表する。
    ペービングファブリックは正しく認識され、システムとして上手く使えば、舗装のコストパーフォーマンスを良くして、広く使われる。米国では慎重にチェックしながら進めた自治体の成果から、次第に使用量が増え、現在年間1億m2も使われている。
    欧州でも正しい利用が次第に分かってきて、使用量が増加してきている。
    システムの全体像の解説、最近の動き、問題点や、リサイクルの研究、特に近頃米国で強調されている防水膜の作用について、などに関しても述べます。
  • 杉山 孝信
    1997 年 12 巻 p. 70-74
    発行日: 1997/12/05
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    岸壁における裏込土砂の吸い出しを防止するために、フィルターシートが使用されている。フィルターシート敷設後は、速やかに裏込土砂をシート上に投入するのが原則である。
    しかし、土砂投入までに長期間(数ヶ月~1年以上)シートを放置している場合もあり、その場合、波浪等の影響により、特に水際付近のシートがバタつき、裏込石と擦れることにより、破損する場合がある。
    この現象は、シートの素材に関わらず、シートのフラッタリングにより発生すると考えられる。この現象を防止するためには、シートのバタツキを防止するか、又は摩耗に強いシートを使用することが必要である。
    今回は、摩耗に強いシートとはどのようなものか確認することを目的とした各種シート(マットも含む)の繰り返し摩耗試験を実施し、繰り返し摩耗に対し、強いシート(マット)とはどのようなものか、若干の方向性が見出せたので報告する。
  • 塗師 文剛
    1997 年 12 巻 p. 75-79
    発行日: 1997/12/05
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    この研究では、数種類の水平排水材について面内方向通水試験を行い、芯材形状が面内方向通水性能に及ぼす影響を求めた。実験は、垂直応力および動水勾配を変化させてネット型芯材を有する水平排水材、エンボス型芯材を有する水平排水材および比較のため、不織布単体について面内方向通水試験を行った。
    実験の結果から以下の知見が得られた。低荷重下ではネット型芯材の排水材が優れ、高荷重下ではエンボス型芯材の排水材が優れている結果が得られた。これは、ネット型芯材の通水断面の減少がエンボス型芯材のそれよりも大きい割合で生じているものと考えられる。
  • 山田 貴史, 伊藤 秀行, 片岡 昌裕, 平井 貴雄, 石田 健一
    1997 年 12 巻 p. 80-90
    発行日: 1997/12/05
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    軟弱地盤上の盛土施工において用いられるサンドマット工の目的は、(1)軟弱地盤からの圧密排水や降雨浸透水を速やかに排出させる排水層としての役割と、(2)重機の施工性(トラフィカビリティー)の確保という二つが挙げられる。サンドマット材は透水係数の大きな川砂が用いられることが多いが施工現場付近から良質なサンドマット材を手に入れることが難しくなっており、透水係数が10-4cm/sec程度の山砂などを用いることが多くなってきた。そこで本研究では工場製品で品質も安定している不織布の高い透水能力に着目して、不織布にサンドマットの排水機能の全部あるいは一部を負担させ、排水層としてのサンドマット層厚の低減をはかることを目的としている。本報告は水平排水材として土中に敷設された不織布の排水性能について、室内実験を行いその低下について検討したものである。
  • 宮田 喜壽, 木暮 敬二
    1997 年 12 巻 p. 91-97
    発行日: 1997/12/05
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    高含水比粘性土の有効活用に対して、排水機能と補強機能を有する複合ジオテキスタイルを用いた盛土補強土工法は有効である。本論文は、火山灰質粘性土中における複合ジオテキスタイルの引抜き挙動について論じるものである。一連の実験においては、拘束圧、あるいは供試土の含水状態の影響を調べた。主要な結論は以下のとおりである。
    1) 引抜き抵抗力は、摩擦成分と粘着成分の和として評価できる。
    2) 供試土の含水状態は粘着成分の大きさに影響し、摩擦成分にはさほど影響しない。
  • 毛利 栄征, 河端 俊典, 藤田 信夫, Hoe I. Ling
    1997 年 12 巻 p. 98-106
    発行日: 1997/12/05
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    地中に埋設されるパイプラインは地下水によって浮力を受けている。このためパイプラインは浮上を防止するために所定の深さ以上に埋設することが不可欠であるが、このことが工事経費拡大の主要因となっている。このため特に、大口径のパイプラインでは掘削する溝が深くなることから、施工経費の縮減のためには浅く埋設する事が要求されてきている。
    本論文では浅く埋設したパイプラインの浮上を防止することを目的としたジオグリッドの効果を大型埋設実験によって確認した。実験に用いたパイプの口径は1100mmである。ジオグリッドをパイプの上部に敷設することによってパイプの周辺に埋設した埋戻し材を拘束することができる,とともに,その重量全体による浮上防止効果を期待することができることを明らかにした。さらに、ジオグリッドには単純な引き抜きではなく、曲げモードが卓越することからパイプの浮上防止メカニズムについても言及している。
  • 山本 新吾, 川口 陽, 巻内 勝彦, 峯岸 邦夫
    1997 年 12 巻 p. 107-112
    発行日: 1997/12/05
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    ジオシンセティックスをセル状に独立したユニットの連続体として敷設し,マットレス構造体を形成することにより,軟弱地盤の支持力補強が期待できる。室内において小型土槽載荷実験を行い,補強効果におよぼす諸要因を考察した。
    実験結果より,軟弱な地盤ほど補強効果は高くなること,ジオセル補強土敷設幅の増大に伴い地盤反力係数および支持力は向上すること,さらに補強セル目合い寸法が小さいほど曲げ剛性が高くなることなどがわかった。
  • 福田 直三, 藤井 照久, 田尻 宣夫
    1997 年 12 巻 p. 113-122
    発行日: 1997/12/05
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    軟弱な砂地盤の液状化対策工法の一つとして、ジオシンセティックス工法における盛土補強効果の検討のために、振動台実験、すべり安定解析、二次元地震応答解析などが行われてきた。これらの検討より、盛士内に敷設されたジオシンセティックスの引張補強効果によって、盛士の壊滅的な破壊をある程度抑制できること、盛土の機能を確保することが期待できること、復旧を容易とすることが可能となることなどがわかった。
    これらの結果を踏まえ、円形すべり面法を用いた盛土のジオシンセティックス補強工法に関する耐震設計法を提案した。次に、これをモデル地盤に適用した結果、有効応力法では必要補強材量が多くなり、全応力法では必要補強材量が少なくなる傾向があることを示した。最後に、補強材に発生する張力分布による変形モードや、他の液状化対策工法との組み合わせなどの今後の設計上の課題について述べた。
  • 今西 肇, 落合 英俊
    1997 年 12 巻 p. 123-131
    発行日: 1997/12/05
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    ジオネットを用いることで,液性限界を越えた粘土ペースト地盤に,支持力を期待させることができる.ジオネットの敷設によって,粘土ペースト地盤上に盛土を行い人工地盤や道路を,比較的容易に短期間で造成できるメリットがある.
    それゆえ,研究の目的は以下のとおりである.
    (1) 敷設されたジオネットにどのような大きさ,どのような分布で,張力が発生するか.
    (2) ジオネットをどのような仕様にするか.
    (3) ジオネットを敷設した粘土ペースト地盤は,どのくらいの支持力を発揮するか.
    本論文の内容は以下のとおりである.
    (1) ジオネット形状とひずみ分布を測定できる装置(2DDM)を示した.
    (2) 現場における盛土荷重とジオネット敷設地盤の変位の測定結果を示した.
    (3) 釣り合い方程式をたてて,ジオネットの形状を理論的に求め,実測値と比較検討した.
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