日本整形外科学会は,会員数約22,000人のうち,専門医16,400人を擁している.専門医資格の維持は5年間50単位の教育研修講演受講,学会参加が基本である.教育研修講演は14分野に分けられ,基礎科学やリハビリテーション,医療倫理・安全などを含み,講演は全国で行われている.専門医に加えて,subspecialtyとして,リウマチ医,スポーツ医,脊椎脊髄病医,運動器リハビリテーション医の認定医資格がある.整形外科の生涯教育は,現状ではライブでの教育研修講演受講を基本としており,技術審査について特に定められた基準はない.わが国では外科系診療科における保存治療といえども専門医が自ら行うことが求められている.そのため,主として保存治療に従事する医師にも専門医資格をもつ必要性があり,外科系医師に関しては2階建ての認定制度を構築する方向性に進むと思われる.
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