認知心理学研究
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14 巻 , 1 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
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原著
  • 大杉 尚之, 小澤 良
    14 巻 (2016) 1 号 p. 1-7
    公開日: 2017/02/14
    ジャーナル フリー

    非効率的な視覚探索において,同じ位置に探索刺激が繰り返し提示され,ターゲットとディストラクタの位置関係のみが試行間で変化するとき,探索時間は繰り返し回数に依存して長くなっていく(視覚探索における累積的抑制効果).これは前試行以前で生じた抑制が現試行まで繰り越されることで起こると考えられている.本研究では,この累積的抑制効果が,ディスプレイ画面上に刺激が提示されている位置(環境内の位置)が瞬間的に変化した場合でも刺激の配置(刺激間の相対的な位置関係)が保たれていれば生起するかについて検討した.実験の結果,このような事態においても累積的抑制効果が生起した(実験1).また,累積的抑制効果は刺激が画面上から消失した直後,刺激提示領域の右端よりスムースに運動して再び出現した場合にも生起した(実験2).これらの結果より,累積的抑制効果は環境内における刺激位置が変化した場合でも同じ配置が保たれていれば生起すると考えられる.

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  • 森田 磨里絵, 田中 章浩
    14 巻 (2016) 1 号 p. 9-19
    公開日: 2017/02/14
    ジャーナル フリー

    人はどのようなものを見ると美しさや好ましさを感じるのだろうか.先行研究では,刺激に接触することにより自動的かつ無意識的に行われる概念情報の処理過程が,美的評価に影響することが示されている.しかし,再認の二重過程モデルに見られるように,概念情報の処理過程には,自動的で無意識的なレベルと,非自動的で意識的に行われるレベルの二つが存在する.そこで本研究では,Remember/Know手続きを用いて,意識的な概念情報の処理過程と無意識的な概念情報の処理過程が美的評価に及ぼす影響について検討した.意識的な概念処理過程である回想を反映するRemember判断と,無意識的な概念処理過程である熟知性を反映するKnow判断を比較することで,二つの概念処理過程が美的評価に及ぼす相対的な影響の大きさについても検討した.実験では,複数枚の画像を学習させた後,再認課題としてRemember/Know判断と美的評価を行わせた.その結果,Remember判断された画像のほうがKnow判断された画像よりも美的評価が有意に高くなり,意識的な概念情報の処理が美的評価をより高める可能性が示された.

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  • 村田 晶子, 高橋 成子, 大谷 芳夫
    14 巻 (2016) 1 号 p. 21-34
    公開日: 2017/02/14
    ジャーナル フリー

    「余白」がもたらす認知的・感性的効果は,東洋絵画や視覚デザインなどの分野で論じられてきたが,ヒトが余白を知覚する心理学的過程を解明する試みはこれまで行われていない.本研究では,この試みの第一段階として,画像内でヒトが余白として知覚する領域(知覚的余白領域)の空間特性を解析した.日本絵画と,円を配置した画像に対し,知覚的余白領域を描線で囲む実験の結果から,この領域にはオブジェクトの近傍,および,オブジェクトに囲まれた空白部分などは含まれないことが示された.この知覚的余白領域の特性を定量的に記述するために,視覚的場の理論に基づく解析を行った.オブジェクトと画枠からの影響力(場の強度)を,刺激画像を2次元ガウスフィルタリングした後の画像強度と見なし,基準強度値以下の領域を余白とする計算モデルの出力を知覚的余白領域と比較したところ,円刺激では0.7,絵画刺激では0.5程度の一致率が得られた.絵画刺激の一致率低下の要因として,オブジェクトの空間的文脈などの影響が示唆された.

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資料
  • 寺田 未来, 浦 光博
    14 巻 (2016) 1 号 p. 35-48
    公開日: 2017/02/14
    ジャーナル フリー

    本稿は,高校生におけるSRL (Self-regulated learning)の行動傾向が,彼らの動機づけ状態と学力とどのように関連しているかを明らかにすることを目的とする.従来,SRLの指導や動機づけへの介入が,学力の向上に影響を及ぼすことが示されてきた.しかし,状況や文脈レベルの介入に対する効果検証は蓄積される一方,介入前の段階でそれぞれの学習者がもつ特性レベルのSRLの行動傾向や学力との関連については,あまり取り上げられていない.そこで本研究では,SRLの行動傾向に着目し,SRLの行動傾向と学力および動機づけ状態との関連を,期待―価値モデルの考え方をもとに検証した.H県の公立高校に通う高校生を対象に,数学の学力テストおよび質問紙調査を実施した.調査の結果,自律的動機づけや学力の高さはSRLの行動傾向の高さと関連することが示された.一方,学力が高い者にとって他律的動機づけはSRLの行動傾向と負の関連をもち,学力の低い者にとって他律的動機づけは必ずしもSRLの行動傾向と負の関連をもたない可能性が示唆された.さらに学力が低い者にとっては同一化動機づけが必ずしもSRLの行動傾向と関連していなかった.この二つの要因の交互作用的影響について期待―価値モデルに基づき議論した.さらに調査結果をもとに適性処遇交互作用の観点から新たな研究アプローチを提案し展望をまとめた.

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学会参加報告
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