教室における過去13年間の直腸癌症例は170例であり,その内Miles術式80例前方切除18例,貫通術式12例,その他で自然肛門温存術式も出来るだけ広く取り入れられて来ているものの,何といっても直腸切断術がその主流といわねばならない.教室では人工肛門保有者の社会復帰を目標に,洗腸療法を積極的に指導を行なっているが,今回,これら洗腸療法例について,所要氷量,所要時間,有効時間,等々のアンケート調査,並びに,洗腸による残存結腸粘膜の変化を,内視鏡肉眼所見,生検所見等について検討して報告した。
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