日本大腸肛門病学会雑誌
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31 巻, 5 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 衣笠 昭
    1978 年 31 巻 5 号 p. 429-431,520
    発行日: 1978年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    In infant, fistula-in-ano is not uncommon, but its etiology is still unknown. Many authors reported unique theories, but not decided. Accordingly, there are various therapeutic method and opportunity of radical operation. Author decided timely chance of radical operation according these theories, and suggested for rational operation method.
  • 冨士 原彰, 宮崎 治男, 秦 堅
    1978 年 31 巻 5 号 p. 432-437,520
    発行日: 1978年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    乳幼児痔瘻は性別,発生部位,発症時期等が成人に比して特異的であると諸家によって報告されているが,その病因については,1)解剖学的因子にあるとする説や,2)生理学的因子,3)その他の面から論じられているが今尚明確ではない.我々は目本人の肛門部について形態学的研究を行って来たが,此の面から我々の経験した39例乳幼児,小児の痔瘻を検討した.肛門小窩,肛門腺管及びこれに連る肛門腺,内外肛門括約筋,連合縦走筋,上皮下筋線維群等について検討したが,形態学的に何ら男女差を認めなかった.この点から痔瘻発生の原因が解剖学的因子にあるとする説に懐疑的にならざるを得ない.
    我々は乳児痔瘻患者に側方部が前後連合部よりおむつかぶれが目立つことから,新生児の肛門部の細菌学的検査を行ったところ,男女差に明らかな差がみられた.この点に原因を求めた方が妥当であると考えている.
  • 荒川 健二郎, 荒川 二郎
    1978 年 31 巻 5 号 p. 438-443,521
    発行日: 1978年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    過去23年間に414例の乳児痔瘻を経験した.その特長は,(1)1例を除き男児(男性優位),(2)乳児期早期に発症するもの多く,(3)瘻管は側在し多発するもの多く,(4)幼児期に自然寛解し思春期に再発するもの多く,(5)兄弟・父子と同一家系に多発し,(6)瘻管の明瞭なものでは肛門小窩を含めて瘻管を切開ないし切除する.
  • 秋山 洋, 中條 俊夫, 佐伯 守洋, 小方 卓, 関下 芳明, 青柳 博
    1978 年 31 巻 5 号 p. 444-449,521
    発行日: 1978年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
  • 特に病理形態像との関連について
    花輪 聡
    1978 年 31 巻 5 号 p. 450-467,522
    発行日: 1978年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    大腸癌29例(直腸癌15例,結腸癌14例)を中心に大腸正常上皮4例,大腸腺腫9例,胃癌11例の病理組織像と細胞核DNA量の関連を検討した結果,癌腫の核DNA量は非癌組織と比べ増加することを認めた.更に癌腫の組織型,分化度,異型度,浸潤増殖像及び発生部位等の相違による核DNA量の差を認めた.即ち非粘液腺癌で異型及び浸潤増殖の比較的高度な中及至低分化腺癌は,粘液癌や異型及び浸潤増殖の軽度な高分化腺癌と比べ,高い核DNA量値を示した.直腸癌と結腸癌の核DNA量には明らかな差は認めなかったが,大腸癌は胃癌に比べ低い核DNA量値を示した.これらは病理組織学的検索で大腸癌は胃癌と比べ異型の軽度な比較的良く分化した腺癌であったことと合致する結果であった.大腸腺腫の核DNA量は大腸正常上皮と大腸癌の中間値で,4cを越える核DNA量を有する細胞の出現率が,癌境界病変の判定に大きな意味をもつことが認められた.
  • 結腸癌と直腸癌の比較検討
    藤井 卓, 宮野 陽介, 井上 淳, 川口 広樹, 岸本 宏之, 古賀 成昌
    1978 年 31 巻 5 号 p. 468-473,522
    発行日: 1978年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    教室における単発大腸癌切除例159例を対象として,大腸癌取扱い規約に基づいて,結腸癌と直腸癌の予後と,これに及ぼす諸因子を比較検討した。
    その結果,結腸癌の5年生存率は65.7%,直腸癌のそれは47.1%(治癒切除例のみについては,それぞれ66.6%,53.4%)で,結腸癌の予後が良好であった。また,結腸癌ではリンパ節転移より壁深達度が,その予後に大きく関与するのに対し,直腸癌ではリンパ節転移,壁深達度ともに大きく予後に関与している結果が得られた。さらに,結腸癌では右結腸癌に比し,左結腸癌の予後が良好であった。他方,非切除,非手術となった要因をみると,結腸癌では腹膜転移,肝転移によるものが多く,直腸癌では周囲臓器への浸潤によるものが多かった。
    すなわち,結腸癌と直腸癌では,それぞれ予後,癌の進展に部位的特徴がみられた。
  • 森岡 暁, 菊池 功次, 飛鋪 修二, 松田 宏一, 森田 淳, 住山 正男, 安見 敏彦
    1978 年 31 巻 5 号 p. 474-478,523
    発行日: 1978年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    結腸には種々の潰瘍性病変を認めるが,S状結腸軸捻転症における潰瘍形成についての詳細な記載は少ない.当院外科における成人の機械的腸閉塞103例(昭和46年~51年)のうち本症を9例経験した.そのうちの2例においてS状結腸に潰瘍形成を認めた.両者とも長軸に沿い,前者においては腸間膜付着側に線状潰瘍と瘢痕を認め,後者は孤立性,長さ約10cmであった.病理学的には,粘膜下の浮腫と細胞浸潤を認め,そのうえ前者には著しい静脈うっ血を認めた.腸潰瘍の原因のひとつとして血管性因子が考えられているが,動脈系を重視する場合と,静脈系を重視する場合とがある.本症の病態変化として,静脈還流障害,動脈に先行する静脈の閉塞などが報告されている.我々の経験したS状結腸軸捻転症において,腸間膜側に形成された潰瘍は静脈うっ血が原因かも知れない.そして他の疾患における結腸潰瘍も同様の機転で発生する可能性がある.
  • 1978 年 31 巻 5 号 p. 479-499,524
    発行日: 1978年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
  • 1978 年 31 巻 5 号 p. 500-507
    発行日: 1978年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
  • 1978 年 31 巻 5 号 p. 508-516
    発行日: 1978年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
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