日本大腸肛門病学会雑誌
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57 巻 , 5 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 伊藤 暢宏, 金光 泰石, 鈴村 和義, 野浪 敏明
    2004 年 57 巻 5 号 p. 261-266
    発行日: 2004年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    症例は60歳男性.1999年3月,直腸癌(Rb)の診断で,経仙骨腹式直腸切断術D3を施行した.病理結果は,中分化腺癌,a1,v0,ly0,n1(+),stageIIIaであった.術後5カ月で仙骨前面に再発を来し,外来で,化学療法,放射線療法を施行した.術後19カ月後にS状結腸ストーマ周囲の皮下に硬結を認め,生検にて再発と診断した.腫瘍を切除し,右側にストーマを再建した.直腸癌術後のストーマ造設部に癌が発生することは稀である.その原因としては,異時性多発大腸癌,腹膜播種再発のストーマ近傍への浸潤,術中操作によるimplantation,血行性転移などが考えられる.自験例の再発腫瘍は腸管外であり,腹膜播種の所見も認められず,術中操作によるimplantationの可能性が高いと考えられた.Implantationが原因と考えられるストーマ造設部再発の報告は3例のみであり文献的考察を加えて報告する.
  • 宮崎 道彦, 豊原 敏光, 黒水 丈次
    2004 年 57 巻 5 号 p. 267-272
    発行日: 2004年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    当院で1991年から2001年の期間に外科的に治療した臀部膿皮症(慢性化膿性汗腺炎)18例をretrospectiveに検討した.再発は認めなかった.年齢は25歳から74歳で平均38±12歳,うち10例(56%)は40歳未満であった.病悩期間は5例(28%)が10年以上であった.5例(28%)は肛門周囲膿瘍または痔瘻を合併していた.痔瘻(肛門周囲膿瘍)の合併症例は複雑で病巣把握が困難であることが多く,手術回数(平均5回)や入院期間(平均95日)に影響をおよぼすため慎重に対処しなければならない.
  • 守本 芳典, 岩垣 博己, 森下 紀夫, 篠浦 先, 小林 直哉, 松原 長秀, 田中 紀章
    2004 年 57 巻 5 号 p. 273-277
    発行日: 2004年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    今回carcinoembryonic antigen(CEA)高値を示す肛門管扁平上皮癌を経験したので報告する.症例は53歳,女性.主訴は肛門痛.40歳時に子宮頸癌にて広汎子宮全摘術,ラジウム腔内照射と化学療法を施行されている.平成15年2月,混合性結合織病で入院中,肛門痛を自覚し外科へ紹介となった.肛門管の右側前壁に母指頭大の硬い腫瘤を触知し,病変部の生検で扁平上皮癌と診断された.CEA22.2ng/mlと高値を示していたため腺癌の混在も否定出来ず,直腸切断術が施行された.病理組織検査では中~高分化扁平上皮癌であり,腺癌は認められなかった.術後化学療法を施行し,CEAは7.5ng/mlと低下した.
  • 矢崎 伸樹, 石井 誠一, 椎葉 健一, 溝井 賢幸, 三浦 康, 小山 淳, 佐々木 巌
    2004 年 57 巻 5 号 p. 278-281
    発行日: 2004年
    公開日: 2009/12/03
    ジャーナル フリー
    下部直腸の全周性結節集簇様病変の1例について手術治療に関しての文献的考察を加え報告する.症例は60歳,女性.2001年9月の職:場検診にて直腸病変を指摘された.11月20日,手術目的で当科入院.精査の結果,下部直腸全体を占拠する結節集簇様腺管絨毛腺腫と診断した.2001年11月28日,直腸部分切除をともなう下部直腸粘膜筒状切除術を施行し,transverse coloplasty pouchを作製して直腸肛門吻合を行った.回腸瘻も造設したが6カ月後に閉鎖し,その後の経過は良好である.大きな結節集簇様病変では,内視鏡的切除が困難で,悪性成分の混在もあり得るため外科的切除の適応になる.下部直腸の全周性病変に対しては括約筋機能を温存するため粘膜筒状切除術の適応があるが,腫瘍の遺残や術後便失禁等の機能障害も報告されている.自験例では腫瘍の完全切除に加えて,良好な排便機能を保つことができた.
  • 中島 健, 指宿 一彦, 波種 年彦, 谷口 正次, 古賀 和美, 久永 修一
    2004 年 57 巻 5 号 p. 282-285
    発行日: 2004年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    症例は40歳男性.31歳時,生体腎移植手術を施行された.平成12年8月24日,悪寒をともなう発熱と下腹部痛が出現し,腹膜炎の診断にて,当科.に紹介入院となった.S状結腸癌穿孔による汎発性腹膜炎の診断にてS状結腸切除術と人工肛門造設術を行った.術後は免疫抑制剤を継続しつつ全身管理を行い,移植腎機能の悪化を認めず退院することができた.本邦において,腎移植後の結腸癌穿孔による腹膜炎の報告例は検索し得た範囲では認められなかった.本例は適正量の免疫抑制剤の使用と発症早期に外科的に対応できたことが良好な結果につながったと思われた.腎移植後の長期生存例の増加にともない,今後さらに消化器系の悪性腫瘍発生の発生の増加が予想される.腎移植患者においては早期発見のためのスクリーニングが必要と考えられた.
  • 東 幸宏, 中村 利夫, 林 忠毅, 深澤 貴子, 丸山 敬二, 今野 弘之, 松田 保秀, 中村 達
    2004 年 57 巻 5 号 p. 286-290
    発行日: 2004年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    39歳,男性.1991年より下痢症状あり,大腸型クローン病と診断され,近医に外来通院していた.1993年より臀部に排膿を認め,サラゾスルファピリジン,抗生物質の投与にて加療していたが,軽快傾向なく1997年に当科へ紹介された.両側臀部(右臀部優位)の皮膚は硬く,肥厚し,広範に多数の膿瘍の排出孔.を認めた.メトロニダゾール坐剤の投与にて加療していたが,軽快なく,2002年5月24日,手術を施行した.両側部臀の膿瘍の排出孔をcoring outし,また皮下の病変組織をすべて切除した.術後,排膿は治まり37病日退院となった.クローン病に合併した慢性膿皮症(化膿性汗腺炎)の報告は過去に14例のみと少なく治療方針も明確でない.広範で多数の膿瘍の排出孔をともなった慢性膿皮症に対しては,膿瘍の排出孔のcoring out,皮下組織の全切除により根治可能であると考えられた.
  • 橋本 明彦, 舟山 裕士, 福島 浩平, 柴田 近, 高橋 賢一, 小川 仁, 上野 達也, 長尾 宗紀, 羽根田 祥, 渡辺 和宏, 工藤 ...
    2004 年 57 巻 5 号 p. 291-296
    発行日: 2004年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    目的・方法:潰瘍性大腸炎術後のpouchitisについて,診断,治療上の問題点を検討した.Pouchitisの診断にはPouchitis Disease Activity Index (PDAI) scoreと厚生省診断基準案を併用した.厚生省診断基準案の内視鏡所見で中等度以上に該当した症例に対して抗生剤を投与し,前後の臨床症状,内視鏡所見について検討した.結果:PDAI scoreと厚生省診断基準案は同様の結果であり,組織所見なしでも診断,重症度判定は可能であった.Pouchitis症例では排便回数は内視鏡所見とよく相関し,治療後有意に減少した.
  • 2004 年 57 巻 5 号 p. 297-309
    発行日: 2004年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
  • 2004 年 57 巻 5 号 p. 310-314
    発行日: 2004年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
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