目的:アスコルビン酸含有ポリエチレングリコール電解質製剤(PEG-Asc)を用いた大腸内視鏡検査前処置法の有効性や安全性,患者受容性を検証した.対象と方法:PEG-Asc群(255例)とポリエチレングリコール電解質製剤(PEG-ELS)群(237例)での比較試験を行った.結果:前処置所要時間はPEG-Asc群が129.7±55.5分,PEG-ELS群が149.2±61.5分と有意に短く(p=0.0003),腸管洗浄剤服用量もPEG-Asc群が1,786±421m
l,PEG-ELS群が1,906±332m
lと有意に少なかった(p=0.0005).副作用発現率および腸管洗浄度に有意差は認めなかった.受容性は前処置所要時間が短いと感じた割合がPEG-Asc群で有意に多かった.結論:PEG-Ascを用いた前処置法は有効かつ安全であり,被験者に負担の少ない前処置法として有用と思われる.
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