Zairyo-to-Kankyo
Online ISSN : 1881-9664
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57 巻, 8 号
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展望
解説
論文
  • Shigeru Suzuki, Kozo Shinoda, Masugu Sato, Shinji Fujimoto, Masato Yam ...
    2008 年 57 巻 8 号 p. 353-357
    発行日: 2008/08/15
    公開日: 2009/03/17
    ジャーナル フリー
    ハイドロサルフェイトのグリーンラスト (GR) と,硫酸銅または硫酸ニッケルイオンとの反応を解析するために,X 線吸収微細構造 (X 線吸収端構造:XANES および拡張 X 線吸収微細構造:EXAFS) の測定を行った.Fe K 吸収端 XANES スペクトルから,GR 中の Fe(II) の一部が硫酸銅イオンの添加によって酸化し,硫酸ニッケルイオンの添加では変化しないことを示した.Cu K 吸収端および Ni K 吸収端の XANES スペクトルからは,硫酸銅イオンがゼロチャージの銅に還元され,硫酸ニッケルイオンは還元されないことがわかった.Fe K 吸収端 EXAFS スペクトルから求めた動径構造関数は,硫酸銅イオンが面心立方構造の金属銅に変化しており,硫酸銅ニッケルの局所構造は変化していないことを示した.過酸化水素水で酸化させた GR の XANES や EXAFS のデータについても検討した.
  • ―腐食要因の解明―
    面田 真孝, 大鹿 泰造, 酒井 潤一, 石川 雄一
    2008 年 57 巻 8 号 p. 358-365
    発行日: 2008/08/15
    公開日: 2009/03/17
    ジャーナル フリー
    加硫ゴムから放出される硫黄ガス種による銀の微小硫化腐食に影響を与える腐食要因をQCM法,定電流カソード還元法を用いて調べた.同定できた腐食生成物は,Ag2Sのみであった.また,腐食は時間と共に線形で進行し,腐食速度は温度,ゴムの体積には依存するが,相対湿度には依存しなかった.さらに腐食速度は,ゴムの種類により異なる上,同一のクロロプレンゴム間で比較しても製品により異なることを明らかにした.これらから,加硫ゴムによる銀の腐食挙動は,ゴム中の遊離硫黄を発生源とする硫黄ガスにより決定されるものと考えられる.そして,硫黄ガスのアウトガスはゴム中の遊離硫黄分子Sx(x=2~8)の拡散が支配し,この拡散過程が銀の腐食速度を決定しているものと推察される.
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