Zairyo-to-Kankyo
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58 巻, 5 号
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展望
解説
  • 原 泰弘
    2009 年 58 巻 5 号 p. 170-175
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
    欧米では,より合理的,経済性を追求した設備の保守管理手法の研究.開発が進められており,維持規格が整備されつつある.老朽設備を抱える我が国においても維持規格の整備が待望されている.ここでは,米国の維持規格 Risk Based Inspection (RBI), Fitness for Service (FFS) および溶接補修それぞれに示される腐食関連の概要と米国の維持規格と比較した国内における欠陥の取扱について紹介する.ついで,維持規格適用に当たっての腐食現象を考慮した適用上の留意点を示す.
論文
  • 本田 明, 増田 薫, 今北 毅, 加藤 修, 西村 務
    2009 年 58 巻 5 号 p. 182-189
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
    放射性廃棄物を地下に処分したときの炭素鋼などの廃棄物含有金属と廃棄物に含有される NO3の化学的相互作用のモデル化を,混成電位の概念に基づき行った.炭素鋼は処分施設の金属製構成要素および金属性放射性廃棄物の例として選定した.炭素鋼の腐食に伴う NO3の還元反応は,NO3 → NO2 → NH3 なる逐次反応と見なし,この反応及び水の還元による電流が,炭素鋼がマグネタイトになる酸化電流とバランスするとしてモデル化した.この速度論的モデルの入力パラメータは,電気化学測定実験及び浸漬試験により決定した.本モデルを用いた解析により,NO3共存下における浸漬実験の結果を説明することができた.
  • 吉原 美知子, 田中 悠, 片山 三郎
    2009 年 58 巻 5 号 p. 190-196
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
    2元系TiAl合金および多元系TiAl基合金を大気中で連続酸化し,酸化挙動および皮膜はく離挙動を検討した.Nb,TaあるいはWを含むTiAl基合金の酸化増量は2元系TiAlよりも小さいが,これはいわゆるドーピング効果によってTiO2の成長が抑制されるためである.またTiAl基合金の酸化皮膜密着性は2元系TiAlよりも良好である.合金上に生成する酸化皮膜の構造は合金組成によらずほぼ同じであるが,TiAl基合金では酸化皮膜/合金界面付近の連続性は2元系TiAlよりも高い.酸化増量と皮膜厚さから見積もった酸化皮膜の密度は緻密な酸化物が生成される場合の半分程度である.これは皮膜中に多量の空隙が存在することによる.合金の熱膨張係数は合金中の添加元素量が増加すると減少する.TiAl基合金の皮膜密着性が2元系TiAlよりも良好なのは皮膜界面付近の構造および熱膨張係数が小さいことによると考えられる.
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