Zairyo-to-Kankyo
Online ISSN : 1881-9664
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60 巻, 6 号
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展望
解説
論文
  • 藤井 英則, 高谷 泰之, 松尾 吉晃, 杉江 他曾宏
    2011 年 60 巻 6 号 p. 290-295
    発行日: 2011/06/15
    公開日: 2011/12/07
    ジャーナル フリー
    333 K醤油中におけるオーステナイト系および二相系ステンレス鋼の不働態化状態を電気化学インピーダンス法により調べた.醤油は18.4 mass%塩化ナトリウム,3.00 mass%有機酸,6.80 mass%タンパク質と2.50 mass%エチルアルコールを含みpH=4.9である.これらのインピーダンススペクトルは,4つのパラメータすなわち皮膜容量,皮膜抵抗,電荷移動抵抗と電気二重層容量をもつ等価回路でシミュレーションできた.不働態皮膜の厚さ(皮膜容量の逆数)は,皮膜の抵抗や電荷移動抵抗に比例した.
  • 澤田 清, 管野 元太, 飯野 誠之, 佐藤 敬一
    2011 年 60 巻 6 号 p. 296-303
    発行日: 2011/06/15
    公開日: 2011/12/07
    ジャーナル フリー
    25℃,過飽和溶液中での,種々の金属,ガラス,プラスチックの板の表面への炭酸カルシウムスケールの生成現象を調べた.特殊な条件を除き,表面へ付着生成する結晶は安定多形であるカルサイトであった.CaCO3の沈殿生成直後に溶液へ板を挿入した場合,金属によっては不安定多形であるバテライトも付着生成した.プラスチック表面への付着結晶数の密度は金属表面に比べて高く,また,凹凸が多い表面ほど高くなる傾向を示した.
  • 鳥羽 和宏, 川野 浩二, 田中 耕太郎, 岩脇 大仁, 酒井 潤一
    2011 年 60 巻 6 号 p. 304-311
    発行日: 2011/06/15
    公開日: 2011/12/07
    ジャーナル フリー
    NH4HSによる腐食は高濃度で異常な速さとなり,この腐食が懸念される水素化脱硫装置などの高圧設備では,腐食漏洩により大事故に至る可能性が高いため,設計段階で防食面の配慮が必要となる.空冷式熱交換器伝熱管気相部に発生した選択的なNH4HS腐食事例を基に,伝熱係数を考慮したNH4HS濃縮モデルを構築し,伝熱管各部位での気相凝縮部と液相部の温度とNH4HS濃度を解析した.その結果気相凝縮部は液相部よりも伝熱係数が大きく,高濃度のNH4HS水溶液が生成することが示された.実装置での腐食現象を定量的に表現することができただけでなく,NH4HSによる腐食が懸念される伝熱管の防食設計には,管のフローパターン,外気温度,気相凝縮部での推定NH4HS濃度を考慮する必要があることを明らかにした.
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