日本教科教育学会誌
Online ISSN : 2424-1784
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16 巻, 1 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 小倉 康
    原稿種別: 本文
    1993 年 16 巻 1 号 p. 1-11
    発行日: 1993/03/20
    公開日: 2018/05/08
    ジャーナル フリー
    教育課程の編成においては,各教科の独自性と教科相互の関連が明確にされなくてはならない。生活科の出現に伴う教育課程の再構造化のために,生活科独自の役割と他教科等との関連を配慮した構成が求められている。本研究では,まず,内容領域と活動類型の二点から生活科の教材構成を捉える理論的枠組みを提案した。次に,その枠組みに沿って文部省の指定した生活科研究推進校の実践の分析をおこなった。その結果,次のような教材構成上の特徴か分かった(1)体験が重視される中で,1学年から2学年へかけて,直接的な体験がより目的的な体験へと質的に変化していること,(2)他教科等との合科的関連は,国語,特別活動,図画工作とが大半であること,(3)合科的関連は学校の方針が大きく関与していること,(4)単元は,その題材や目的に応じて分科的にも総合的にも展開されていること。
  • 縫部 義憲
    原稿種別: 本文
    1993 年 16 巻 1 号 p. 13-22
    発行日: 1993/03/20
    公開日: 2018/05/08
    ジャーナル フリー
  • 櫛田 眞澄
    原稿種別: 本文
    1993 年 16 巻 1 号 p. 23-30
    発行日: 1993/03/20
    公開日: 2018/05/08
    ジャーナル フリー
    日本国の憲法が保障している男女の生得的平等の精神の実現には、家庭科教育が深い関わりを持っていたが、その実現までには長い歴史的経過を経なければならなかった。それは制度の問題ばかりでなく、人々の精神の問題でもあった。過去における、男女共学の家庭科の実践には多くの制約が加えられていたのである。例え家庭科の教師に共学を実施する意志があったとしても、共学が制度的に保障されなかった時代では、管理職の無理解、教師集団の無理解、技術科教師の無理解、時には同一校内に配属された家庭科の教師同志の無理解などが大きな制約であった。現在では男女共学の家庭科は法的に保障され、実践が奨励されるようになり、新段階を迎えている。本稿ではここに至るまでの達成度について地域的な格差の視点でまとめておきたい。研究の結果の要約は次のようである。(1)中央と比較し、地方における実践者の数は4割弱と少ないが(2)共学実施者の教職経験別の分布や実施学年、実施領域、教育環境の評価等は両地区ともに類似している。
  • 千種 民江
    原稿種別: 本文
    1993 年 16 巻 1 号 p. 31-36
    発行日: 1993/03/20
    公開日: 2018/05/08
    ジャーナル フリー
    本研究は我が国の学校音楽教育のルーツと変遷に関する継続研究の一過程である。我が国の学校音楽教育は明治初期に発足した音楽取調掛に端を発するが,当時そこへはペスタロッチ主義の音楽教育法がアメリカを経由して取り入れられたと言われている。スイスで始められたこの音楽教育法のオリジナルな内容については,先の研究において既にその概要を明らかにした。今回はそのアメリカ導入と変化について,ネーゲリー,プファイファーの「ペスタロッチ主義の原理による歌唱教授法」とL.メーソンの「ペスタロッチ主義の音楽教師」との比較を中心とした研究を行った。両者間には種々の類似点,相違点が見られるが,特に次の2点から後者はより改良された形のペスタロッチ主義音楽教育法と云ってよい。(1)リズムとメロディーの結合により生徒は音楽本来の美と楽しさを獲得しうる。(2)メーソンは彼独自の方法で子供の発達及び心理学的側面をより深く追求した。
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