日本教科教育学会誌

小学校教員志望学生の算数に対する態度への算数科教材研究(科目)の影響

湊三郎

原稿種別: 本文
1980 年 5 巻 3 号 p. 127-137
発行日: 1980/07/30
公開日: 2018/01/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.5.3_127

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この研究は,算数科教材研究(科目)の教授が小学校教員志望学生の算数に対する態度に影響を与えるか否かを問題にした実証的研究である。約10ヶ月にわたるこの科目の教授は算数に対する態度を好意的方向には変化させず,むしろ非好意的方向の変化が生じている可能性もあるという予想外の結果が現われた。このような結果が現われたことについて,さらにいくつかのデータを解析して検討したが,先の結果を反論できる程のものはなかったと言ってよい。小学校教員志望学生の算数に対する態度を好意的方向に変化させるには,算数科教材研究の教授の改善が必要であると考えられる。

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理科における実験・観察の場の構成(V) : 同一性・差違性認知に伴う脳波・脈波の多変量解析

松本勝信

原稿種別: 本文
1980 年 5 巻 3 号 p. 139-144
発行日: 1980/07/30
公開日: 2018/01/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.5.3_139

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前報までに観点変更の有無に対応させた2種の観察活動に伴う脈波および呼吸曲線の多変量解析をとおして,観点変更の有無に伴う心理生理的活動を明らかにしてきている。本報では,観点変更等のすべての認識活動の基盤となる同一性および差違性の認知に伴う心理生理的活動を明らかにしようとするものである。男子学生7人を学習者とし,指標としては脳波と脈波を用いた。脳波のθ波帯域,α_1波帯域,α_2波帯域の各パワーおよび脈波からの脈波電位と脈波周期の計5活動を変量として主因子法ならびにクラスター分析法を用いて分析した。その結果以下の2点が指摘できた。(1)閉眼安静時,光刺激受容時,同一性認知時および差違性認知時の各場面における心理生理的活動はそれぞれ独自のものであるが,前二者間および後者間にはそれぞれ類似性が認められる。(2)後二者には類似性が認められるものの,それぞれ独自のものであり,同一性認知の方が差違性認知よりもより複雑な心理生理的活動を伴う。

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Historical Sketches of the Development of Education in Indian Subcontinent Before the Beginning of the Modern System of Education

Muhammad Gholam Rasul Miah

原稿種別: 本文
1980 年 5 巻 3 号 p. 145-152
発行日: 1980/07/30
公開日: 2018/01/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.5.3_145

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中学校理科教科書における程度や量の強弱・大小などを表すことばの使われ方

久田隆基

原稿種別: 本文
1980 年 5 巻 3 号 p. 153-165
発行日: 1980/07/30
公開日: 2018/01/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.5.3_153

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本稿では,現行の中学校理科教科書(3社)の中で用いられている,程度や量を表すことば(大きい,多い,高い,強いなど)の使われ方についての調査結果と,それらの意味・用法についての分析結果を報告する。調査の結果,事象の程度や量は,大半のものが「大きい・小さい」とその他の形容詞との両者で表されるということ,一部のものは「大きい・小さい」のみで表されるということ,また。一部のものは「大きい・小さい」以外の形容詞で表されるということがわかった。さらに,同じ1つの事象の程度や量を表す場合,いく通りもの表現が見られる用例もいくつかあることがわかった。用例の分析から判断すると,中学校理科教科書においては,これらのことばの使い方については注意が払われていないように思われる。程度や量を表すことばを科学用語とからめて検討することの必要性を指摘した。

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子ども達の鑑賞活動における情動作用の実証的研究 : スクリーン・オペレッタを用いて

甲斐彰

原稿種別: 本文
1980 年 5 巻 3 号 p. 167-174
発行日: 1980/07/30
公開日: 2018/01/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.5.3_167

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子ども達の学習活動は,教育の意図との結節点において,教材と深いかかわりをもっている。殊に,教材のもつ教育内容が有効に作用するかどうか,という問題は,教材論,方法論において極めて重要な課題であろう。本小論は,教材の投与によって引き起こされる子ども達の情動作用の過程を把握することにより,この問題解決の糸口を見いだそうとするもので,子どものための鑑賞教材として作成した「スクリーン・オペレッタ」の鑑賞を通して,これら鑑賞活動における情動作用の過程を実証的に把握し,教材の有効性について論考を試みるものである。

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調理における学習形態の一考察(第二報) : 教師側の評価を中心に

山本紀久子, 堤貴美子

原稿種別: 本文
1980 年 5 巻 3 号 p. 175-180
発行日: 1980/07/30
公開日: 2018/01/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.5.3_175

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調理学習における問題点として,児童・生徒の作業への参加度が低い,作業過程を部分的にのみ担当することが多い等が挙げられる。これらのグループ作業上の問題点を補うため,作業過程を要素ごとに分類し,継続して学習することを考え,その効果をみた。教材は,小学校第六学年「ごはんとみそ汁」実践は一学級とり上げ,実験群・対照群を設けた。実験群においては,チェーン学習IVの形態を用いて,調理実習を行った。前報では,チェーン学習に関して児童側の評価を中心に検討を行い,好意的な結果が得られた。そこで,本報は,教師側の評価を中心に考察を行った。その結果,対照群と比較して,実験群は,・作業過程,手順に関する項目について理解度が高かった。・「手順」「協力」「安全」に関する参観者の評価が高かった。

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