環境省では,各地のサンゴ礁研究者を中心に,研究機関,コンサルタント,ダイビング事業者等の専門家,NGO/NPO等のボランティアによる協力を受けて,重要生態系監視地域モニタリング(モニタリングサイト1000)の一環として,2004年度からサンゴ礁のモニタリング調査を実施している。
2016年は,奄美群島から八重山諸島にかけての広い海域で夏季の高水温が主な要因と考えられる白化現象の発生が確認された。特に宮古島周辺や八重干瀬,石西礁湖,崎山湾(西表島西部)周辺の各サイトでは,白化現象の発生に伴う被害が顕著であり,八重干瀬では平均白化率が70.1%,平均死亡率が67.5%であった。また,石西礁湖内及び崎山湾(西表島西部)周辺の各サイトでは,いずれも平均白化率が90%以上であり,平均死亡率は34.8~67.9%であった。
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