結晶学者たちの永年の夢であった放射光実験施設 (フォトン・ファクトリー) が動きだして約3年, 装置の一部が共同利用に解放されて, 約2年になる.既にすばらしい研究が多数行われ, その成果の一部を中心にして, 早くも特集号が結晶学会誌に組まれるようになったことは喜ばしい限りである.編集委員長から, 前文として何か書くようにとの御依頼があったので, フォトン・ファクトリーでの研究に期待して, 日ごろ思っていることを少しばかり書いてみたい.その前にフォトン・ファクトリーのできるまでの経緯
1) や, 放射光施設の動向などについても, 簡単にふれてみたい.
抄録全体を表示