大学図書館研究
Online ISSN : 2186-103X
Print ISSN : 0386-0507
ISSN-L : 0386-0507
51 巻
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
論文
  • 岡本 薫
    1997 年 51 巻 p. 1-8
    発行日: 1997/07/31
    公開日: 2018/01/24
    ジャーナル オープンアクセス

    情報技術の急速な発達によって既存の著作物の利用が容易になってきたことから,「他の人の人権を抑圧して著作物を自由に利用したい」という欲望に抗しきれない人々が増え,「著作権」という「人権」は危機に瀕している。著作権システムはある意味で法治国家の「ルール」であり,著作権法の中には既に「土地収用法」に相当する「人権制限規定」も盛り込まれている。このような「人権制限」を拡大するかは主権者たる国民が決定することであるが,「ルールの変更」を考える人々は,まず「何が起こっているのか」「国際的な常識・共通理解は何か」「現在のルールはどのようなものか」といったことをよく理解した上で,自ら「ルールの改正案」を作り,行政に頼らずに直接「権利者の説得」や「国民への提案」を行うべきである。

  • 森岡 祐二
    1997 年 51 巻 p. 9-26
    発行日: 1997/07/31
    公開日: 2018/01/24
    ジャーナル オープンアクセス

    岡山大学附属図書館では,同館所蔵の池田家文庫の内,藩政史料約65,000点を丸善株式会社の協力でマイクロ化した。

    同時にマイクロ史料の検索のため,『池田家文庫マイクロ版史料目録』改訂増補版も出版したが,原データを利用しパソコン上でも検索システムを作成した。

    同目録を来館者以外の利用を主目的にインターネットで提供するため,図書館員自身がUNIXのスプリクトを作成し,検索可能とした。

    本稿は,その変換作業のプロセスを公開することで,他の大学図書館職員の参考となることを目指した。

  • 福冨 正彦
    1997 年 51 巻 p. 27-39
    発行日: 1997/07/31
    公開日: 2018/01/24
    ジャーナル オープンアクセス

    社会が高度化・情報化するにしたがって,図書館に対して情報の即時提供,ネットワークを介した24時間広域サービスの実現,写真・映像資料等のマルチメディアへの対応と,高度で多様なサービスが求められている。特に,研究支援図書館としての役割を担っている大学図書館は,これらの多様なニーズを具現化するため,電子図書館あるいは電子図書館的機能の実現に向けて熱心な取り組みがなされている。

    本稿は,文部省の支援を得て,平成8年4月に開館した奈良先端科学技術大学院大学電子図書館の実現への経緯,システムの概要,情報の提供,著作権処理,電子化作業等について紹介し,読者に電子図書館の具体的イメージが描けるよう構成した。

  • 西脇 紀子, 島影 昭児
    1997 年 51 巻 p. 40-53
    発行日: 1997/07/31
    公開日: 2018/01/24
    ジャーナル オープンアクセス

    長岡技術科学大学図書館では,従来の機械化図書館から電子図書館へ転換を図るべく,企画が立てられ,実施を行った。本学独自の電子図書館「マルチメディア・ライブラリー」を目指し,自動管理システム,情報ネットワーク,利用者教育,電子出版,図書館広報を構成要素とするシステム実現に取り組むことになった。

    本稿は,これらの構成要素について,次の項目を立て,目的と実施状況及び今後の課題について述べる。

    (1)自動管理システムの整備

    ①入退館システム,②図書自動貸出システム,③図書自動返却システム,④24時間カードゲートシステム

    (2)マルチメディア閲覧室の設置とその利用

    (3)マルチメディア画像配信システム(ビデオライブラリ)

    (4)情報ネットワークサービス

    ①外国雑誌目次データベースネットワークサービス,②CD-ROMネットワークサービス

    (5)一次情報の電子化

    ①博士論文の電子化,②紀要の電子化

    (6)図書館広報

  • 飯島 朋子
    1997 年 51 巻 p. 54-59
    発行日: 1997/07/31
    公開日: 2018/01/24
    ジャーナル オープンアクセス

    一橋大学附属図書館は,1996年2月20日よりそれまで使っていた独自分類表を凍結し,NDC9版に基づいて作成した図書配架コード表の使用を開始した。従来の分類表にかわるこの図書配架コード表は,NDC9版の分類記号の4桁のピリオドをとったかたちをコード化したもので,人文社会科学系大学の特色を生かした411項目の書架分類となっている。

    これは小平分館と国立本館とを統合し,国立の元開架棟を増改築して学習図書館機能を拡充する事を契機としたものである。その学習図書館である新館の開館日1996年10月14日にあわせて,利用頻度の高い和図書及び和洋の参考図書の分類変更作業を行った。

  • 小山 仁一
    1997 年 51 巻 p. 60-65
    発行日: 1997/07/31
    公開日: 2018/01/24
    ジャーナル オープンアクセス

    従来から,図書館員にとり必要な知識は「史料を知ること」,「利用者を知ること」,「資料と利用者を結びつける」ことに要約されてきた。電子メディア社会に突入しつつある現在,とくに「資料を知ること」,いわゆる従来からの史料論は異質なものへ転じつつあるかに見える。一見,サイバースペースに漂う情報の便利さとその操作技能の習得に目を奪われて古くさい資料論など不要のものとなるかの雰囲気もある。しかし電子メディアもメディアに含まれるものである以上,現在の電子メディアを含めて今後の図書館員が知っておくべき対象としての文献メディアの分析は不可欠と考える。これを《著作》の観点からその諸相を分析し,文献メディア論としてまとめたものである。

  • マックラウド, クリストファー アダム, 坪田 千江子
    1997 年 51 巻 p. 66-70
    発行日: 1997/07/31
    公開日: 2018/01/24
    ジャーナル オープンアクセス

    日本とカナダの大学図書館組織は全く異なっている。カナダの大学図書館の図書資料のほとんどは中央図書館ないしは学部毎の図書館にあることに対し,日本の大学図書館では,最も貴重な図書資料は各学部または講座に分散している。このため文献検索をして必要な資料の所蔵先が見つかっても,実際にそれを手に入れることは大変困難である。そういった必要な図書資料の所蔵先の場所をもっと楽に見つけることが出来ることは,特に漢字の読めない留学生あるいは学者にとって非常に必要なことである。

    この論文は二つの図書館制度を少し紹介してから,GIS(地理情報システム)によって,どうやって図書館の図書資料に空間的な参照位置が付けられるかについて説明する。日本の大学の図書検索システムにGIS機能を導入すると図書資料の位置が分かり易くなること,そしてカナダの場合大学図書館コンピュータネットワークにGISを導入すれば,市立等の図書館の位置組織が含まれることについても論じる。

  • LIU Ziming, 鈴木 康生
    1997 年 51 巻 p. 71-81
    発行日: 1997/07/31
    公開日: 2018/01/24
    ジャーナル オープンアクセス

    散逸構造理論とシナジェティクスは,さまざまな分野における自己組織化の現象に関して大きな意味を持っている。本論は,それらを情報システムの経営管理に応用する試みである。はじめに散逸構造理論とシナジェティクスの概要を述べ,次にそれらが情報システムに応用できる理由を示す。情報システムの運用では,秩序性が広くゆきわたっており,たいへんに重要である。情報科学とは,潜在的な利用者に情報をよりアクセス可能にすることを目標とする,秩序化の知識についての科学であるとみなすことができる。情報システムにおけるエントロピーの5つの種類を分析する。散逸構造理論と伝統的な経営管理理論の関係についても論じる。情報システムの経営管理に対して持つ意味には,次のようなものがあげられる。システムを非平衡状態に維持すること,変化に対する開放性,ダイナミックな協同的振舞いの活性化,及び,変動の選択的増幅。

紹介
新館紹介
編集後記
feedback
Top