日本歯科医学教育学会雑誌
Online ISSN : 2433-1651
Print ISSN : 0914-5133
最新号
選択された号の論文の1件中1~1を表示しています
原著
  • 諸冨 孝彦, 鷲尾 絢子, 吉居 慎二, 宮下 桂子, 藤元 政考, 北村 知昭
    2019 年 35 巻 2 号 p. 49-57
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/20
    ジャーナル 認証あり

    抄録 九州歯科大学歯学部歯学科生が3年次前期に履修する 「歯の治療学」 は, 歯科保存学とほかの臨床基礎科目の統合的学修を目的として構築されたカリキュラム内の科目の一つである. 歯の治療学では学修テーマごとに, 予習課題の自己学習レポート提出, シナリオベース体験実習, 実習内容に関する講義, 技術の定着実習, そして小テストを順に実施する体験先導型学習を導入している. 本研究では, 臨床基礎教育における体験先導型学習の効果を検証するため, 2014年度からの5年間に本科目を受講した学生を対象とし, 各年度の実習最終日に実施したアンケート回答の内容を分析した. その結果, 体験先導型学習を支持した学生は70.4%であり, 支持理由として講義内容が理解しやすいことを挙げる学生が多かった. 学生の56.2%は体験先導型教育の他科目への導入を希望していた. 予習が苦痛という回答は34.6%, 予習に積極的に取り組めたという回答は52.8%, 予習により疑問を自身で解決できるようになったという回答は31.2%であった. 一方で, 講義以外でも自分で学習する習慣が身についたと回答した学生は26.2%であった. 予習用教材は成書, 次いでインターネット上のウェブサイトという回答が多かった. 以上の結果から, 臨床基礎教育における体験先導型学習は, 適切な自己学習方法の指導など改善の余地があるものの, 学生の能動的な学修への参加を促し, 教育効果を向上させることが示唆された.

feedback
Top