日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会雑誌
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選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
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総説
シンポジウム
  • 石津 明洋
    11 巻 (2017) 4 号 p. 296-299
    公開日: 2017/12/07
    ジャーナル 認証あり

     皮膚血管炎の病理組織学的所見は, 白血球破砕性血管炎と結節性多発動脈炎 (PAN) 型壊死性動脈炎に大別される。白血球破砕性血管炎をきたす疾患には, 皮膚固有のものの他, IgA血管炎, 抗好中球細胞質抗体 (ANCA) 関連血管炎, 薬剤やがんに関連する血管炎などがある。壊死性動脈炎には, PANの皮膚限局型に相当する皮膚動脈炎と, PANの部分症として皮膚の動脈が標的となる場合がある。白血球破砕性血管炎は, 病因論的には免疫複合体の血管壁への沈着が関与するものと, ANCAが関与するものに大別される。ANCAによる血管障害機序として, 従来ANCA-サイトカインシークエンスが提唱されてきたが, 近年の研究の進展により, ANCAの産生原因やANCAを介した血管障害に好中球細胞外トラップ (NETs) の関与が明らかとなってきており, ANCA関連血管炎では, NETsとANCAの悪循環が生じている。PAN型壊死性動脈炎の病因は不明である。

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研究
  • 岩田 貴子, 矢上 晶子, 永井 晶代, 森田 雄介, 小林 束, 岩田 洋平, 松永 佳世子
    11 巻 (2017) 4 号 p. 300-309
    公開日: 2017/12/07
    ジャーナル 認証あり

     2014年の当科における化粧品による接触皮膚炎および原因成分の動向を明らかにすることを目的とした。2014年に化粧品による接触皮膚炎の疑いで当科を受診した症例に対し, パッチテスト (以下PT) を施行した。PTは患者が持参した化粧品とJapanese standard allergens 2008および化粧品関連アレルゲンを貼布した。判定は72時間または1週間後にInternational Contact Dermatitis Research Group基準で+以上を陽性とした。63例にPTを施行し, 化粧品のPTが陽性で臨床的に関連性があると考えられた症例は22例で, 原因製品は25製品であった。2014年当科において化粧品による接触皮膚炎で最も多い原因製品は染毛剤であった。成分PTにて確認できたアレルゲンは5,5'-dipropylbiphenyl-2,2'-diolとbismuth oxychlorideであった。

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症例
  • 太田 多美, 徳山 道生, 馬渕 智生, 入來 景悟
    11 巻 (2017) 4 号 p. 310-315
    公開日: 2017/12/07
    ジャーナル 認証あり

     79歳, 男性。2015年2月に感冒症状に対し近医でクラリス®, ムコダイン®DS, リン酸コデイン®, PL配合顆粒 (以下PL顆粒) を処方された。2日後に皮疹が出現し, 他院皮膚科を受診。前額部, 背部など数か所赤紫色斑を認め, 固定薬疹を考え当科に紹介となった。既往に高血圧, 喘息があり2007年ごろよりベニジピン塩酸塩 (以下コニール®) , アレグラ®を内服していた。皮膚生検はinterface dermatitis。パッチテストではPL顆粒, コニール®が皮疹部に陽性。成分パッチテストは, PL顆粒の成分であるメチレンジサリチル酸プロメタジンが皮疹部に陽性, コニール®は陰性であった。PL顆粒, コニール®による固定薬疹と診断した。PL顆粒の成分であるメチレンジサリチル酸プロメタジン, コニール®の主成分は化学構造的に類似性がないため, 複数の薬によりpolysensitivityが生じ, 固定薬疹を誘発したと考えた。

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  • 上田 幸子, 服部 淳子, 益田 浩司, 加藤 則人, 佐々木 和実, 峠岡 理沙
    11 巻 (2017) 4 号 p. 316-321
    公開日: 2017/12/07
    ジャーナル 認証あり

     35歳, 女性。初診の1年前より, まつ毛エクステンション専門店にて, 1ヵ月ごとに施術を受けていた。初診の1ヵ月前, 施術後に両眼瞼の腫脹が出現したが, 数日で軽快した。初診2週間前, 左側のみ施術を受けたところ, 翌日左上眼瞼の紅斑腫脹と流涙が出現し, 精査を希望して当科を受診した。施術の際に使用した洗浄液や接着剤などの製品と, ジャパニーズスタンダードアレルゲンおよびアクリル樹脂シリーズアレルゲンを用いてパッチテストを行ったところ, 人工まつ毛の接着剤, 硫酸ニッケル, ラノリンアルコールで陽性を示した。さらに接着剤の成分でのパッチテストを施行し, 主成分であるエチルシアノアクリレート (ECA) で陽性であった。今回使用した物品に硫酸ニッケル, ラノリンアルコールは含まれておらず, ECAによる接触皮膚炎と診断し, ECAの使用を避けるように指導した。その後, 皮疹の再燃はない。

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  • 佐々木 奈津子, 尾本 大輔, 小田 友子, 吉岡 学, 中村 元信
    11 巻 (2017) 4 号 p. 322-325
    公開日: 2017/12/07
    ジャーナル 認証あり

     49歳, 男性。双極性障害に対しラモトリギンによる加療を開始された。ラモトリギン投与3週間後より, 発熱, 口腔粘膜びらんと, それによる嚥下困難を生じたたため, 当科紹介となった。皮膚生検にて採取された組織学的検討にて, 表皮にて個細胞角化が存在し, 真皮表皮境界部に炎症細胞が浸潤していた。被疑薬同定目的に行ったリンパ球幼若化試験ではラモトリギンにて陽性を示した。以上より, ラモトリギンによるスティーブンス・ジョンソン症候群と考えた。プレドニゾロン60mg/日の投与を開始し皮疹は改善した。ラモトリギンによる重症薬疹は死亡例が多く, 注意喚起されている。また, スティーブンス・ジョンソン症候群において, 重症粘膜疹が体幹, 四肢の紅斑に先行した例は少ないため, 症例報告を行う。

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  • 竹原 友貴, 庄田 裕紀子, 河上 強志
    11 巻 (2017) 4 号 p. 326-332
    公開日: 2017/12/07
    ジャーナル 認証あり

     65歳男性。下肢静脈瘤に対して弾性ストッキングを5年間着用し, 下腿に境界明瞭な紅斑を生じた。弾性ストッキングによるパッチテストが陽性を呈し, 成分分析と成分パッチテストの結果, 2-n-octyl-4-isothiazolin-3-one (OIT) による接触皮膚炎と診断した。OITは, イソチアゾリノン系防腐剤であり, 海外では塗料, 接着剤, 木製製品, 皮革の防腐剤として使用され, 職業性接触皮膚炎の発生が散見されるが, わが国での報告は少ない。医療用弾性ストッキングは下肢の静脈血, リンパ液の還流促進を目的とした医療機器であるが, 今回, OITは防臭目的で使用されていた。弾性ストッキングは長期間, 肌に直接触れ, かつ, 着用者にはうっ滞性皮膚炎の合併率が高いことから, 感作されやすい。イソチアゾリノン系防腐剤の弾性ストッキングや衣類への使用には注意が必要と考え報告する。

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  • 岡 大五, 林 宏明, 山本 剛伸, 藤本 亘
    11 巻 (2017) 4 号 p. 333-339
    公開日: 2017/12/07
    ジャーナル 認証あり

     63歳, 女性。開頭血腫除去術後の痙攣予防として処方されたゾニサミド (エクセグラン®) 200mg/日内服開始後, 20日目から皮疹が出現した。皮疹出現から19日後の当科受診時は38.6℃の発熱, 頸部以下の体幹, 四肢には紅斑が融合し紅皮症を呈していた。粘膜疹, リンパ節腫大, 肝機能障害なし。ステロイドパルス療法を3日間施行後, プレドニゾロン (PSL) 30mg/日内服に変更し皮疹はすみやかに消退した。PSL内服終了2日後に顔面および体幹に皮疹が再燃した。PSL25mg/日を再開し徐々に減量し, その後は再燃を認めなかった。自験例は経過中抗HHV-6 IgG抗体価の上昇がみられたが, 発熱, 臓器障害などを伴わずDIHSに類似した皮疹の再燃を認めた点が特異であった。

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