日本電磁波エネルギー応用学会機関誌
Online ISSN : 2434-1495
1 巻, 1 号
日本電磁波エネルギー応用学会機関誌
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 滝澤 博胤
    2015 年 1 巻 1 号 p. 1
    発行日: 2015年
    公開日: 2019/07/11
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    日本電磁波応用研究会(1993 年設立)とマイクロ波応用技術研究会(1999 年設立)を母体として、日本電磁波エネルギー応用学会(Japan Society of Electromagnetic Wave Energy Applications, JEMEA)が発足したのは 2006 年 8 月、特定非営利活動法人として東京都に法人登記したのは 2007 年 6 月になります。本学会は、1.電磁波エネルギーの応用に関する科学技術の調査・研究、情報の収集・発信、知識の 交換に係る事業2. 電磁波エネルギーの応用に関する科学技術の促進、知識の普及、提言に係る事業3. 電磁波エネルギーの応用に係る安全に関する知識の普及に関する事業を行い、電磁波エネルギー応用に関する基礎的研究ならびに応用技術の進歩普及をはかり、学術文化、産業の発展、生活の向上に寄与することを目的としています。この目的のため、研究発表・情報交換の場としてのシンポジウムの開催、科学技術や安全に関する知識の普及の場としてのセミナー開催、専門書の編纂、各種ワーキンググループ活動等の事業を展開していますが、このたび、設立より 9 年を経て、悲願であった機関誌を創刊するに至りましたこと、会員の皆さんとともに慶び申し上げる次第です。
  • 和田 雄二
    2015 年 1 巻 1 号 p. 2-3
    発行日: 2015年
    公開日: 2019/07/11
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    わたしは、機関誌がスタートする記念すべき第1号に投稿させていただく機会を使ってひとつの問いを掲げてみたいと存じます。それは、「21 世紀がスタートして間もなく発足した電磁波エネルギーに関わる技術を扱う学会、日本電磁波エネルギー応用学会(JEMEA)は、何を目的として創立され、どこにその到着地を求めるのでしょうか?」という問いです。この問いを学会自らに、あるいは電磁波エネルギー利用に関わる多くの研究者・技術者の方々に投げかけてみたいと思います。
  • 二川 佳央
    2015 年 1 巻 1 号 p. 4
    発行日: 2015年
    公開日: 2019/07/11
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    日本電磁波エネルギー応用学会機関紙の発刊誠におめでとうございます。 電磁波エネルギー応用は、クリーンで高効率であることに加えて選択性の高い、低炭素化社会に向けた優れた技術として大きな注目を浴びています。この技術の利用により、設定温度までの到達時間の短縮化、無駄のない均一加熱の実現が可能で、導電性の高い金属加工から、幅広い電磁気的特性を有する粉体加熱が必須である製鉄からセラミックス等に至る低損失材料の高速焼結まで、あらゆる材料の高速、高効率加熱が可能となります。電磁波は新しい時代の革新的エネルギーとして新材料の合成、化学反応の高速化に至るまで、工業・医療・科学分野を中心に、環境・福祉分野も含めた技術応用分野に拡大・展開することに期待が寄せられております。
  • 柳田 祥三
    2015 年 1 巻 1 号 p. 5
    発行日: 2015年
    公開日: 2019/07/11
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    Web サイト情報に基づき行われた研究開発の成功例を紹介し,JEMEA機関誌をWebサイトで発刊されることに祝意を表したく思います。情報技術インテルの 2012 年ゴードン・e・ ムーア賞(ISEF)を受賞した“Jack Thomas Andraka”(アンドレイカ)は1997 年生まれの Web サイト時代の寵児である。叔父を膵臓癌で突然失ったアンドレイカは,膵臓癌の早期発見を可能にする腫瘍マーカーの開発を志す。化学物質吸着によって電気特性が大きく変わるカーボンナノチューブと特定のタンパク質にのみ反応する抗体の両者を組み合わせた試験紙を腫瘍マーカーにすることを思いつく。アンドレイカはインターネットを駆使し、論文やデータベースから凡そ四千種のタンパク質を抽出し、その中で膵癌初期から上昇する腫瘍マーカーとしてメソテリンを見出した。実験法と理論を添えて各地の膵癌の研究者 200 名にメールを送り,先端医学を手がけるジョンズ・ホプキンス大学からその研究提案が受諾される。その後 7 カ月で 60 年間も見直されることがなかった膵臓ガン早期発見のための腫瘍マーカーの開発に成功する。
  • 松村 竹子
    2015 年 1 巻 1 号 p. 6-12
    発行日: 2015年
    公開日: 2019/07/11
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    JEMEA は日本電磁波エネルギー応用学会という名前が示す通り、電磁波エネルギーが係る極めて広い科学技術分野にまたがった学会である。このことから、他の諸学会との連携など、幅広い交流が必要で、また電磁波エネルギー応用という点からも、産業界へのアプローチが求められる。学会に渉外活動ワーキンググループ(WG)が設置されてから今日までのあゆみを以下に纏めて報告する。
  • 福島 英沖
    2015 年 1 巻 1 号 p. 13-16
    発行日: 2015年
    公開日: 2019/07/11
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    マイクロ波加熱の課題として、ISM (Industry-Science-Medical)バンドの法規制があり、現状我が国では900MHz 帯は電波法で認可されていない。この周波数帯は浸透深さが大きいため均一加熱に有利であり、エネルギー効率(装置の変換効率)が高く低コストで加工でき、大規模化するには今後必須の周波数となる。北米では915MHz 帯が以前から認められており、大規模なマイクロ波加熱プロセスが行われている。我が国は 900MHz 帯の工業利用が遅れており、海外との競争力を備えるには米国、欧州にあわせ、グローバルスタンダードにする必要がある。産学界で連携して、産業科学医療用として 915MHz帯が ISM バンドとして認められる(もしくは規制緩和される)よう、国に働きかけていく必要がある。日本電磁波エネルギー応用学会 JEMEA では、2011 年から 900MHz 帯 ISMバンド調査 WG を作り、調査活動を行ってきた。本報では900MHz 帯域のマイクロ波加熱の利用可能性と課題について、現在までの WG 活動内容を報告する。
  • 椿 俊太郎
    2015 年 1 巻 1 号 p. 17-20
    発行日: 2015年
    公開日: 2019/07/11
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    このたびは、栄えある第1 回 JEMEA 進歩賞に選出いただき、選考委員の先生方、ご推薦いただいた小槻日吉三 先生(高知大学)および東 順一 先生(大阪大学)に深く感謝申し上げます。私は京都大学大学院農学研究科 東研究室に所属して以来、一貫してマイクロ波を用いたバイオマス資源の水熱反応技術の開発に取り組んで参りました。本紙面をお借りして、その一部を紹介させていただきます。
  • 二川 佳央
    2015 年 1 巻 1 号 p. 21-22
    発行日: 2015年
    公開日: 2019/07/11
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    2015 年 9 月 14 日~17 日の間,ポーランドのクラクフにおいて,Association for Microwave Power in Europe forResearch and Education (AMPERE)が主催する 15 th International Conference on Microwave and High FrequencyHeating(第 15 回国際マイクロ波・高周波加熱会議)と銘打った国際会議が開催されました。ヨーロッパ,アジア,米国を含む 24 か国から 151 名の参加者があり,招待講演を含めて RF・マイクロ波エネルギー応用技術に関する 85 件の論文が発表されました。発表論文の分野別論文数を表 1 にまとめます。本国際会議は 2年ごとにヨーロッパのいずれかの国において開催されます。次回は 2017 年の開催となり,図 1 の通り開催地はオランダの Den Haag とのことでした。
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