カーボンニュートラル社会の実現に向け、化学産業電化による再生可能エネルギーの導入と、それに伴うCO
2排出量削減が望まれる。このような背景のもと、マイクロ波駆動の触媒プロセスが注目を集めている。マイクロ波は誘電性、磁性、および導電性を持つ物質へ直接伝播することで熱を発生させる。これによりマイクロ波は通常の加熱方法ではなしえない物質選択的かつ高速加熱を実現する。マイクロ波によって選択加熱されるような触媒活性点構造を作り込むことで、触媒反応に対して選択的にエネルギーを投入することができ、省エネ化につながると期待される。近年多くの研究者がマイクロ波駆動の触媒プロセスの研究に注力しており、プラスチック分解や熱化学水分解などが報告されている。
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