日本電磁波エネルギー応用学会機関誌
Online ISSN : 2434-1495
3 巻 , 1 号
日本電磁波エネルギー応用学会機関誌
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 福島 英沖
    2017 年 3 巻 1 号 p. 1-2
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/07/11
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    日本電磁波エネルギー応用学会(JEMEA)の設立から監事を務められていた佐野三郎博士が、昨年 12 月 30日にお亡くなりになりました。佐野さんとの出会いは、今から 23 年前(1994 年)に阪大溶接研の三宅先生が設立した電磁プロセス研究会にさかのぼります。当時はマイクロ波プロセスよりも放電プラズマ焼結(SPS)の方が勢いがあり、マイクロ波にしても 2.45GHz より 28GHz のミリ波が主流でした。そんな中、佐野さんと私はセラミックスのマイクロ波・ミリ波焼結という、共通の研究をしていました。佐野さんは岡山大学をご卒業後、大蔵省関税局、三井造船の研究所を経て名古屋工業技術研究所(現在の産総研)に移られました。その間、大阪大学で博士号(溶接工学専攻)を取得され、三宅先生、巻野先生らと共同研究をされていたと記憶しています。
  • 太田 和親
    2017 年 3 巻 1 号 p. 3-6
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/07/11
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    本研究の遠大な目標は、カーボンナノチューブ(CNT)を使ってセルロースエタノール(=バイオエタノール)を大量合成することである。そこで、その計画方針について最初に述べる。日本は、国土の約67%が森林で覆われており、先進国の中でも森林資源に恵まれた国である。ところが今日の日本の林業は、外国からの安い材木に押されて衰退している。そのため、毎年800万トンもの間伐材が、全く利用されずに山々に放置されている。もしもこれら放置された間伐材を超低コストで糖化できたら、セルロースエタノールの大量合成が実現できるだろう。しかしながら、現時点では極めて高価な天然酵素を用いなければならない。最近、豊田中研の福島は、セルロース系バイオマスを、炭素系酸化物を触媒にしてマイクロ波加熱により、糖化できることを報告した1)。しかしながら、炭素系酸化物の原料となる炭素系化合物のカーボンナノチューブ(CNT)やグラフェンも極めて高価である。したがって、CNTが安く大量に合成できる方法が待たれていた。そこで我々は発泡スチロールに注目した。日本では、年間14万1千トンも生産され、そのうち51%の7万2千トンがリサイクルされ、30%の4万3千トンが無駄に燃やされ、残りは環境に放置されている。このごみとして焼却や廃棄されている発泡スチロールを、マイクロ波を用いて蒸し焼きにして、CNTを安価で大量に合成することを企画した。安価に大量に合成されたCNTを酸化し、糖化触媒として利用できれば、これを使って、放置されているセルロース系バイオマスから大量のセルロースエタノ-ルが安価に合成でき、日本はエネルギー自立の道が開けるものと、考えられる。従来のCNT合成法の主なものは次の3つが挙げられる:アーク放電法;レーザーアブレーション法;化学的気相成長法。しかしながら、これらの方法はいずれも、高価な装置や高エネルギー、高電圧、高真空が必要である。したがって、これらの短所のため、従来法では低コストで手軽にCNTを大量に生産することはできなかった。そこで、近年、我々はマイクロ波加熱を用いてCNTを安価で高速に合成するために、次の3つの新規な合成法をいままでに開発して来た
  • 三谷 友彦
    2017 年 3 巻 1 号 p. 7-10
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/07/11
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    「誘電率を複素数で表現する」ということは、本稿の読者の多くはある程度知っているであろう。では、なぜ誘電率は複素数で表現されるのか?そもそも、材料定数の 1 つである誘電率に“虚数”が出てくるとはどういうことなのか?本稿では、電磁波(あるいは一般的な波)の表現を出発点とし、誘電率の複素数表現に至る過程について解説する。
  • 朝熊 裕介
    2017 年 3 巻 1 号 p. 11-14
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/07/11
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    熱移動は、伝導伝熱、対流伝熱、輻射伝熱で説明される。多くの化学プロセスの場合、温度が制御因子であることが多いため、反応炉内の伝熱機構を正確に理解することは重要である。
  • 杉山 順一
    2017 年 3 巻 1 号 p. 15-18
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/07/11
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    本報では、物質にマイクロ波を照射した時に起こる現象について、「何の原理に基づけば、物質がどのように振る舞うべきか」および「何の原理に基づけば、マイクロ波がどのように振る舞うべきか」について、関係式を整理する。
  • 樫村 京一郎
    2017 年 3 巻 1 号 p. 19-21
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/07/11
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    マイクロ波加熱の特徴として、一般に急速(迅速)加熱,選択加熱の二つが挙げられる.例えば,電子レンジで紅茶を温めた際、我々は速やかに紅茶を温めることができる。この急速に物を温められる点は、マイクロ波の持つ特徴のひとつとして広く知られている(急速加熱)。また、電子レンジで加熱された紅茶はその器となるカップと異なる温度を示す(私の経験では,カップの温度は紅茶よりも低い)。これは紅茶の方がカップよりマイクロ波のエネルギーを吸収するために生じる現象である。この選択加熱という特徴により、マイクロ波は被加熱物質内部にμmオーダーの微小な領域に数十~数百度もの温度差を形成することができる1-2)。これまで、この非平衡温度場は、プロセス設計におけるデメリットとして認識されてきた。しかし、1999年,この非平衡場を用いた革新的な金属焼結がRoyらのグループより報告された2)。この報告における彼らの主張は焼結体の緻密さであったが、得られた金属組織に選択加熱が認められる他、緻密な焼結体が得られる機構についての紹介が載っており,この報告を皮切りに微小領域での非平衡状態が広く注目されるようになった。現在では,我が国においても,こうしたマイクロ波のもつ選択加熱性を,積極的に材料プロセスに応用していく流れが形成されつつある。加熱対象へのエネルギー供給をスムーズにすることで材料合成に優れた特性を付与する研究と比べ、マイクロ波エネルギー操作性を材料・化学合成へ変換・制御利用する方法論の研究は不充分だと思われる。ここ10年で、マイクロ波加熱を用いた特異な化学合成に関する議論は、この加熱により生じる温度分布により説明できるとして決着がついた。しかし、これを上手に運用するためには、マイクロ波電磁波の精密制御やこれの熱エネルギーへの変換過程の理解が必要である。特に、マイクロ波は優れた操作性を備えたエネルギー供給のためのツールであるにも関わらず、電磁波周波数や容器のQ値(品質のよさ)などの観点から加熱運用を論じた研究は少ない。今後、マイクロ波化学・材料プロセッシング分野において、マイクロ波が持つ電界や周波数などの特性を精密に制御することが重要である。その結果、従来の加熱では困難な化学・材料合成プロセスの熱分布・物質移動の精密操作が達成できる。そうなってはじめて、対象とするプロセスのエネルギーを効率的に操作する事ができ、かつ、マイクロ波を利用した新しい材料プロセッシングの可能性が拓けてくると考えた。
  • 福島 潤
    2017 年 3 巻 1 号 p. 22-23
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/07/11
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    2016年10月23~27日において、Materials Science and Technology 2016(MS&T'16)が開催された。MS&T'16はアメリカ最大のマテリアルサイエンスに関わる会議であり、The American Ceramic Society(ACerS), Association for Iron & Steel Technology(AIST), ASM International, Metallurgy and Materials Society of CIM (MetSoc), NACE International, and The Minerals, Metals & Materials Society (TMS)学会が一堂に会するものである。この会議は年に1回、アメリカ国内もしくはカナダ国内で開かれており、今回はユタ州のソルトレイクシティで開催された。会場のSalt PalaceConvention Center は、ソルトレイクシティの中心に位置しており、徒歩数分以内にモルモン教の総本山が所在するロケーションであった(図1)。図 1: モルモン教の総本山なお、絶対反応速度論の基礎を築いたH. Eying は熱心なモルモン教徒であり、会場に近い場所にあるユタ大学の教員であった(図 2)。博士課程での研究、および本シンポジウムの報告で絶対反応速度論を基礎にしたマイクロ波反応メカニズムを取り扱う筆者としては非常に感慨深いものであった。
  • JEMEA
    2017 年 3 巻 1 号 p. 24-25
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/07/11
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    1. IMPI51 (The 51 th Annual Microwave Power Symposium ) IMPI (International Microwave Power Institute), held in June 20-22, 2017 2. The 16th International Conference on Microwave and High Frequency Heating (AMPERE 2017), held in Sept. 18-21, 2017 3. Materials Science and Technology (MS&T2017) , held in Oct. 8-12, 2017 4. APMC2018 2018 Asia-Pacific Microwave Conference (APMC 2018)
  • JEMEA
    2017 年 3 巻 1 号 p. 26
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/07/11
    解説誌・一般情報誌 フリー
    2017 年 年 2 12 月刊行予定 【掲載予定記事】 1. 国際会議報告 2. WG 活動報告 3. 最近の研究トピックス 等
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