林業経済研究
Online ISSN : 2424-2454
Print ISSN : 0285-1598
65 巻, 3 号
林業経済研究
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 2019 年 65 巻 3 号 p. Cover_1
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/05/03
    ジャーナル フリー
  • 2019 年 65 巻 3 号 p. Toc_1
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/05/03
    ジャーナル フリー
  • 游 瀟, 柿澤 宏昭
    原稿種別: 論文
    2019 年 65 巻 3 号 p. 1-10
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/05/03
    ジャーナル フリー
    総合的な森林環境教育として北海道が進めている木育の展開過程と,活発に活動している木育マイスターの取組を把握した。木育の展開過程においては,木育を「すべての人が木とふれあい,木に学び,木と生きる」と幅広く定義し,幅広い内容の木育を実現するためにコーディネート能力を持った木育マイスターの育成とネットワークの構築を進めた。このため,木育マイスターはネットワークを生かして活動している特徴がある。ネットワークとの関わり合いについては2つのタイプに区分できた。タイプ1はコーディネート機能を持ち,ネットワークを生かして多様な講師によってプログラム作成をし,タイプ2はコーディネート機能を持たず自らの専門性を生かしてタイプ1の主催するプログラムなどに参加する場合が多い。コーディネート型人材の育成とネットワーク形成を戦略的に行ったことによって,このネットワークをもとに,木育マイスターが自発的な活動を活発に展開することができた。
  • 活動,団体,参加者,ネットワークに注目して
    澤井 啓, 竹本 太郎
    原稿種別: 論文
    2019 年 65 巻 3 号 p. 11-18
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/05/03
    ジャーナル フリー
    「森林ボランティア」は,かつて新たな森林整備の担い手として行政から注目されていたものの,近年,団体数が減少する一方で,活動内容の多様化が指摘されるという,一見矛盾した状況にある。そこで,小論では活動,団体,参加者,ネットワークに注目し,まず文献調査により国内外における「森林ボランティア」の概念を把握し,次に東京都における多様化の実態と要因を聞き取りや参与観察で明らかにした上で,現状に即した解釈について考察した。文献調査から,日本の「森林ボランティア」の特徴は,森林での実践活動が中心であること,活動を行う基本単位が団体であること,市民による自主的な参加であることが分かった。実態調査から,現在の「森林ボランティア」は,1)普及啓発や環境教育等を含む直接的,間接的な森林への多様な活動を,2)任意団体やNPO,財団等様々な形態の団体に,3)市民や学生,企業等多様な立場の参加者が,4)ネットワークを通じて巻き込まれながら行われていることがわかった。「森林ボランティア」の現状は,活動や団体,参加者,ネットワークが多様化したために,市民団体を基本単位とした実践活動という従来の解釈で捉えることが難しい。
  • 茂木 もも子, 立花 敏
    原稿種別: 論文
    2019 年 65 巻 3 号 p. 19-26
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/05/03
    ジャーナル フリー
    本研究では,製材用国産材素材の流通を構成する経済主体の取引情報に着目し,経済主体が保有及び必要とする情報の把握を行うと共に,取引情報の非対称性部分を明らかにすることを目的とした。調査地は関東有数の林業地であり,一流域において各段階の経済主体が存在する西川林業地とし,各経済主体での取引情報について聞き取り調査を行った。その結果,当地においては,森林所有者と素材生産者において立木の生産や品質管理情報が把握される一方で,素材生産者の生産や工程管理に関する情報が買い手に不足し,製材工場やプレカット工場の流域材を使用した安定的な製品の生産を妨げていた。プレカット工場において流域材を使用した製品の販売が伸びる中,製材工場と素材生産者及び森林所有者とが直接的な取引を行っていない。直接的な取引が行われない理由として,域内の事業者同士による直接的な価格交渉を行うことへの抵抗感が挙げられた。従来型の木材流通において原木市売市場はその情報集約と長期的な取引に基づく信頼を有す。原木市売市場がこれまでの機能とは異なる形で需給の調整役を担うことにより,情報の非対称性に係る問題が解消される可能性がある。
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