次世代型宇宙輸送機として期待されているスペースプレーンは,飛行領域が広範囲に亘るため,機体周りの流れ場は大きく変化する.この流れ場を通じて,スペースプレーンの機体形状と飛行経路の間には複雑な相互干渉が発生するため,スペースプレーンの概念設計段階では双方を共に最適化する必要がある.しかし,スペースプレーンについての現存の研究結果や知見が乏しいために,概念設計段階での初期値設定は不可能である.よって,解空間から解を自動的に探索する必要があり,そのための設計ツールが求められている.そこで我々は,大域的探索最適化手法である遺伝的アルゴリズム(GA)を用いた設計ツールを提案する.そして,このツールをスペースプレーンの機体形状と飛行経路の統合的最適化問題に適用した結果を報告する.
抄録全体を表示