日本庭園学会誌
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論文
  • 粟野 隆, 榎原 健太郎, 武藤 雅斗, 國井 洋一, 森永 寿久, 進士 五十八
    2020 年 2020 巻 34 号 p. 34_1-34_11
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/04/28
    ジャーナル フリー
    金栄山妙成寺(石川県羽咋市)は、北陸における日蓮宗本山であり、加賀藩前田家の菩提寺のひとつである。本論文は、妙成寺書院にともなう庭園について3次元測量と直接計測、一部の試掘調査をおこない、庭園の地割と意匠の客観的な把握に努め、空間と景観構成の特色の把握を目的とした。研究の結果、庭園の地割としては、(1)平地、(2)池泉、(3)鶴石組、(4)亀石組、(5)斜面、の大きく5つによって構成されていた。さらに、鶴と亀の祝儀の庭を基本としつつ、祖師堂と五重塔を大胆に庭園に取り込んだ主要伽藍の借景に特徴が認められ、池泉東岸正面の平石と寿福院墓とが一直線上に並ぶという、興味深い空間と景観の構成を有していることが分かった。
  • 孫 旻愷, 五島 聖子
    2020 年 2020 巻 34 号 p. 34_13-34_23
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/04/28
    ジャーナル フリー
    聖福寺には、もともと広い庭があり、現在でもその一部と思われる庭が残っている。この庭には唐寺としてのデザインと機能が注目されるが、今まで聖福寺の庭を対象にした調査研究はされていない。また、保全や整備策も講じられていない。そこで本研究は文献調査と実測調査をもとに、庭の歴史的変遷および現状を把握し、分析した。その結果聖福寺の方丈の庭は、禅寺の方丈の庭であるが座観のための庭ではなく、近代数奇庭園の前身ともいえる、煎茶を入れる水を汲むために散策する庭であったことがわかった。
  • 粟野 隆, エマニュエル マレス
    2020 年 2020 巻 34 号 p. 34_25-34_34
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/04/28
    ジャーナル フリー
    本論文は、森蘊(1905〜1988)の庭園の調査・研究・保存・修理に関する造園活動の日本近現代における位置づけを検討した。明治期から昭和期における庭園史研究の動向や庭園修理の担い手について全体像を把握し、森の諸活動と比較・考察した。その結果、森の造園活動は、(1)庭園と建築とをセットで研究する姿勢が基本であったこと、(2)日本史全体への位置づけを意識した庭園史研究を展開したこと、(3)庭園の地形を重視した実測調査による旧態の考察をおこなったこと、(4)発掘調査知見を先駆的に活用したこと、(5)調査研究から修理に至るまで、歴史的庭園の保存を系統的に実践したこと、という点が特徴と指摘できる。
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