地盤工学ジャーナル
Online ISSN : 1880-6341
ISSN-L : 1880-6341
1 巻 , 3 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
論文
  • 小嶋 正樹, 杉井 俊夫, 八嶋 厚, 沢田 和秀, 森口 周二
    2006 年 1 巻 3 号 p. 33-43
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/29
    ジャーナル フリー
    道路防災点検によって抽出された早急に対策を要する膨大な数の危険斜面の中から, 優先的に対策を施すべき危険斜面を選定するための手法として, すべての危険斜面に対して対策の優先順位をつけるロジットモデル解析を提案する。岐阜県内の特定の地域を対象に, 防災専門家による点検結果の所見に含まれるキーワードから, これまでに優先的に対策が施された危険斜面の選定に大きな影響を及ぼしたと考えられるキーワードを抽出し, そのキーワードを基準要因とする要因モデルを構築した。構築した要因モデルを岐阜県内の他の地域に適用して対策の有無の的中率を算出し, 本解析手法の妥当性を検証した。また, 本解析手法をシステム化するにあたり道路防災点検結果をデータベース化し, 解析・データ管理する基盤として道路防災GISを構築した。
  • 本間 裕介, 冨永 晃司, 永井 及
    2006 年 1 巻 3 号 p. 45-55
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/29
    ジャーナル フリー
    鉄鋼スラグの新たな用途開発の一つとして、鉄鋼スラグで杭頭周辺の極浅層範囲の地盤を改良することにより杭の水平抵抗の増大を図る工法の開発が考えられ、筆者らはその研究・開発を手掛けている。本論文は、この研究の一環として実施した、杭頭周辺地盤を鉄鋼スラグで浅層改良した地盤中杭の正負交番繰り返し水平加力実験結果について報告する。具体的には、繰り返し荷重を受ける杭の水平挙動を紹介し、さらに浅層改良に用いた鉄鋼スラグの特性の違いが杭の水平抵抗に与える影響について検討を加えた結果について報告する。
  • 酒匂 一成, 深川 良一, 岩崎 賢一, 里見 知昭, 安川 郁夫
    2006 年 1 巻 3 号 p. 57-69
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/29
    ジャーナル フリー
    本研究は, 降雨による斜面崩壊から代替性のない重要文化財および人命(観光客, 周辺住民や従業員など)を守るための防災システムを確立することを目的としている。これまでに京都市東山山麓に関する文献調査や現地調査を行ってきており, さらに現地斜面モニタリングシステムを設置し, 土中の間隙水圧, 雨量や地中温度の長期モニタリングを行っている。本論文では, 降雨時の斜面崩壊に対する防災システムの概要について述べるとともに京都市東山山麓の重要文化財周辺斜面における現地斜面モニタリング結果について考察を行い, 土中の間隙水圧の時系列変化の傾向と時間雨量および連続雨量の関係について述べる。
  • 亀井 健史, 珠玖 隆行, 志比 利秀
    2006 年 1 巻 3 号 p. 71-83
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/29
    ジャーナル フリー
    マレーシアで実施された試験盛土基礎地盤の変形・破壊挙動を評価するために土/水連成有限変形有限要素解析を試みた。その際, 土の構成モデルに必要な土質定数は塑性指数(PI)に基づいて推定した。このような簡易土質定数推定法を用いた解析によって, 盛土建設に伴う基礎地盤の変形性状や地盤内の過剰間隙水圧分布, 最大せん断ひずみ分布を予測し, 実測値との比較・検討を行った。その結果, 盛土載荷から破壊に至るまでの本解析結果と実地盤の変形挙動との間によい対応が認められた。また, 解析から得られた地盤内の最大せん断ひずみの局所化領域が実際のすべり面の位置および形状と良い対応を示し, 本解析手法の有用性が示された。
  • 鈴木 壽, 板坂 悠司, 槙野 積志
    2006 年 1 巻 3 号 p. 85-93
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/29
    ジャーナル フリー
    年間処分すべきガラスびんは330万トンもある.しかし, 現状では, その70%の茶色・無色ガラスびんは飲料用びんとして再利用されているが, 残りの30%の色付きガラスびんは埋立処分場に廃棄処分されているに過ぎない.この現状を鑑み, 色付きガラスびんの有効なリサイクル方法を早急に見出すことは社会的な使命である.そこで, 本研究では, そのリサイクル材料として開発された廃ガラス発泡骨材の路盤材料への適用を試みた.つまり, その力学的特性である修正CBR特性のみならず, その環境要因としての透水・保水特性を室内試験から調べ, さらに, 舗装土中での熱的特性を室内および現場実験から明らかにした.その結果, ガラス発泡骨材は環境にやさしい歩道等の建設, すなわち都市部でのヒートアイランド対策として極めて有効な路盤材料であることが判明した.
  • 高濱 利光, 坂田 進, 廣田 雅彦, 横谷 篤至, 黒澤 宏
    2006 年 1 巻 3 号 p. 95-103
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/29
    ジャーナル フリー
    Fiber Bragg Grating(FBG)を用いた土木計測用の多段式傾斜計を開発した。基本性能を実験にて確認し、測定範囲±1.5°において、±0.5%F.S以内の偏差を示し、一般的な電気式の傾斜計と同等の結果を示した。実際の盛土工事現場で開発したFBG多段式傾斜計を1mピッチで25台をボーリング孔に設置し計測を行った。測定結果は、G.L.-13m付近の微少変位を検出することができ、変位速度0.03mm/日の地盤変位速度を検知できることが明らかとなった。その結果、地すべりモニタリングなどへの応用に関する知見を得た。
ノート
  • 対馬 雅己, 三田地 利之
    2006 年 1 巻 3 号 p. 105-111
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/29
    ジャーナル フリー
    不攪乱および練返し再構成の高有機質土について, サンプリングから室内試験に至るまでの作業過程をシミュレートするような一軸および三軸圧縮試験を実施した。まず不攪乱および再構成試料について異方圧密非排水せん断時のせん断特性の比較を行っている。つぎに異方圧密後応力解放し, サクションの測定から残留有効応力を知り, 不攪乱および再構成試料の残留有効応力と非排水強度の関係について調べている。再構成試料の非排水強度は不攪乱試料に比べて10%程度低下することが認められる。また, 有効せん断抵抗角は不攪乱・再構成試料に関わらず, また乱れの有無によらずほぼ一致することが確かめられた。一軸圧縮試験から得られた非排水強度は, 不攪乱および再構成試料に関わらず試験前の残留有効応力に支配されることが確認された。
  • 田村 博邦, 西山 嘉一, 稲積 真哉, 木村 亮
    2006 年 1 巻 3 号 p. 113-122
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/29
    ジャーナル フリー
    施工前に2本の鋼管をH鋼で溶接することで施工性および経済性の優れた鋼管矢板部材として開発された連結鋼管矢板は,橋脚井筒基礎工として国内外を通して初めて適用機会を得た。連結鋼管矢板の現場初適用において,杭長45mの連結鋼管矢板は傾斜1/200~1/2130という高い鉛直打設精度を維持し,また連結鋼管矢板を適用することで25%の工期短縮ならびに10%のコスト縮減を図ることができた。本論文では,連結鋼管矢板の開発過程において得られた基本的な特性を紹介するとともに,橋脚井筒基礎としての連結鋼管矢板の現場適用事例から得られた知見を報告するものである。
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