地盤工学ジャーナル
Online ISSN : 1880-6341
ISSN-L : 1880-6341
13 巻 , 2 号
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論文
  • 渡邉 聡, 岩田 直樹, 中井 真司, 笹原 克夫
    2018 年 13 巻 2 号 p. 111-121
    発行日: 2018/06/30
    公開日: 2018/06/30
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    崩壊を検知するための計測機器の精度を検証することを目的として,大型砂質模型斜面の崩壊実験で計測された地表面変位を用いて,異なる変位計測間隔,計測時間間隔で間引いたデータ群が,間引く前の時間-変位曲線をどの程度の精度で再現できるかを評価した。変位計測間隔については,変位計測間隔を崩壊までの変位で割って正規化した数値が0.05以下となると計測データの再現性が高いことが分かった。また,計測時間間隔についても,計測時間間隔を崩壊までの時間で割って正規化した数値が0.05以下となると計測データの再現性が高いことが分かった。これらの結果から,崩壊までの変位量や時間に応じた適切な計測精度がある可能性が示唆された。

  • 小林 睦, 三浦 均也, 小浪 岳治, 林 豪人, 佐藤 寛樹
    2018 年 13 巻 2 号 p. 123-134
    発行日: 2018/06/30
    公開日: 2018/06/30
    ジャーナル フリー

    一般に,補強土壁構造物は耐震性が高いといわれているが,完備すべき排水機能が劣化して,浸透した雨水を適切に排除できない状態で地震動を受けると,時に修復不可能な大変形に至ることが報告されている。本研究では,地震時のアンカー式補強土壁の被災メカニズムを明らかにするために,裏込め地盤密度を極端に緩く設定した場合の地震時挙動を検証していくとともに,長期的な性能維持のための排水機能回復を期待した排水パイプの効果について調べた。その結果,裏込め地盤密度が締固め基準を満たしていなくても,補強材の引抜き安定性が確保されている場合は,補強領域が一体となって挙動することから,改めてこの種の補強土壁の耐震性の高さが証明された。一方で,終局限界状態に至るようなケースでは,補強材周辺の裏込め地盤密度が極めて緩い状態であることが分かった。また,排水工による地下水低下により耐震性能が回復することが確認できた。

  • 上村 健太郎, 佐々木 隆光, 伊藤 和也, 永尾 浩一, 末政 直晃
    2018 年 13 巻 2 号 p. 135-147
    発行日: 2018/06/30
    公開日: 2018/06/30
    ジャーナル フリー

    本研究では液状化対策としての微粒子注入工法の確立のために,微粒子の浸透可否を評価する方法を提案することを目的とする。微粒子の浸透性は土の透水性と相関があると考え,まず,土中の様々な間隙の中でも透水性に強く影響する間隙の大きさを「代表間隙径」と定義した。この代表間隙径をCreager式のように代表粒径で評価する方法について,その有効性と課題を混合砂に対する一連の透水試験結果と新たに定義したマトリクス間隙比から考察した。次に,透水係数から代表間隙径を推定する方法を提案し,その推定値である「間隙指標」の妥当性を種々の試料に対する透水試験結果から検証した。最後に,同様の試料に対する微粒子の注入実験を実施して,間隙指標と均等係数からなる微粒子の浸透可否評価法を提案した。

  • -地盤工学と河川工学の観点から-
    森口 周二, 大河原 正文, 呉 修一
    2018 年 13 巻 2 号 p. 149-158
    発行日: 2018/06/30
    公開日: 2018/06/30
    ジャーナル フリー

    本論文は,2016年8月末に襲来した台風10号による被害を分析したものである。台風によって発生した豪雨は東北地方や北海道で多くの被害をもたらした。本研究では,特に東北地方において被害の大きかった岩手県内の被害を対象とする。地盤工学および河川工学の観点を含めており,地盤工学については主に土砂災害の被害を分析し,河川工学については,多くの死者が発生した岩手県乙茂地区の洪水被害に焦点をあてた。また,これらの結果に基づいて,今後の豪雨災害に被害軽減のための課題を整理した。

報告
  • 川村 志麻, 三浦 清一
    2018 年 13 巻 2 号 p. 159-170
    発行日: 2018/06/30
    公開日: 2018/06/30
    ジャーナル フリー

    平成28年8月に発生した北海道豪雨では,十勝川水系,石狩川水系,空知川上流において堤防決壊や河川氾濫や土砂災害が発生し,特に日高山脈周辺にある道路施設に甚大な被害を与えた。一連の土砂災害は記録的な豪雨によってもたらされたことが一因ではあるが,ここでは土砂災害の主因である国道274号日勝峠と北海道横断自動車道の災害発生地点周辺から採取した花崗岩の風化残積土とその堆積物(周氷河性斜面堆積物)の物理・力学特性を明らかにした。併せて,粒子破砕性を示す北海道内の火山灰質土の力学特性の比較から,風化が進行している土質材料の工学的評価手法を議論している。

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