地盤工学ジャーナル
Online ISSN : 1880-6341
ISSN-L : 1880-6341
2 巻 , 4 号
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論文
  • 若槻 好孝, 田中 等, 内田 裕二, 入江 功四郎, 兵動 正幸, 吉本 憲正
    2007 年 2 巻 4 号 p. 271-285
    発行日: 2008/01/09
    公開日: 2008/01/09
    ジャーナル フリー
    石炭火力発電所で発生する石炭灰は,クリンカアッシュとフライアッシュに大別される。この内,クリンカアッシュは軽量で,せん断強度や透水係数が大きいため,盛土材,路盤材,凍上抑制材,グラウンドの排水材などに利用される機会が増えてきた。また,バーチカルドレーン工法,コンパクションパイル工法,岩盤緑化基材への適用の検討もなされている。しかし,これらへの適用にあたって重要な,クリンカアッシュの物理特性や力学特性などの材料特性を把握する研究は,非常に希薄である。今後,石炭灰発生量の増加および灰捨場の減少は必至であり,多くの分野への有効利用が課題となっている。このため,本論文では,クリンカアッシュの物理特性および力学特性を求めるとともに,地盤材料としての適用性を検討した結果を報告する。
  • 鬼塚 克忠, 陳 佩杭, TONG Peihua, 根上 武仁, 早川 慶
    2007 年 2 巻 4 号 p. 287-295
    発行日: 2008/01/09
    公開日: 2008/01/09
    ジャーナル フリー
    佐賀県の吉野ヶ里墳丘墓は「版築状」に構築されており,この構築技術は古代中国から伝わったと考えられる。著者らは黄河流域における二千年前に構築された十数箇所の盛土遺跡を訪ね,その構築技術の特徴と地盤工学的特性を調査した。山東省・龍山文化時期の城子崖遺跡の城壁は厳密な意味での「版築」で構築された盛土遺跡の一例である。城子崖遺跡の調査結果から,「版築技術」は黄土をかなり高い密度に突固めることが可能であり,水に弱い黄土の欠点を補えることが分かった。黄河流域における版築盛土構造技術の出現は黄土の特異な地盤工学特性に大きく関係していると考えられる。
  • 坂井 晃
    2007 年 2 巻 4 号 p. 297-309
    発行日: 2008/01/09
    公開日: 2008/01/09
    ジャーナル フリー
    佐賀平野は有明粘土が堆積する軟弱地盤である。特に,白石地区は,農業用として夏季に地下水を利用しているために,夏季に地下水位が低下し,冬季に回復する季節的な地下水位変動を繰返していることから,現在でも地盤沈下が継続している。本研究では,佐賀平野を対象に,各種機関で観測されている地盤沈下に関する各種データ(地盤沈下観測井観測データ,水準測量,揚水量,気温,降水量,地下水質)を集積しかつコード・フォーマット化を行って,Visual Basicを用いたデータベースの一元管理を図った。これら各情報の観測点位置・諸元のための検索項目と各種観測データの外部出力項目を設けるとともに,地下水位・地下水位変動量・地盤沈下量・揚水量・降水量の時系列変化や面的分布およびこれらの相互関係を表現できる実用的なデータベースを構築した。
  • 渡部 要一, 三枝 弘幸, 植田 智幸, 椎名 貴彦, 白石 保律, 村上 智英
    2007 年 2 巻 4 号 p. 311-318
    発行日: 2008/01/09
    公開日: 2008/01/09
    ジャーナル フリー
    気泡混合処理土は軽量性や自立性,ならびに浚渫土の有効利用の観点からも大変注目されている。しかしながら,これまでの研究の多くは,密度の調整やせん断強さの発現機構ばかりに着目しており,劣化などに基づく長期的な材料特性の変化についての検討は少なかった。本論文では,空気や水の浸透下での材料劣化による長期沈下傾向を室内実験により詳しく調べ,気泡混合処理土の劣化特性を明らかにするとともに,劣化による長期沈下の抑制対策を示した。
  • 大野 睦雄, 藤田 圭一, 落合 英俊, 松本 江基, 三反畑 勇
    2007 年 2 巻 4 号 p. 319-328
    発行日: 2008/01/09
    公開日: 2008/01/09
    ジャーナル フリー
    標準貫入試験で得られるN値については,ハンマーの自由落下による打撃エネルギーに対する打撃効率(e)による補正に加えて,国際的に規格化されていないロッド,ハンマーなどの器具寸法による補正も必要であるが,器具寸法による補正方法はまだ確立されていない。本論文では豊浦砂を用いた室内標準貫入試験を行い,まず,eに対する補正方法(√e方法)を提案する。続いて,一次元波動方程式からハンマーの打撃によってロッドに生ずる最大圧縮応力度(理論値)を器具寸法を考慮して導くとともに,室内模型実験によりその検証を行い,器具寸法による補正方法を提案する。
  • 清原 雄康, 岩渕 光生, 風間 基樹
    2007 年 2 巻 4 号 p. 329-337
    発行日: 2008/01/09
    公開日: 2008/01/09
    ジャーナル フリー
    廃棄物処分場の表面遮水技術の一つであるキャピラリ-バリア材の上部排水層に,保水・透水特性,粒度分布が異なる八戸しらすと豊浦砂を用いてキャピラリーバリア1)に関する室内模型実験を行った。斜面傾斜角を5°,10°,降雨強度を5~40mm/hに変化させ,各降雨強度での定常時の有効限界長や貯留量,水収支,保水形態の比較を行ったところ,八戸しらすのバリア材としての有効性が確認できた。またKung2)が提案したバリア限界長の理論値との比較,飽和不飽和浸透流解析コードPlaxFlow3)を用いた数値解析から,実験値との整合性を検討した。
ノート
  • 鈴木 直文, 真島 淑夫, 柴田 東
    2007 年 2 巻 4 号 p. 339-352
    発行日: 2008/01/09
    公開日: 2008/01/09
    ジャーナル フリー
    室内土質試験結果のばらつきについて,その発生要因と結果に対する影響度,結果の信頼性を定量的に評価することを目的として,物理試験7項目と一軸圧縮試験の計8項目における不確かさの推定を行った。土質試験結果は,もともと天然材料を対象としていることから,その測定値の分布範囲が幅広い。このことを勘案し,変動係数を用いて「相対拡張不確かさ」で表した。推定結果より,不確かさの大きい試験項目は一軸圧縮試験(一軸圧縮強さ)で,その不確かさはqu,test(1±0.372)kN/m2(k=2)であり,物理試験では粒度試験(シルト分含有率)で,その不確かさはSilttest(1±0.333)%(k=2)であった。以外の試験では相対拡張不確かさ2.2~6.3%であった。各土質試験について不確かさの要因は,物理試験では操作と測定対象物の違いによる不確かさの比率が大きく,一軸圧縮試験では操作と試験器具(加圧板,球座)の不確かさの比率が大きいことがわかった。
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