地盤工学ジャーナル
Online ISSN : 1880-6341
ISSN-L : 1880-6341
7 巻 , 2 号
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「東北地方太平洋沖地震特集号(第2号)」
特集号論文(一般投稿)
  • 森河 由紀弘, 包 小華, 前田 健一, 今瀬 達也, 張 鋒
    2012 年 7 巻 2 号 p. 389-397
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/06/30
    ジャーナル フリー
    東北地方太平洋沖地震では地盤の液状化は広範囲で発生しているが,今回の被害を十分に理解するには,地震動の長い継続時間と短期間に起きた数度の大きな余震の影響は見逃すことができないと考えられる。今後発生することが予想されている連動型地震に適切に対応するためにも,このような地盤工学的課題に直接向き合う必要がある。そのためにも,長時間地震動による動的挙動と異方性の残留,液状化後の過剰間隙水圧消散と再液状化時の挙動を把握することを目的とし,数値解析を行った。
  • 栖原 秀郎, 新井 洋一, 櫻田 肇, 中島 典昭, 横田 季彦, 赤神 元英, 黒山 英伸, 秋山 真一郎
    2012 年 7 巻 2 号 p. 399-408
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/06/30
    ジャーナル フリー
    東北地方太平洋沖地震に伴う津波により発生した震災廃棄物の中には,比較的大きながれき類が処理された後,もしくは,同時に,木くず,コンクリートくず,廃プラスチック類等の混ざった泥状物等(津波堆積物)が相当量(約1,300~2,800 万トン1)と推計されている)存在することが確認されている。環境省「東日本大震災津波堆積物処理指針」によれば,有効利用可能なものは有効利用を優先しつつ,有効利用できないものについては適切な処理2)を行う必要があるとされている。著者らは,従来より破砕・拡散混合技術を用い,産業副産物の有効利用3)や,不法投棄案件の処理を行ってきた。今回,実際の津波堆積物を使用した試験施工等を行い,破砕・拡散混合技術により,津波堆積物が,がれき類と改質された土壌とに効率的に分別され,有効利用できることを確認したので報告する。
「通常号」
論文
  • 本山 寛, 沼田 淳紀, 吉田 雅穂, 久保 光
    2012 年 7 巻 2 号 p. 409-420
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/06/30
    ジャーナル フリー
    地球温暖化防止対策は,喫緊に解決しなければならない課題の一つである。筆者らは,建設分野において大気中の二酸化炭素削減に貢献できる方法として,建設材料への木材利用を考えている。その具体的な方法の一つが,丸太打設による軟弱地盤対策である。木杭は,古来多く用いられてきたが,現在ではほとんど用いられず,その工学的性質は不明な点が多い。そこで,人工軟弱地盤を作製し,そこに丸太打設を行い,沈下,丸太間地盤の強度,丸太の引き抜き抵抗の検討を行った。沈下計測の結果,丸太打設間隔が短い区画では,丸太打設間隔が長い区画や無対策区画に比べて沈下量が約半分に抑えられた。また,丸太間地盤は1年後には地盤の強度が増加し,特に丸太打設間隔の狭い区画での強度増加が大きかった。さらに,丸太の周面支持力は,1年経過後には当初の倍程度となることが分かった。
  • 酒井 崇之, 中野 正樹
    2012 年 7 巻 2 号 p. 421-433
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/06/30
    ジャーナル フリー
    2007年能登半島地震により道路盛土の大規模崩壊が起きた。この大規模崩壊の特徴は,傾斜地盤に築造した盛土で起こり,水平地盤上の盛土ではほとんど起きていないことと,地震後に遅れて崩壊が発生していることである。本研究では,水~土連成有限変形解析プログラムGEOASIAにより,水平および傾斜地盤上の盛土の地震中から地震後にかけての変形挙動を表現し,傾斜地盤上の盛土の地震後崩壊のメカニズムを明らかにする。以下に本研究で得られた結論を述べる。(1) 盛土に使われた材料の再構成試料,突固め試料および不撹乱試料の力学挙動は,適切な初期値の設定により弾塑性構成モデルSYS Cam-clay modelで再現できた。(2) 水平地盤上盛土は地震でも崩壊が起こらないことを,数値解析により再現した。崩壊しない理由は,地震中に盛土内に正の過剰間隙水圧が発生し,地震後に水圧が消散し圧密したためである。(3) 傾斜地盤上盛土における地震後の円弧滑り状の崩壊を,数値解析により再現した。地震により盛土内の土要素に発生した負の過剰間隙水圧が地震後消散し,土要素が吸水軟化するため,遅れ崩壊が起こった。吸水過程においては塑性膨張を伴う構造の高位化や正規圧密土化が起きている。
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