地盤工学ジャーナル
Online ISSN : 1880-6341
ISSN-L : 1880-6341
9 巻 , 1 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
論文
  • 川端 伸一郎, 石川 達也, 亀山 修一
    2014 年 9 巻 1 号 p. 1-13
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/03/31
    ジャーナル フリー
    本研究では,新たに作製した凍結融解CBR試験装置を用いて,凍結融解作用が粒状路盤材(C-40)の支持力特性に与える影響を調べた。C-40のCBRは,すべての含水比条件で凍結融解履歴によって減少することが明らかとなった。凍結作用は粒子内の水分を排出させる効果があり,この現象によって1) 粒子間の摩擦が減少する,2) 間隙構造が変化する,と考えられ,これらの要因でCBRが低下することを示した。また,1) 粒子間摩擦の減少によるCBRの低下は,時間経過によってその値が回復するのに対して,2) 間隙構造の変化による場合は,時間による回復はみられないことを明らかにした。
  • 檀上 徹, 酒匂 一成, 岩佐 直人, QUANG Nghiem Minh, 酒井 直樹, 深川 良一
    2014 年 9 巻 1 号 p. 15-28
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/03/31
    ジャーナル フリー
    本研究では,降雨時における表層崩壊に対して,地盤内の変形量を把握しながら崩壊土塊の移動の抑制を目指したネイリングセンサの開発を行っている。原理としては,地盤内に挿入したネイリングセンサにより斜面崩壊に対して抑制効果を発揮し,ネイリングセンサの変形量を計測することで斜面の変形量を把握する。本論文では,地盤変位計測および抑制効果について,2種類の土槽実験を実施し,崩壊までの地盤内水分量および変位をモニタリングすることで,ネイリングセンサの設置の有効性を実証している。
  • 深山 正光
    2014 年 9 巻 1 号 p. 29-40
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/03/31
    ジャーナル フリー
    粉体の生石灰および高炉セメントを用いた有明沖積粘土の固化処理土の強度予測式を提案した。生石灰改良土に関する強度予測式は,生石灰配合量および被改良土の理化学分析値から得られた油分,溶解性生石灰シリカを説明因子とした重回帰分析により求めた。また,高炉セメント改良土に関する強度予測式は,高炉セメント配合量および溶解性高炉セメントシリカを説明因子として同様に求めた。強度予測式の重回帰係数Rは,生石灰改良土の場合は0.8693,高炉セメント改良土の場合は0.8787であった。さらに実測強度と予測強度の回帰直線より,地盤改良工事における配合設計方法を提案した。提案した強度予測方法は,有明沖積粘土地盤改良工事の品質管理における一軸圧縮試験の補助的役割を果たせる可能性を示した。
  • 澤村 康生, 荒居 旅人, 岸田 潔, 木村 亮
    2014 年 9 巻 1 号 p. 41-57
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/03/31
    ジャーナル フリー
    カルバートを含む盛土では,過去の地震においてはカルバート躯体本体に目立った損傷が発生せず,地震時には崩壊した盛土の復旧を行えばよいとの認識から,カルバート縦断方向の耐震性に関して十分な検討がされてこなかった。そこで本研究では,カルバート縦断方向に関して,盛土内にアーチカルバートが設置された場合を対象にカルバート間の連結様式およびカルバートと壁面の接続構造に着目した遠心模型実験を実施した。その結果,カルバート同士の連結様式に関して,連結の有無によりカルバートに働く引張り力に大きな差があることが明らかになった。また,カルバートと壁面の接続構造として,壁面とカルバートが連結されている場合には,壁面による押出・引張り力の影響により,カルバートには局所的に大きな軸力が発生する可能性があることが明らかになった。
  • 大木 基裕, 中野 正樹, 酒井 崇之, 関 雅樹
    2014 年 9 巻 1 号 p. 59-70
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/03/31
    ジャーナル フリー
    鉄道構造物の中でも既設盛土の耐震補強化は喫緊の課題であり,大規模崩壊の恐れのある盛土の耐震補強が行われている。本稿では,現行の鉄道技術基準に基づく盛土の耐震性能の考え方とこれまでの耐震補強の概要を示す。次に,3つの粘土地盤上の盛土を対象に,動的遠心模型実験,有限要素解析を実施し,地震時における盛土の破壊形態を確認し,ニューマーク法による変形予測の精度を検証する。実験や解析の結果,同一の支持地盤の強度であれば盛土が高くなるほど,また,同一の盛土高さであれば支持地盤の強度が小さくなるほど,破壊形態は,盛土主体から地盤も含む破壊形態へと移行し,変形レベルも大きくなる。また,盛土を主体とする円弧すべり状の破壊形態が生じたケースに対しニューマーク法を用いた結果,求められた沈下量は模型実験結果とほぼ等しくなった。簡便な耐震性能評価手法であるニューマーク法は,盛土の破壊形態を適切に考慮することにより沈下量の精度は高まり,設計において有用となることが示唆された。
  • 土田 孝, 平原 毅, 平本 真也, 宇高 薫
    2014 年 9 巻 1 号 p. 71-84
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/03/31
    ジャーナル フリー
    海成粘土スラリーに少量のポルトランドセメントを添加し再圧密することによって,堆積過程のセメンテーションによる構造を有する自然粘土の非排水せん断特性を実験室で再現することを試みた。一軸圧縮強度の発現に必要な量よりも1~3%少ない添加率でセメントを粘土スラリーに添加し,再圧密後に3日から12日間養生した粘土試料の三軸CIU試験,K0圧密圧縮伸張試験を行った結果,求められた非排水せん断特性はセメンテーションによる構造を有する不撹乱海成粘土の特性と類似していることがわかった。 
ノート
  • 品川 恭一, 藤井 衞
    2014 年 9 巻 1 号 p. 85-92
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/03/31
    ジャーナル フリー
    戸建住宅の不同沈下や基礎に関するトラブルは,上部構造の部位と比較して決して多くはないが,基礎の欠陥を有する戸建住宅の不同沈下に要する修復費用は,地盤補強費用の10倍程度高くかかる.これまで,地盤のトラブルに関する原因については,ほとんど整理されてこなかった.しかし,最近の大地震により,地盤・基礎に関する被害が多発しており,中には地盤や基礎の欠陥によるものもあると考えられている.戸建て住宅の不同沈下の原因を整理することは,基礎の設計や施工管理において非常に重要なことである.筆者らは,基礎・地盤に関する各種の紛争事例を収集した.そして,この結果をもとに,設計,施工,地盤調査に起因するそれぞれの事例について不具合の事象について検討を行った.
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