【目的】地域で生活する独居高齢者における年齢別のうつ傾向のリスク要因を明らかにし,精神的フレイル予防を含めた支援の基礎資料を得ることを目的とした。【方法】東海地方のA県B市在住で,B市民生委員児童委員連絡協議会が要援護者として定期訪問している独居高齢者1,580名を対象者とし,無記名自記式質問紙を用いた調査を実施した。調査内容は,年齢,性別,独居年数等の対象者の基本属性, GDS5(うつリスク),イレブンチェック(フレイルのリスク),社会参加等について回答を得た。うつリスクを従属変数とし,うつリスクと関連を示した項目を独立変数として,属性として性別を投入した多重ロジスティック回帰分析を行った。【結果】1,184名(回収率:74.9%)より返送があった。除外基準に該当する回答と,GDS5に欠損のあった回答を除いた770名(有効回答率:65.0%)を分析対象とした。対象者の内訳は,男性174名(22.6%),女性596名(77.4%),平均年齢80.47±5.81歳であった。うつリスクと関連を認めた項目は,「現在の体調」,「フレイルのリスク」,「人との交流」であった。【結論】地域在住の独居高齢者のうつ傾向には,フレイルのリスクや人との積極的な交流が影響すると示唆された。独居高齢者のうつ予防への支援には,フレイル予防や人との交流の場の提供が重要であると示された。
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