日本家政学会誌
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40 巻, 9 号
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  • 野口 駿, 中沢 文子
    1989 年 40 巻 9 号 p. 755-763
    発行日: 1989/09/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 森田 恵子, 二見 裕子, 鈴木 幸子, 長沢 すま子, 江澤 郁子
    1989 年 40 巻 9 号 p. 765-768
    発行日: 1989/09/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    本研究は, 閉経後骨粗鬆症モデルラットの骨代謝に対する自由運動およびswimmingの効果を検討した.
    体重約1309の6週齢, SD系雌ラットに卵巣摘出術を施し, 非運動群を対照にswimming群および比較のために, 回転車による自由運動群に分けた.さらに, swimming群は31群に分け, それぞれに1日あたり10分, 40分あるいは70分間のswimmingを負荷をした.飼料は固形食 (L2%Ca, 0.96%P) を用い, 水道水とともに自由摂取させ, 125日間飼育した.
    その結果は以下のとおりである.
    1) 卵巣摘除ラットの骨破断エネルギーおよび骨塩含量が, 自由運動およびswimmingにより改善される傾向を示した.
    2) swimmingによる骨代謝改善効果は, 1日あたり10分, 40分, 70分で時間による差は認められなかった.
    以上より, 運動量は少なくても, 毎日の適度な運動が骨代謝改善に有効であることが示された.また, 適度なswimmingによる筋肉の骨への刺激は, 足における重力の負担を避けたい高齢者の骨代謝改善に有効であることが示唆された.
  • 島田 和子
    1989 年 40 巻 9 号 p. 769-774
    発行日: 1989/09/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    うに塩辛製造および熟成中における核酸関連物質の変化について検討した.対照として, 熱処理うに塩辛についても調べた.
    1) 生うにの総ヌクレオチドに対するアデニンヌクレオチド (5'-IMPを含む) の割合は54.8%であった.
    2) うに塩辛製造および熟成初期に5'-ATPが酵素的に分解し, イノシン, ヒポキサチンが蓄積した.5'-IMPの蓄積はみられなかった.
    3) 5'-UTP, 5'-GTPはすみやかにヌクレオシド (ウリジン, グアノシン) まで分解した.5'-GMPは蓄積しなかった.5'-CTPは比較的安定であった.
    4) ATP, UTP, GTPの各関連物質の総量が熟成後期に増加し, 核酸の酵素的分解が示唆された.
    5) 熱処理うに塩辛では5'-ATPは熟成中ゆっくりと非酵素的に分解し, 代わりに5'-ADP, 5'-AMP, アデニンが増した.5'-UTP, 5'-GTPも熱処理うに塩辛で同様の反応を受けた.
    6) 適熟のうに塩辛には, 生うにの味に寄与していると報告されている5'-IMPと5'-GMPが存在しなかった.
  • 熟成過程における有機酸組成について
    桂 正子, 福場 博保
    1989 年 40 巻 9 号 p. 775-780
    発行日: 1989/09/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    豆腐の発酵食品として栄養学的にも興味のある豆腐〓について, 熟成過程中の有機酸の消長およびpHの変化を検討した.結果は次のとおりである.
    1) 総酸量は豆腐〓および漬汁とも熟成が進むにつれて増加し, とくに著しい増加がみられたものは漬込みから1ヵ月めであった.
    2) 豆腐〓の揮発酸量は熟成とともに増加し, 6ヵ月熟成豆腐〓では生豆腐の値 (21.61mg%) の約3倍に増加した.1カ月, 3カ月および6ヵ月の熟成過程における揮発酸の総酸に占める割合は10~14%の範囲であった.
    3) 豆腐〓の有機酸組成として, TLCとPPCの併用によりクエン酸, 酒石酸, コハク酸, 乳酸および酢酸が確認された.イソタコ法でも電解質組成のシステム IIを使用することにより, これらの有機酸を確認し, 定量された.
    4) 豆腐〓の有機酸中クエン酸, 酒石酸およびコハク酸は熟成が進むにつれて増加し, とくにクエン酸は著しい増加がみられ, 3ヵ月, 6ヵ月豆腐〓におけるクエン酸は全有機酸量の36%を占め最も多量に存在した.
    5) 漬汁の熟成中における有機酸の消長は豆腐〓の有機酸の消長と類似しており, 各有機酸の含有量も豆腐〓の有機酸量に近い値であり, 熟成6ヵ月で全有機酸に対し35%のクエン酸を示した.
    6) pHは熟成に伴って, 増加した有機酸により5.75から5.21と低くなった.
  • 倉賀野 妙子, 木村 宏樹, 和田 淑子
    1989 年 40 巻 9 号 p. 781-787
    発行日: 1989/09/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    1) ドウのミキシングは, クッキーの外観的性状, ならびにみかけの破断応力, 破断エネルギーに大きな影響をおよぼす.ミキシングが不足しても, 過度でも, 両破断特性値は大きく, spread factorは小さく, 厚みのある形状となる.とくに, 過度のミキシングでその影響が大きいのは, 重量減少率および電子顕微鏡写真の結果から, グルテンネットワークの発達によるものと考える.焼き広がりを大きく, やわらかくて砕けやすい物性とするには適正なレベルのミキシングを行うことが必要であり, 経験的にいわれる「粉っぽさのなくなる程度」では不十分と考える.
    2) クッキーのspread factorとみかけの破断エネルギーの間には有意の相関が認められ, spread factorがクッキーのもろさを評価する一つの指標として有用であることが示唆された.
    3) ドウの最大応力値, 応力緩和試験による弾性率, 粘性率の結果は, クッキーの破断特性値とよく対応し.ドウ物性値をコントロールすることが適正なミキシングレベルを把握することが可能である.
  • 川染 節江, 黄 春仙
    1989 年 40 巻 9 号 p. 789-796
    発行日: 1989/09/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    日韓における日常的な嗜好飲料の好みを官能検査により検討した.試料は緑茶2種, 抹茶1種, 人蔘茶2種, 紅茶2種, コーヒー2種計9種である.各試料の「色のよさ, 香りの強さ, フレーバーの強さ, 味の好ましさ, あと味の好ましさ, 甘味の強さおよび総合的な好ましさ」について, 両極7段階尺度により日韓それぞれ30名の女性パネルにより評価させた結果, 次のような知見が得られた.
    1) 3回実験をくり返したが, 3回の評点には有意差はみられなかったので, この間になれの効果は生じなかったと考えられる.
    2) お互いに, なじみのうすい茶は好まれず, 嗜好飲料に対する好みは民族間に有意差が認められた.なじみのうすい茶は日本側では人蔘茶, 韓国側では緑茶であり, 抹茶は緑茶よりさらに好まれなかった.いずれの国でも, なじみのうすい嗜好飲料は, 色, 味, あと味ともに好まれず, とくに, 味およびあと味の好ましさの評点に大差がみられた.また, 両パネルとも, なじみのうすい茶の香りを「強すぎる」と評価する傾向があった.
    3) 両パネルとも, お互いに外来品である紅茶とコーヒーを好み, 日本側が紅茶を韓国側よりいっそう好む傾向がみられた.コーヒー2種 (粉末クリーム添加および無添加) の両国のプロフィールは, 9試料中最も類似しており, 両パネルともクリームを添加したコーヒーをより好んだ.
    4) 両国とも, 「総合的な好ましさ」と「色のよさ」, 「味の好ましさ」および「あと味の好ましさ」との間にそれぞれ有意な正の相関が認められ, 韓国側では「甘味の強さ」との間にも有意な正の相関が認められた.日本側では, 「香りの強さ」および「フレーバーの強さ」には有意な負の相関が認められた.
    5) 人蔘茶, 紅茶, コーヒーに添加した砂糖量の3%の甘味に対し, 韓国側が「やや少なすぎる」と評価し, 日本側より甘味の強いほうを好んでいることがわかった.
  • 各種用途別の被服材料の通気抵抗
    中西 正恵, 丹羽 雅子
    1989 年 40 巻 9 号 p. 797-804
    発行日: 1989/09/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    The purpose of this paper is to clarify the mechanism of air permeability of clothing materials relating with thermal comfortability of the clothing and thereby to obtain some findings for the fabric performance design.
    Air resistances, R (kPa? sec/m), were measured for 9 groups for fabrics of different end-uses using the air permeability tester which had recently developed by S. Kawabata.
    As the result of measurement of R under the constant air flow rate of 0. 04 (m3/ (m2·sec)), the ranges of R for each group were confirmed. We found the positive correlation between R and the weight and also between R and the apparent density in these fabrics, but we could not find clear correlation between R and thickness in them.
  • 徐 栄珠, 紙谷 五月, 三好 正満
    1989 年 40 巻 9 号 p. 805-809
    発行日: 1989/09/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    レクチンが有する多彩な生物活性のなかでとくに精製したさといもレクチンの毒性は, 最終的にHA活性とLA活性両方をともに有する均一なタンパクとして単離することができた.さといも100gより精製レクチン40mgが得られ, 最終活性としては, 21μgで1%マウス赤血球浮遊液1mlを完全に凝集し, kg体重当り1,500mgの腹腔内投与で100%マウスを死亡させた.さらに腹腔内投与後の組織化を肉眼で観察したところ, レクチン毒性に特有な肝臓, 脾臓のうっ血が認められた.また, 保存条件と熱処理および発芽に伴うレクチン含量変化を調べたところ, 100℃, 2時間でようやく活性が失われることなどから, さといもレクチンは, かなり耐熱性のタンパク質であることが判明した.とくにさといもを丸ごと加熱・調理するさい, 内部温度は100℃付近までは, なかなか上昇しないことを考えると, 調理のさいは, タンパク質や, デンプン等にレクチンが保護され, レクチン活性はかなり残存しているのではないかと考えられる。この耐熱性のメカニズムを考察すると, さらに興味深い, さといもレクチンの性質が明らかにされるものと思われる.
  • 人乳の緩衝能
    宮川 金二郎, 難波 敦子, 山本 悦子
    1989 年 40 巻 9 号 p. 811-814
    発行日: 1989/09/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 下坂 智恵, 高橋 ユリア, 下村 道子
    1989 年 40 巻 9 号 p. 815-819
    発行日: 1989/09/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    嗜好性の高い魚肉ムースを作るには, 材料である魚肉, クリーム, 卵白の割合をどのようにしたらよいか, またムースのかたさに各材料はどのように影響するのか知るために実験を行った.
    魚肉を100, 80,609, クリームを150,100,509, 卵白を60, 40,209の各3段階にし, これらを組.み合わせて27種類のムースを調製した.
    各ムースのおいしさとかたさを官能検査により判定した.おいしいとされたムースは, かたさが中くらいか, ややかたいものであった.かたすぎるもの, やわらかすぎるものは好まれなかった.
    かたさの測定をテクスチュロメーターにより行ったところ, 魚肉の多いものがかたさはかたくなり, クリームの多いものはやわらかかった.卵白の影響は少なかった.かたさと魚肉, クリーム, 卵白の割合の問の相関係数はそれぞれ0.87, -0.83, 0.21で, かたさは, 魚肉と高い正の相関が, クリームと高い負の相関がみられ, 魚肉の増加はムースのかたさを増し, クリームの増加はかたさを減少させた.
  • 小川 育子
    1989 年 40 巻 9 号 p. 821-823
    発行日: 1989/09/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 岡村 浩, 今井 哲夫
    1989 年 40 巻 9 号 p. 825-830
    発行日: 1989/09/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • -上腕圧迫時の血流および皮膚温への影響について-
    川端 博子, 山本 泉, 酒井 豊子, 石川 欣造
    1989 年 40 巻 9 号 p. 831-835
    発行日: 1989/09/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • -コンピュータを利用した被服設計-
    林 隆子
    1989 年 40 巻 9 号 p. 837-841
    発行日: 1989/09/05
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
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