日本家政学会誌
Online ISSN : 1882-0352
Print ISSN : 0913-5227
ISSN-L : 0913-5227
44 巻, 11 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
  • 共同化と同質化の傾向
    高橋 久美子
    1993 年 44 巻 11 号 p. 913-922
    発行日: 1993/11/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    Roles of fathers and mothers have been changing. A survey was conducted in order to find the direction of changes in fathers' roles and mothers' roles from the point of view of cooperation and homogenization, and to examine influences of cooperation and homogenization on childrearing. The samples were students (258 males and 287 females) at the teachers' college.
    The results are as follows :
    Male students as well as female students tended to think that fathers should be responsible for childcare and education at home and both fathers and mothers had better play instrumental roles as well as expressive roles. Though they preferred role cooperation between fathers and mothers, they did not prefer homogenization of attitudes and attributes. However, they wanted to share parental authority between father and mother, and thus they seemed to think that fathers needed consideration rather than leadership. Moreover, they made no sex difference in ways of bringing up children.
  • 杉山 久仁子, 宮崎 靖子, 渋川 祥子
    1993 年 44 巻 11 号 p. 923-928
    発行日: 1993/11/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    赤外線領域の放射波長の食品表面への影響を明らかにするために, 放射波長の異なるヒーターを用い, 実験を行った.ヒーター表面温度一定の閉鎖系 (オーブン) では, 食パンとモデルの焙焼を行い, ヒーターへの供給電カー定の開放系では食パンを焙焼し, ヒーターの放射波長の影響を検討した結果, 以下のことが明らかになった.
    (1) ヒーターの表面温度を一定に制御したオーブンでは, 遠赤外線ヒーターの方が水分蒸発速度が速く, 表面の着色速度が速く, 受熱速度が速いことが明らかになった.
    (2) 水分を含ませた濾紙を用いたモデル焙焼実験では, 近赤外線領域の放射率の高いヒーターの方が加熱初期に表面より内部の水分蒸発速度が速く, これは短波長の赤外線が内部に入った位置でも熱に変わっているためと考えられた.
    (3) 対流伝熱の影響を抑え, ほぼ放射伝熱のみで加熱した場合, 短波長領域の放射率の高いヒーターの方が長波長領域のものに比べて, 食品の表面温度が低くクラスト層が厚く焼け, 短波長領域の赤外線の食品表面での浸透が確認された.
  • 低温貯蔵における老化反応速度式の検討
    勝田 啓子
    1993 年 44 巻 11 号 p. 929-933
    発行日: 1993/11/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    100-150メッシュの梗米粉を用いて団子を調製し, 0℃で48時間貯蔵している間に経時的にクリープを測定し, 速度論的解析を行い, 団子の冷蔵 (0℃) 時の老化過程は一次反応速度式で表すことはできず, 二次反応速度式で表す方が妥当であることが判明した.
  • 低温貯蔵時の団子のクリープ挙動に及ぼす粳および糯各米粉粒度の影響
    勝田 啓子, 三浦 靖
    1993 年 44 巻 11 号 p. 935-940
    発行日: 1993/11/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    粒度の異なる粳米粉と糯米粉を用いて団子を調製し, 0℃で50時間貯蔵している間に経時的にクリープを測定し速度論的解析を行い以下のことが判明した.
    1) 冷蔵の場合の老化の反応速度定数は, 粳団子, 糯団子共に150-200メッシュの米粉で調製されたものが最大値を示した.
    2) 粳団子に比べ糯団子の方が, 約2~4倍老化が速いことが判明した.
    3) 室温 (25℃) 貯蔵と比較して, 低温貯蔵の場合は, 約11~21倍速く老化することが明らかになった.
  • 河村 知恵, 田村 咲江, 肥後 慶三
    1993 年 44 巻 11 号 p. 941-949
    発行日: 1993/11/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    野菜の妙め調理における火力の相違が軟化に及ぼす影響をしらべ, さらに軟化の機構を解明することを目的として, ニンジン根部の師部柔組織の硬さと組織形態の変化を調べた.
    (1) 妙め処理後の重量減少率は火力が大で, 妙め時間が長いものほど大であった.破断応力の解析では, 妙め時間で比較すると火力Bで妙めた方が早く軟化した.しかしガス消費エネルギー当たりでは大差はなかった.破断エネルギーは, 妙め処理当初で生よりも大となったが, 妙め時間の経過とともに低下し, 火力Aよりも火力Bで妙めたもので早く低下した.貫入総エネルギー量は, 火力Bの方が早く低下した.
    (2) 140,160,180及び200℃のホットプレート上での片面連続加熱では, 温度が高いほど早く, また加熱時間が長いほど顕著に軟化した.ホットプレートの温度設定の相違と軟化の程度の関係は, 妙めものの場合の火力の相違と軟化の状態に類似した傾向を示した.
    (3) 顕微鏡による柔組織の観察結果では, 火力Aよりも火力Bで妙めた試料の方が組織の形態変化が顕著であった.火力Aでは6分間妙めた場合も, 表面部に水分の緩慢な蒸発による細胞の萎縮が生じるのみで, 内部は煮熟した場合のような様相を呈していた.火力Bで妙めたものでは, 高温加熱による急速な水分の移動のために, より短時間にニンジン片の深部にまで組織の萎縮が及んでいることがわかった.
    火力Bで3分間妙めたものでは, 急激な水分蒸発が生じるため, 表面部の細胞が偏平化して膜様構造を形成し, その内側に巨大な空隙が生じていた.200℃で片面連続加熱した試料においても時間の経過とともにこの現象が顕著に認められた.このことから, 火力の相違は妙めニンジンの軟化に要する時間に関係するばかりでなく, 表面構造に差異をもたらすことがわかった.
  • 空間要素に関する認識
    小島 郷子, 山本 善積, 友定 啓子
    1993 年 44 巻 11 号 p. 951-955
    発行日: 1993/11/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    本報では, 通学路に関する児童の空間認識, 保護者による通学路の環境評価の分析を行った.その結果は次の通りである.
    (1) 通学路という空間を児童はさまざまな要素で認識しており, その認識には性差が認められた.
    (2) 児童は, 通学路における空間要素に対して意味付けを行っていたとともに, 空間の持つ機能を認識した上で空間利用を行っていた.
    (3) 保護者による通学路の評価は, 歩行のための安全性が確保されていることが第一であった.自然環境や文化的施設については, 設備が不十分なためその評価は低かった.また, 「特によいものはない」と評価している保護者も4割弱いた.
  • 山石 健次, 西島 芳子, 菊地 るみ子
    1993 年 44 巻 11 号 p. 957-962
    発行日: 1993/11/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 『婦人之友』誌掲載の記事を通して
    山本 美枝子
    1993 年 44 巻 11 号 p. 963-972
    発行日: 1993/11/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 早渕 仁美, 李 小吟, 池田 正人, 黒木 昌一
    1993 年 44 巻 11 号 p. 973-979
    発行日: 1993/11/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    専門知識をコンピュータに移植し, 蓄積された知識を用いて問題を解決できるように支援する, 既製のエキスパートシステムを利用して食事診断システムを開発した.
    システムは情報を収集する部分, それを判定する部分, そして総合的な評価を下す部分の3つで構成した.情報は個々人の食生活実態把握に必要なもの46に絞った.判定は栄養所要量の考え方を参考にして設定した一定の診断基準によって行うようにした.総合評価は判定結果を組み合わせてパターン化し, 食べ方についてのアドバイスを出力するようにした.
    なお, エキスパートシステムの導入にあたっては, 食事診断論理の体系化が不可欠であった.したがって食生活の知識を整理して, 診断基準を標準化し, 個々の判定結果をまとめて, 食べ方レベルで評価する手順を検討した.その論理展開をできるだけ自然言語で表現してルールに反映させることにより, 食事診断手順の成文化に努めた.
    この食事診断システムを利用すれば, 食生活の評価を一定の基準で行うことができ, 実態の把握や食教育がより的確に行え, 指導効果の判定も可能となるであろう.また, 結論を導く論理の展開過程は, 栄養指導の教育にも役立つのではないかと考えられた.
  • 中森 千佳子
    1993 年 44 巻 11 号 p. 981-984
    発行日: 1993/11/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 山田 光江
    1993 年 44 巻 11 号 p. 985-987
    発行日: 1993/11/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 秋山 露子
    1993 年 44 巻 11 号 p. 987
    発行日: 1993/11/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 国際家族年をめぐる情報
    (社)日本家政学会国際交流委員会
    1993 年 44 巻 11 号 p. 989-990
    発行日: 1993/11/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 1993 年 44 巻 11 号 p. 995
    発行日: 1993年
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
feedback
Top