日本家政学会誌
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47 巻, 3 号
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  • Sakie TAMURA, Masami NAKANISHI, Chie KAWAMURA
    1996 年 47 巻 3 号 p. 203-210
    発行日: 1996/03/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    In order to assess the cooking quality and some properties of cut-and-stored potato, potatoes were sliced 1-cm thick and then quartered. The cut slices were immediately dipped for 5 min in one of the following fluids : distilled water, 0.05 M L-ascorbic acid (AA), 0.05 M sodium L-ascorbyl-2-phosphate (AAP-Na), or 0.05 M magnesium L-ascorbyl-2-phosphate (AAP-Mg). After draining, the slices were packed in aluminum-laminated plastic bags with or without evacuation. The bags were then stored at 4 or 20°C for 1 to 6 days. Some merits were observed when the cut potatoes were stored : there was no decrease in the total vitamin C content, and there was in fact a gradual increase in the percentage of total vitamin C remaining after cooking. One cause of these phenomena might be that cell wall thickening, which was observed by optical and electron microscopy, occurred on the cut surface of the samples during storage. This cell wall thickening also induced an inhibition of crumbling of the slices during cooking. The best storage condition to inhibit browning of the potato slices was evacuated storage at 4°C, and the second best was non-evacuated storage at 4°C. Dipping in 0.05 M AA and its derivatives inhibited browning of the potato slices stored without evacuating at 4°C, and the derivatives still showed some inhibition for the slices stored even at 20°C. Acceptability by a sensory evaluation proved the highest when the cut slices were stored with evacuation at 4 °C, and the second highest when stored without evacuation at 4°C.
  • 柴田 圭子, 安原 安代
    1996 年 47 巻 3 号 p. 213-220
    発行日: 1996/03/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    凍結牛肉の解凍後の熟成が食味に及ぼす影響とその有用性を検討するため, 試料に牛胸最長筋を用いて物理・化学的測定並びに官能評価を行った.試料は解凍後, 0℃で0, 2, 5, 10日間熟成したもので, 以下のような結果が得られた.
    (1) 解凍後の熟成は保水性を向上させ, 調理損失を減少させ, 多汁性を向上させた.
    (2) 熟成により遊離アミノ酸は増加した.
    (3) 勇断値・圧縮値は熟成により明らかに減少した.さらに筋繊維構造の脆弱化の傾向がみられた.
    (4) 官能検査は解凍後の熟成によりテクスチャーや総合評価が向上する事を示した.しかし, 解凍後の熟成5日と10日に有意差は見られなかった.
    結果は, 調理前に解凍後の熟成を行うことは牛肉の食味を向上させ, その熟成期間は最低5日でよいことを示した.
    解凍後の熟成は, 遊離アミノ酸・勇断値・圧縮値にみられるように標準試料 (凍結させず, 0℃で熟成したもの) よりも熟成が速い傾向がみられた.
  • 宋 明見, 田村 照子
    1996 年 47 巻 3 号 p. 221-230
    発行日: 1996/03/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    韓国女性の伝統衣装である韓服の乾性及び蒸発熱抵抗を測定し、これに及ぼす風の影響を調査した.測定対象は, 下着一式, 麻, 絹一重, 絹, ポリエステルの4種のチマ・チョゴリとチマ・チョゴリの上に着る冬用のコート, ドルマギである.乾性及び蒸発熱抵抗の測定には, ドライ及び発汗状態のサーマルマネキンを使用した.主たる結果は次の通りである.
    1) 乾性熱抵抗についてはドルマギが最高値を, 続いて絹, ポリエステル, 絹一重のチマ・チョゴリの順となり, 麻が最小値を示した.乾性熱抵抗は, 布地の厚さとの間に0.80の高い相関係数を示すが, 有風下では, 絹とドルマギを除き, 通気性による著しい低下を示した.
    2) 蒸発熱抵抗は, ドルマギ以下乾性熱抵抗と同様の順位で布地の厚さとの間に無風化で0.88の有意な相関を示した.有風下では, 麻, ポリエステル, ドルマギで蒸発熱抵抗が低下した.
    3) 韓国の伝統服の乾性・蒸発熱抵抗は, その形態や構造によってではなく, 布地の厚さと通気性によって変化すること, これは日本の伝統服, 着物の結果と同様であることが示された.
  • ルーの香気に及ぼす加熱温度の影響 (第3報)
    加藤 征江
    1996 年 47 巻 3 号 p. 231-236
    発行日: 1996/03/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    ルーの材料である小麦粉とバターの混合物 (未加熱の試料) の香気, およびそれの加熱初期段階である100℃ルーの香気を明らかにするため, それらの香気濃縮物およびバターの香気濃縮物をGCおよびGC-MS分析した結果は次のとおりである.
    (1) 未加熱の試料のガスクロマトグラムはバターのそれとほとんど同じであり, バターの香気からきていることが明らかであった.
    (2) 未加熱の試料と100℃ルーの香気には, 炭素数が6~12の中級のカルボン酸類や炭素数が8~12のδ-ラクトン類が多く含まれていた.一方, 量的には少ないが, 数種類のメチルケトン類や炭化水素類もみられた.
    (3) 未加熱の試料と100℃ルーとを比べると, 100℃ルーの方は香気濃縮物の収量は幾分多く, 材料の加熱につれ増加の傾向がみられた.それらのガスクロマトグラムは非常に似ていたが, 100℃ルーの方は低沸点化合物の成分量がやや多く, また2-ノナノンや2一ウンデカノンのようなメチルケトン類の増加がみられ, これらのことが加熱香気形成の最初の変化であろうと推察された.
  • ラードの水煮におけるショウガの抗酸化力について (第3報)
    中村 まゆみ, 河村 フジ子
    1996 年 47 巻 3 号 p. 237-242
    発行日: 1996/03/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    ラードの水煮におけるショウガの抗酸化力に及ぼすニンニクの併用効果について検討した結果を要約すると次のようになる.
    (1) AOM試験において, ニンニクの水煮香気成分は, ラードに対して抗酸化力が認められず, かつ, ショウガの水煮香気成分との相乗効果も認められない.
    (2) ラードの水煮において, スライスまたはすりおろしした後放置したニンニクの抗酸化力は些少であるが, 電子レンジ加熱, ゆで加熱, 炒め加熱をしてホモジナイズしたニンニクには抗酸化力が認められた.
    (3) ラードの水煮において, スライスショウガと電子レンジ加熱, ゆで加熱, 炒め加熱をしてホモジナイズした各ニンニクを併用すると抗酸化力が顕著となり, 相乗効果が認められた.
  • 杉原 黎子, 藤谷 健
    1996 年 47 巻 3 号 p. 243-246
    発行日: 1996/03/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
  • 高橋 史生
    1996 年 47 巻 3 号 p. 247-251
    発行日: 1996/03/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    市販清涼飲料水中のビタミンC含有量をフードアナライザーにより測定した結果, 以下のことが明らかとなった.
    (1) ビタミンCの測定に際して, フードアナライザー法は従来から行われているインドフェノール法と一致した測定結果を示した.フードアナライザー法は, 1,000mg/dl程度のビタミンC濃度において希釈することなく直接測定が可能であった.
    (2) 概して茶飲料系はビタミンC量が少なく, 炭酸飲料系のビタミンC量は非常に高い傾向にあった.
    (3) ほとんどの炭酸飲料系の製品ではそれを1本利用すると, 1日のビタミンC所要量を充足できる可能性は高いが, 茶飲料系の製品はその値を充足できる製品が50%に満たなかった.
    (4) 文献値から得たドリンク剤のビタミンC含有量 (mg/dl) は本調査で行った清涼飲料系に比べて約5倍以上の含有量であった.しかし, 1本当たりの内容量はドリンク剤よりも清涼飲料系の方が約4倍量と多いので1本当たりのビタミンC含有量を比較した場合, その差は約1.5倍に縮小した.特に, 炭酸飲料系の場合は上述とは逆にドリンク剤と比べて1・5倍ビタミンC含有量が多い結果を得た.
  • Nancy B. LEIDENFROST
    1996 年 47 巻 3 号 p. 253-259
    発行日: 1996/03/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
  • 視点 子どもをとりまく生活環境-児童学の視点から- 6
    熊澤 幸子
    1996 年 47 巻 3 号 p. 261-264
    発行日: 1996/03/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
  • 視点 集住の新しいかたち 5 -居住者がつくる新しい集住生活-
    細田 浩
    1996 年 47 巻 3 号 p. 265-268
    発行日: 1996/03/15
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
  • 小規模分譲集合住宅
    安楽 玲子
    1996 年 47 巻 3 号 p. 269-272
    発行日: 1996/03/15
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
  • 1996 年 47 巻 3 号 p. 287a
    発行日: 1996年
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
  • 1996 年 47 巻 3 号 p. 287b
    発行日: 1996年
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
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