日本家政学会誌
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47 巻, 8 号
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  • 東京都世田谷区在住雇用労働者夫妻の生活時間-1995年調査 (第1報)
    天野 寛子, 堀内 かおる, 伊藤 セツ, 森 ます美, 天野 晴子, 斎藤 悦子, 松葉口 玲子, 伊藤 純, 水野谷 武志
    1996 年 47 巻 8 号 p. 739-745
    発行日: 1996/08/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    著者らは, 1975年, 1980年, 1985年, 1990年の東京における雇用労働者夫妻の生活時間調査にひきつづき, 5回目の調査を1995年10月, 東京都世田谷区在住の子どもと同居している夫妻を対象に実施した.本稿では目的, 方法, 調査概要を述べる.
    本調査の主な目的は, 家事労働のみならず収入労働をも含めてその不払い労働の実態を明らかにすることである.
    調査協力者は, 区発行の広報を通じて公募した.合計162カップルが応募し, 有効回答はそのうちの136カップル (272名) であった.
    結果は以下のとおりであった.
    (1) 過去の調査と比較して, 夫妻ともに収入労働により多くの時間を費やしていた.
    (2) 夫の家事労働時間は平均して微増していた.
    (3) 夫妻ともに生理的生活時間, 社会的・文化的生活時間は短かった.
  • 東京都世田谷区在住雇用労働者夫妻の生活時間-1995年調査 (第2報)
    水野谷 武志, 斎藤 悦子, 伊藤 セツ
    1996 年 47 巻 8 号 p. 747-753
    発行日: 1996/08/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    日本の労働時間は, 先進諸国の中でもっとも長い.これは, 過労死という深刻な社会問題と強く関わっている.本報の目的は, サービス残業を含めた労働時間, 年次有給休暇, および週休以外の休日の実態だけでなく, それらの労働条件が生活時間や家庭生活に与える影響をも明らかにすることである.
    データは, 東京都世田谷区で行った生活時間調査およびアンケートによるものである.常勤夫妻 (79カップル) を対象とし, ジェンダーおよび企業・組織形態別に分析した.
    私企業に勤める夫の週労働時間はもっとも長く (2時間半のサービス残業を含む約56時間), 一方, 私企業に勤める妻の週労働時間がもっとも短かった (約43時間).生活時間の視点から, 私企業に勤める夫と妻のカップルは, 公的組織に勤める夫と妻のカップルより強いジェンダーロールを示していた.妻は夫よりも三次有給休暇を多くとっていた.
    筆者らは, 常勤夫妻の生活時間のバランスをとるために、労働時間が短縮されなければならないという結論を得た.
  • 宇高 順子, 宅見 賢二, 辻 英明, 小川 正
    1996 年 47 巻 8 号 p. 755-763
    発行日: 1996/08/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    種子生育期間における古代米貯蔵蛋白質の蓄積とグルテリンのポリペプチド組成について, SDS-PAGEと2次元電気泳動により現代米との比較研究を行った.種子胚乳への蛋白質の一般的な蓄積パターンを, 87kDaペプチドに対する量比でみた場合, 分子量21, 32kDaの二つのグルテリンと15kDaプロラミンが開花後7-10日で現れた後, 徐々に増加し開花後15-25日で平衡に達した.しかし, 古代米の1品種では異なるパターンを示し, 開花後7日でそれらの蛋白質が急速に増加しはじめ, 20日で最高に達しその後急速に減少した.その際, 開花後20日目における蓄積蛋白質の最高値は他の米の蓄積パターンのそれの約2倍であった.米グルテリン画分の可溶化では, 酸, 塩基, 尿素溶液よりもSDS溶液でより選択的に溶出された.いくつかの古代黒米グルテリンには他品種では欠損または僅少なポリペプチド (19kDa) がみられ, 古代黒米に固有の蛋白質種であることが示唆された.古代米グルテリンの2次元電気泳動を行った結果, 古代米, 現代米共にα (酸性) およびβ (塩基性) の二つのサブユニットを確認した.19kDaは検出できなかった.
  • 中島 純子
    1996 年 47 巻 8 号 p. 765-768
    発行日: 1996/08/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    きのこの物性 (歯ごたえ) は, 食品の種々の性質の中でも特異な位置を占めているにもかかわらず, きのこの物性測定に関する検討はこれまでほとんどなされていない.そこで本測定法の検討をテクスチュロメーターを用い, 最も一般的なきのこであるシイタケの調理中の物性 (硬さ, 凝集性, 弾性, 咀しゃく性, ガム性) を検討した.本物性に影響する因子は試料の形, プランジャーや受け皿の形, クリアランスの値など多くの問題があったが, 種々検討した結果, 傘の中心部から調製した円盤状 (2.0cm dia.1.0cm thickness) のシイタケを試料とし, また円柱状 (1.8cm dia.×2.5cmheight) のプランジャー, 円形 (2.25cm dia.×0.6cm depth) の受け皿を使用し, 0.5cmのクリアランスで測定した結果, シイタケの調理過程における種々の物性に関するパラメータを得, 本結果よりシイタケの組織に関する若干の考察を行った.
  • 長津 美代子
    1996 年 47 巻 8 号 p. 769-775
    発行日: 1996/08/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
  • 石橋 源次
    1996 年 47 巻 8 号 p. 777-779
    発行日: 1996/08/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
  • 大森 正司, 尾上 とし子, 加藤 みゆき, 斉藤 ひろみ, 田村 朝子, 長野 宏子, 唯村 直公, 田中 功, 中村 重男
    1996 年 47 巻 8 号 p. 781-786
    発行日: 1996/08/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    日本家政学会誌の初刊 (1950年) から1994年までの4年間分約4,000件を入力した.入力項目は著者名, 表題名, 誌名, 巻, 号, ページなどを収録したもので, 漢字カナ混じりによる日本語データベースである.本データベースは「GBASE」で起動し, キーワード, 分類標数からだけでなく, 各書誌事項からも検索が可能である.各年代, 各分野における書誌事項において, 大きな差異は認められなかった.
  • 和服地の縫い目の機能的・外観的評価 (第2報)
    永井 房子, 田中 百子, 三井 幸夫
    1996 年 47 巻 8 号 p. 787-793
    発行日: 1996/08/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    手縫いの基本的な技法である並縫いの針目の大きさについては, これまで慣習的に綿織物には大きい縫い目 (針目の大きさ3~4mm), 絹織物には小さい針目 (針目の大きさ2mm前後) が好ましいといわれている.手縫いにおける縫い目はその構成上, 縫い目に対して直角方向の力により縫い目開きが顕著となり機能, 外観上問題となることから, 針目の大きさと縫い目開きの関係を検討した.すなわち, 各種和服地と縫い糸を用い, 針目の大きさを変化させ並縫いを行い, 引っ張り試験機を用い, 試長100mm, 引っ張り速度100mm/minの条件で, 定歪み7.5%伸長による繰り返し5回の伸長緩和実験後の試験片について縫い目開き寸法を測定した.その結果はつぎのとおりである.
    (1) 試料布では, 糸密度, およびたて, よこの糸密度比の大きい布の縫い目開き寸法が大きい.針目の大きさでは, いずれの試料布, 試料糸の組合せにおいても, 針目が小さいほど縫い目開き寸法は小さい.縫い糸では, カタン糸で縫製した場合の縫い目開き寸法が最も小さく, ポリエステル糸の場合が大きい.
    (2) 繰り返し伸長緩和後の応力低下率と縫い目開き寸法の関係では, 応力低下率が大きくなると縫い目開き寸法は大きくなり, 相関関係のあることがわかる.これらの結果より, 和服地における並縫いの針目の大きさは, 小さい方が縫い目開き寸法が小さく機能, 外観上好ましいといえる.しかし, 絹試料布の薄い布において縫い目近辺の織糸損傷や織糸ずれの問題がある.これまで慣習的に絹織物には2mm前後の縫い目が好ましいといわれているが, 薄く, かつ, 細い織糸で織られた絹織物では, 部位により針目の大きさ2.1mmは考慮する必要があるといえる.
  • 視点 法と生活3
    鈴木 深雪
    1996 年 47 巻 8 号 p. 799-804
    発行日: 1996/08/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
  • 視点 家庭科教育の活性化に向けて 4
    畑井 朝子
    1996 年 47 巻 8 号 p. 805-806
    発行日: 1996/08/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
  • 勝田 啓子
    1996 年 47 巻 8 号 p. 807-808
    発行日: 1996/08/15
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
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