日本家政学会誌
Online ISSN : 1882-0352
Print ISSN : 0913-5227
ISSN-L : 0913-5227
52 巻, 12 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
  • 中澤 弥子, 大塚 柳太郎
    2001 年 52 巻 12 号 p. 1163-1170
    発行日: 2001/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    乳児の口唇運動, 舌運動および下顎運動の発達過程を明らかにするため, 19人の日本人乳児を対象とし, 離乳開始後から生後1年までの間, 半月毎に3日間連続の食事場面の継続観察およびビデオテープへの記録を行った.その結果, 乳児は離乳開始後2カ月の内に口唇閉鎖機能を向上させた.個人差が認められたにもかかわらず, 摂食運動機能の開始月齢の四分位数範囲は, いずれも1.1カ月以下であった.半固形食に対する舌および下顎の動きは, 固形食に対する動きと異なり, このことから, 固形食の導入のタイミングが, 咀嚼の開始および咀嚼運動のコントロールに重要な役割を果たしていることが示された.
  • 佐々木 康人, 木下 みどり
    2001 年 52 巻 12 号 p. 1171-1178
    発行日: 2001/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    小麦フスマから抽出された水可溶性抽出物の抗酸化性を, いくつかの方法によって試験した, また, B16マウス黒腫4A5細胞に対するメラニン生産の抑制能についても検討した.小麦フスマの水可溶性抽出物は, 水/エタノールシステムにおけるリノール酸の自動酸化を強く抑制し, また2-2-diphenyl-1-picrylhydrazylを用いる方法においてもラジカル補足能を示していた.これらの活性は熱処理に対して安定であった.さらに, この抽出物はスーパーオキサイドデスムターゼ (SOD) 様の活性と四塩化炭素で誘導したラット肝臓ミクロゾームの脂質過酸化を抑制する抗酸化活性も示していた.しかし, それらの活性は, 熱処理温度が上昇するにつれ効果は減少した.成分分析結果とSDS-PAGEから, 蛋白性の物質が抗酸化性について重要な役割を果たしていることがわかった.SOD様活性に関しては, SE-HPLCを用いて有効画分を分離した.分子量50kDaの画分が強いSOD様活性を示していた.さらに, 小麦フスマの水可溶性抽出物がB16マウス黒腫細胞のメラニン生産を抑制することを確認した.小麦フスマ抽出物は, 黒腫細胞から抽出されたチロシナーゼとマッシュルーム由来のチロシナーゼの活性を抑制しなかったが, 細胞内のチロシナーゼ活性を阻止していた.
  • 古場 久代, 古場 一哲, 松岡 麻男, 原 研治, 長富 潔, 石原 忠
    2001 年 52 巻 12 号 p. 1179-1186
    発行日: 2001/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    トリプトファンを加熱して生じる変異原活性に対するキャベツ汁ゲルろ過画分 (F-I, F-II, F-III-1, F-III-2およびF-IV) の影響を, 次の各条件下, すなわちトリプトファンに各画分を添加して混合した後に加熱した場合, およびトリプトファンを加熱した後に各画分を添加して混合した場合で検討した.変異原活性の測定はTA98株を用いたエームズ法により行った.その結果, トリプトファンにF-IIまたはF-III-1画分を添加して混合した後に加熱処理した場合に強い抗変異原性が認められ, これらの画分はトリプトファン加熱により生成する変異原物質の生成を抑制していることが示唆された.さらに, この効果にはF-IIに含まれるブドウ糖および果糖の関与とF-III-1画分に含まれる可能性が高いイソチオシアネートの関与が考えられた.一方, トリプトファンを加熱した後にF-IまたはF-IIを添加して混合した場合にも強い変異原活性抑制効果が認められ, これらの画分は生成した変異原物質の変異原活性を抑制することが示唆された.したがって, このようなキャベツ汁画分を利用した加熱処理過程の工夫により, 変異原物質の生成および変異原活性を抑制できる可能性が示唆された.
  • 柴田 圭子, 安原 安代, 安田 和人
    2001 年 52 巻 12 号 p. 1187-1197
    発行日: 2001/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    実際のビタミンB6 (B6) 摂取量を考慮して, 日常の食事中のB6におけるおおよその調理損失の見積もりに適用するデータが得られた.我々の19名の健康な女性の栄養調査によるデータより, HPLCにより測定した調理後の食事中のB6含量は食品成分表を用いて計算した調理前のB6含量のおよそ13%であった.更に実際のB6損失を確認するため, 食事記録による食事を再現調理し, 調理前後の食物中のB6の測定より得られた結果もまたおよそ13%であることを示した.日常の食事において, 動物性食品のほとんどがB6損失の少ない乾式加熱により調理されており, 一方, 植物性食品の多くが湿式加熱であった.調理損失は「煮る」で最大となり, 続いて「揚げる」, 「焼く」の順であった.しかし, 食材と共にゆで汁に移行したB6を摂取すれば, 「煮る」は比較的B6損失が少ないことが認められた.
  • 西原 直枝, 田辺 新一, 羽山 広文, 小松 正佳
    2001 年 52 巻 12 号 p. 1199-1207
    発行日: 2001/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    冷却衣服着用時の熱的快適性を評価するために被験者実験を行った.人工気候室は, 作用温度33.0℃, 相対湿度37%, 静穏気流に制御した.本研究で開発した冷却衣服は氷冷式で体幹部を冷却する構造であり, 冷却部位の皮膚温を約33℃に冷却した.全身発汗量, 皮膚面における潜熱損失量および皮膚ぬれ率については, 冷却ベストの有無による有意な差が認められなかった.発汗感覚は冷却ベストの着用により有意に低下した.冷却ベストの着用により, 温冷感および快不快感は非着用時に比べて有意に熱的中立状態に近づき, その冷却効果は作用温度約3℃分であった.冷却ベスト着用時の全身快不快感は, 非着用時におけるPMVおよびDISCによる予測値と一致し, 全身温冷感による影響が大きかった.また, 局所温冷感が低くなりすぎると, 局所不快感が生じた.これらの結果より, 快適な冷却衣服の設計には, 全身温冷感を効率よく下げて熱的中立状態に近づけるとともに, 過度な冷却を行わないようにすることが重要であることが明らかとなった.
  • 竹内 由美子
    2001 年 52 巻 12 号 p. 1209-1210
    発行日: 2001/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 池田 洋子
    2001 年 52 巻 12 号 p. 1211-1213
    発行日: 2001/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 田島 眞
    2001 年 52 巻 12 号 p. 1215-1216
    発行日: 2001/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 米村 敦子
    2001 年 52 巻 12 号 p. 1217-1219
    発行日: 2001/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 田島 真理子
    2001 年 52 巻 12 号 p. 1220-1221
    発行日: 2001/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 道本 徹
    2001 年 52 巻 12 号 p. 1223-1227
    発行日: 2001/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
feedback
Top