日本家政学会誌
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55 巻, 9 号
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  • 平成16年度日本家政学会授賞者選考経過報告
    江澤 郁子, 畑江 敬子
    2004 年 55 巻 9 号 p. 681-682
    発行日: 2004/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 大森 正司
    2004 年 55 巻 9 号 p. 683-692
    発行日: 2004/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • -利用状況, 消費者満足, 発展策を中心に-
    許 慶玉
    2004 年 55 巻 9 号 p. 693-700
    発行日: 2004/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    This study examined the current development of counseling site in Korea including its reliability, expertise, degrees of satisfaction, and willingness to utilize it again among consumers who experienced the Internet counseling site. In addition, this study searched for the problems and their solutions of those sites. According to the results, first, consumers' reliability for those sites as well as their expertise and degrees of satisfaction were generally high. Even though many consumers are willing to utilize those sites again, the number of consumers declines in the case where they are obliged to pay some fees for utilizing it. Second, the significant factor raising consumers' satisfaction is the evaluation of re-liability, recognition of needs, and specialty of consumer counseling sites. In order to improve the management of counseling site, several necessary reforms include the systematic classification of counseling contents and their efficient management, provision and standardization of counseling formats, realization of prompt, active, and concrete responses, simplification in becoming members and procedures of counseling, and relieving the burden of demanding excessively numerous individual information.
  • 石橋 源次
    2004 年 55 巻 9 号 p. 701-706
    発行日: 2004/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    本研究は, ヒアルロン酸をラットに投与し, chol代謝と腸内細菌叢に及ぼす影響について検討した.
    高chol食にヒアルロン酸を 0.5%, 2.0% 添加した場合, いずれにおいても血清のT-cholおよび肝臓のchol濃度の上昇が抑制され, しかも, 従来の食物繊維よりも少量の添加量で, その有効性が認められた.
    盲腸内細菌叢はヒアルロン酸添加で, また, 添加量が多いほど有用菌であるLactobacillusBifidobacteriumが増加した.これらの結果から, ヒアルロン酸を含む飼料は腸内フローラおよび血清chol代謝に有益な影響を与えることが示唆された.
  • 炭焼き加熱特性の解析 (第1報)
    辰口 直子, 阿部 加奈子, 杉山 久仁子, 渋川 祥子
    2004 年 55 巻 9 号 p. 707-714
    発行日: 2004/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    炭火で加熱した食品はおいしいといわれるが, その特性や理由を明確に説明できる科学的な実験データはほとんどない.炭火と他の熱源で加熱した食品の調理成績の比較が行われている場合でも, 熱流束など実験条件が一定ではない.本研究では, 熱流計を用いて熱源からの熱流束を測定し, 炭火と熱流束が等しくなる加熱方法を他の熱源で設定し, 放射伝熱の割合を測定した.さらに, 熱源からの熱流束が一定の条件下で一定時間3種類の食品を焙焼し, 食品の物理的な性質に着目し, 機器測定による比較検討を行った.熱源には, 炭火と家庭用ガスこんろのガスバーナー, ガスこんろで加熱した焼網 (黒色表面加工したもの), 遠赤外線領域の放射率の高いミラクロンヒーターの4通りの方法を用いた.食品試料ははんぺんおよび鶏肉, 鮭を用い, 試料の表面温度, 焼き色, 水分蒸発率, 表面部の水分含有率, 硬さを測定し比較した.
    炭火 (ウバメガシ白炭) の燃焼時て, 炭火から100mmの距離における熱流束は1.1×104W/m2であった.他の熱源についても熱源から距離100~120mmで熱流束が炭の場合と等しくなる加熱条件を定め, 全伝熱量に対する放射伝熱の割合を比較した。その結果, 炭火は約75%が放射伝熱であること, ガスバーナーでは放射伝熱の割合が顕著に低いこと, ガスこんろと焼網を併用したり, ヒーターを使用することによって放射伝熱の割合は炭火と同程度まで高めることができることが明らかになった.
    焙焼した食品の調理炭, 焼網, ヒーター間では有意な差は認められず, 対流伝熱の割合の高いガスバーナーの結果のみ, 食品表面温度や焼き色, 水分蒸発率に違いが認められた.しかし, 伝熱方式が大きく異なるガスバーナーでも焼網を併用することによって, 焙焼した食品の物理的な性質にも有意な差がみられなくなることが明らかとなった.これらの結果から, 熱流束および放射伝熱の割合を炭と同程度まで増やすことができれば, 食品の焙焼後の焼き色や水分蒸発など物理的な性質に関しては, 炭火で加熱したものと近い調理成績を得ることができると考えられる.
  • 平尾 和子, 金毛利 加代子, 米山 陽子, 高橋 節子
    2004 年 55 巻 9 号 p. 715-723
    発行日: 2004/09/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    ビスケットならびにクッキーの材料のうち, 小麦粉の25%または50%をサゴ, とうもろこしおよび馬鈴薯澱粉で置換し, ドウおよび焼成後の性状および物性測定, 内部構造の観察ならびに官能評価を行った. またバター量を変化させた場合と調製方法を変えて牛乳の代わりに卵で調製した場合についても検討を行った.
    1) サゴ澱粉で置換したビスケットは, 膨化率が高く, 軟らかく, もろいテクスチャーを示した.澱粉置換量が多いほど内部構造は澱粉粒が膨潤し, 深く大きい空隙が生成し, 膨化率, 軟らかさ, もろさが増した.
    2) サゴ澱粉置換ビスケットは, 25%, 50%のいずれの置換においても官能評価の硬さ, もろさ, 口ざわり, 総合評価の項目でコントロールに比べて好まれる傾向を示した.しかし, 色や形状は小麦粉だけで作ったビスケットが有意に好まれた.
    3) サゴ澱粉置換ビスケットはバター量を45%添加では20%添加に比べて膨化がよく, 軟らかさ, もろさを増し, 官能評価の硬さ, もろさ, 口ざわり, 総合評価で有意に好まれた.
    4) サゴ澱粉置換量を50%に増すことによりバター量を約半量にしてもコントロールに比べてもろさのあるビスケットとなった.
    5) サゴ澱粉置換クッキーはとうもろこし澱粉置換のものに比べて膨化が良かったが, 硬さやもろさは澱粉間では大きな違いがみられなかった.
    6) クッキーはビスケットと調製方法が異なるだけでなく, 牛乳とベーキングパウダーの代わりに卵が使われたことにより, クッキーの硬さはビスケットと近似の値を示したが, もろさが3~4倍大きくなり風味も増した.
  • -女子学生と同居する家事担当者の場合-
    村松 芳多子, 鈴木 亜夕帆, 寺嶋 芳江, 土橋 昇, 渡邊 智子
    2004 年 55 巻 9 号 p. 725-732
    発行日: 2004/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    Although, mushrooms have low nutritional value and are not easily digested, it is desirable to include them in the diet since they are rich in dietary fiber and vitamin D. This study evaluates the awareness of dietary habit and nutritional value among students studying nutrition and their families, with the objective of increasing the consumption of mushrooms and improving healthful dietary habits. Sixty percent of both the students and their families reported that they liked mushrooms, the orders of preference being shiitake, bunashimeji, maitake, and winter mushrooms (enokitake). Seventy percent of the students and their families ate mushrooms at least once a week. Tempura cooking style was least preferred the students. Both the students and their families value freshness and price when buying mushrooms, and purchase mushrooms because of their good taste. They also perceive mushrooms as being expensive.
  • 鈴木 洋子
    2004 年 55 巻 9 号 p. 733-741
    発行日: 2004/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    学校教育の限られた時間内に効率よく安全に包丁技能を習得させることを目的に, 「きざみ : 被切断物を包丁を手にしていない手指で押さえ, 包丁の刃を押し出す様に切る切り方」練習に用いる被切断物の高さと幅を, 寒天ゲルを用いたモデル実験により検討するとともに, 参考として「包丁指導の際に用いる教材の配列」を家庭科担当者への調査を通して検討した結果, 以下のことが明らかになった.
    1) 「きざみ」時の包丁操作には, 被切断物の高さよりも幅の影響がみられ, 切断後の被切断物の状態については若干ではあるが幅より高さに影響がみられた.
    2) 非熟練者の場合は, 幅の広い被切断物を切断した際に, 包丁を振り上げてから切断を開始するまでの時間が熟練者に比べると長いことがわかった.
    3) 包丁操作の「きざみ」練習を行う際の被切断物の高さは包丁の刃幅の半分程度で, 幅は 2.5cm 程度がよく, 小学校家庭科における「きざみ」練習の教材に長年に渡り採用されてきたきゅうりのうす切り (輪切り) とキャベツのせん切りを比較すると, 幅が狭いきゅうりの方が適している.
    4) 現行の小学校家庭科第 5 学年の教材として広く取り入れられているきゅうりのうす切り (輪切り) やキャベツのせん切りは難易度が高いことから, 低・中学年期に包丁練習の初期段階として厚めの「小口切り」や「イチョウ切り」の練習を積極的に取り入れるとよい.
  • 西藤 栄子, 中川 早苗
    2004 年 55 巻 9 号 p. 743-751
    発行日: 2004/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    中高年女性の服装に対するおしゃれ意識とその根底に流れる規範意識を, 近畿圏在住の 50 歳代から 70 歳代の女性, 302 名を対象にして, 質問紙調査と服装写真提示実験によって調べた.
    得られた結果は, 次のようであった.
    1. 1) 質問紙調査の結果から, 中高年女性のおしゃれ意識と規範意識はともに高いことがわかった.
    1. 2) おしゃれ意識は, 年齢や外出頻度, 余暇活動の有無によって差のあることがわかった.
    1. 3) 規範意識については, どのような属性の中高年女性であっても高かった. とりわけ年齢が高くなるにしたがって, その意識は高くなった.
    1. 4) 服装の機能性や審美性に対する期待を問う服装観については, 年齢に関係なく機能性とともに「自分らしさを表現する」ことを重視しており, 中高年女性のおしゃれ意識の高まりを確認した.
    1. 5) その一方で, おしゃれ意識の高い人でも, 規範に応じた服装を心がけるなど, 服装規範から逸脱しない範囲で, おしゃれに積極的であることも認めた.
    2. 1) 服装写真提示実験によって, 質問紙調査で得られた服装規範意識の検証を試みた. その結果, 提示された服装のふさわしさに対する個人的評価は, いずれの服装でも社会的評価よりも低かった. このことから, 「世間の人は, 私以上にこの服装で良いと考えていると思うが, 私自身は, 世間の人ほどふさわしいとは思わない」という意見をもっている実態を確認した.
    2. 2) 各場面における服装のふさわしさに対する社会的評価と個人的評価との評定平均値の差は, 規範意識の低い人ほど大きかった. つまりこの差が大きいほど, 「世間の人はこの服装でよいと考えていると思うが, 私自身はそうとは思わない」という意識の強いことを表していることになり, この傾向は, 年齢が低いほど, 中都市よりも大都市に住む人で, 大きかった.したがって, これらの人ほど, 服装規範への同調性が弱くなっていることが確かめられた.
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